ヴェナル軍曹

ツイキャス『禍話』のリライト(文章化)をやらせてもらってます。 月に1話か2話、毎月15日くらいに投稿する予定です。 リライトの使用に関してはマガジン『お知らせ』内の記事をお読みください

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    禍話リライト 怪談手帖『たんころりん』

    太く濃い毛虫眉。 ギョロリとしたどんぐり目玉。 真ん中に胡座をかいた獅子鼻。 のっぺりと結ばれた広い口。 人の倍はあろうかという大きな顔。 そんなものが、窓の外からこちらを覗いている。 曇ったガラス窓の右下に見切れている。 窓の中には他に、一面の薄青い秋の空と、柿の木らしい枝が幾振りか天へ向かって伸びているのが見えるばかり。 (……これはいったい、どこの誰なのか?)     ……そうポツポツと語るBさん。 この話を教えてくれたA氏、彼が若い頃勤めていた介護施設にいたという老人

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      • 禍話リライト 霊感のある女(カタツムリの家)

        『霊が見える』と自称する。 そういう人とは、あまり付き合わない方がいいらしい。     提供者、Kさん(仮名、男性)が高校生の頃。 地方の不良の多い学校にはありがちなことではあるが。夏休みなど、そういう時期になると素行の悪いOBがやって来て、在学生を呼び出してドライブだ夜遊びだと連れ回す、ということがある。 Kさんの高校のOBにも、そういう先輩がいた。 不良、と聞いてイメージするような、いかにもな感じではない。何となくカッコいい、そんなタイプの人だったそうだ。 その先輩も定期

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        • 禍話リライト 闇夜の物体

          提供者であるAさん。彼が大学時代に所属していたゼミで起きた話。   その日、Aさんは所属するゼミの仲間と共に、大学構内にある図書館で勉強会をしていたそうだ。 ずいぶんと集中していたのだろう。気づけば、いつのまにか図書館の閉館時間が迫っていた。 そこで、今日はもうお開きにしようか、ということになった。仲間たち同様、Aさんも荷物をまとめて退館しようとする。 と、建物の出口まで来たところでAさんは忘れ物をしてしまったことに気づいた。仕方ない、ということで、仲間には先に外に出て待って

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          • 黒沢絵

            ※二二年、六月十七日の早朝。私が見た夢を元にした創作です。 つまり、あくまで『フィクション』です。 実在の人物や地名等とは一切関係ありません。       ……黒沢某という、その分野ではあまりにも有名な巨匠がいる。彼の手がけた作品を見たことがない人はいても、その名を知らない人というのはほとんどいないだろう。   一方、彼はいわゆる『黒沢絵』という一連の作品群を残したことでも知られている。 黒沢は本業の作品作りやそのための取材、あるいはプライベートでの旅行で日本だけでなく世界

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            • リライトの使用に関するお知らせ

              平素よりご覧いただき誠にありがとうございます。 また、近頃はYouTubeでも自分のリライトを元に朗読していただくことも多く、あまりこういうことに慣れていないこともあって本当に恐縮しております。   一方、先日。自分をはじめ他の皆さんのリライトが無断転載されるという問題も発生しました。 これを受けて、 『朗読をしたいのだけど、リライトを使用してもよろしいですか』 というお問合せも受ける様になりました。 ですので、一度そのあたりについて明記しておこうと思います。     ●基本

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              • 禍話リライト 孫が走る

                提供者であるAさんのおばあさんが体験した話。 当時、おばあさんは既にかなり御高齢だったのだが、その割にまだまだ元気で足腰もしっかりしており、町内会の回覧板を次のお宅に回すなど、家の中のいろいろな仕事を率先して行っていたそうだ。   ある日のこと。 家族揃って夕飯を食べている最中、急に思い出したようにおばあさんが話し始めた。 「そういえば、吉田さんちのことなんだけどねぇ……」   吉田さん(仮名)というのは、隣家に住む老夫婦である。歳はおばあさんより少し下くらいだっただろうか

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                • 禍話リライト 忌魅恐 『お姉さんの体験した話』

                  ※『自己責任系』の可能性があります。     Aさん(女性)が実家近辺で体験した話。 Aさんの実家は田舎の方にあり、当時すでに社会人であった彼女は毎日の通勤に電車を利用していた。 田舎なので、いつも利用している駅は昼間の内こそ駅員がいるのだが、夜遅い時間帯になると無人駅状態になってしまう。     『それ』は、突然始まった。     ある日のこと。 その日は仕事が立て込んでいて、帰る頃には終電間近になってしまっていた。 電車に乗っているのも、駅で降り

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                  • ネタバレを含む『N号棟』の感想、考察

                    ※注意! この記事は現在公開中の映画『N号棟』について、『ネタバレしまくり』で『素人の拙い考察』と感想を、『思いつくままに』書き散らしたものです。 故に、まだ見てない、ネタバレは避けたい、素人の考察なんざ読みたくねぇよ、という方はお読みになられない方が良いかと思われます。 ついでに、説明の都合上、他作品のネタバレも少し含まれます。 (別にいいよ、それでもいいよ、という方はどうぞ) (あらすじについては公式サイトなどで見ていただいた方が早いので、ここでは割愛する) 試写

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                    • 実体験 K先生の話&etc

                      ※地元に関する実体験、というか実際に聞いた話を文章化した。そんな諸々の詰め合わせです。 基本、飲酒しつつの執筆でして、この話については過去の記憶を思い起こしながら、ということもあり。また、いずれも十数年前に聞いた話で、昨今の諸々の問題もあって地元へ長いこと帰れていないこともあり。 詳細を確かめることもできず、細かい部分で自分自身の記憶違いがある可能性も否めません。 そんなわけで、ともすれば支離滅裂な内容になっている可能性もありますが、それでもよければお読みください。

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                      • 禍話リライト コックリさん×2話

                        ●『コックリさんVS口裂け女』   七十年代の話。 つまり、俗に言う『第一次コックリさんブーム』の頃の話だ。 当時、同時期にかの有名な『口裂け女』の噂も広まっていた。 インターネットがまだ存在しない時代の話である。口裂け女の情報はテレビや雑誌でしか伝わっておらず、実際にそんな事件が起きたのかどうか、当時はそれを確かめる術がなかったわけだ。 しかし、確かめる術がないからこそ。 例えば、どこの地域で警察が出動したとか、便乗して口裂け女の扮装をした者が人を脅かしたとい

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                        • 禍話リライト 怪談手帖『変容の実例』

                          ……これはいわゆる『怪談』と言っていいものか。実際のところ、かなり怪しい話である。 ただ、僕(怪談手帖の提供者である余寒さん)が収集した中でも、 『天狗』 というものについて、珍しいアプローチがされている体験談であり、僕自身、話者の方からの聴収において寒気のするような一瞬を味わったので、ここに紹介しておきたい。     世間に災禍が蔓延するよりも前のことである。 「……こういうのって、夢の話でもいいんだっけ?」 図書館横にある談話スペースで、友人伝てに紹介して

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                          • 禍話リライト 哀しき修学旅行

                            ※加藤よしきさんによる語り、それへのかぁなっきさんの相槌を文章に起こしたものです。 (怖い話ではありません)   (前話を受けて) ……それで思い出したんですけどね。 一人取り残された人間がね?  どれだけ不憫な思いをして、しかもその人間がどれだけ勇気を振り絞ったとしてもこんな扱いを受けるのか? っていう話なんですけど、ちょっといいですか。   ……これ。僕の実体験で、小学校の修学旅行の時の話なんです。 正直な話、小学校の修学旅行で覚えていることが二つしか

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                            • 禍話リライト へこむ影

                              禍話には特定ジャンルの話に特化した『提供者』の方々がいる。 コックリさん専門のKくん。 よくない廃墟に詳しい甘味さん。 そして『学校』の『トイレ』にまつわる話を提供することからそれに因んだ名で呼ばれる、花子さん(仮)である。   これは、その花子さん(仮)から提供された話だ。   とある中学校の話である。 その学校は、上から見るとちょうどアルファベットのHの形をしている。 正門や昇降口から見てその校舎の最奥にある、三階のトイレ。 一般に(オバケの方の)花子

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                              • 実体験 墓地の話

                                (はてブロでの)以前の話でも言及しましたが、俺の親父は地元の病院で薬局長を務めていた薬剤師でした。 俺が小学生だった頃、親父は毎週水曜日は当直業務のため、その病院に泊まりこんでいました。 後年、自分が成人して共に酒を酌み交わしている時、話の流れで心霊関係の話になった時にこう言ったのを覚えています。 『三十年ほどあの病院で働いて、一度もその手の体験をしたことがない』 それ故か。子供の頃に各種の番組で心霊特集をしている時。 その手の話が好きなくせに怖がりな俺が後ろに隠れ

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                                • 禍話リライト 忌魅恐 序章

                                  禍話の語り手であるかぁなっきさん。彼はある古いUSBメモリを所持している。 日本列島、そのどちらかと言えば西の方にある某大学。そこにかつて存在した、大学非公認の文芸サークルに由来する品だという。 そのサークルの活動はオカルト、ホラー、心霊に特化していた。心霊スポットや怪談の現場となった場所へ出掛けていっては調査を行い、そうした活動内容を文章に纏め、コピー機で印刷して冊子にし、文化祭等で頒布していたそうである。 そうしたサークルにはよくあることだが、現役の学生ではない、何

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                                  • 禍話リライト 禍紀行④ ランドリー娘

                                    『看板を読め』 https://note.com/venal666/n/n7edd56c2b8f4 で語られた、奇怪な交通事故が起きた後にコインランドリーになった空き地。 そのコインランドリーは、この話が禍話で放送された当時も現存していたそうだ。 隣のパーキング同様、他と比較して値段が安い。本来の値段設定だとかその辺についてはよくわからないが、常に『キャンペーン中!』という幟も立っている。 そういうこともあり、この話の体験者である女子大生もある日の夕方、洗濯のためにラン

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