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アメリカで出会った100の光景 No.26(野生動物との遭遇)オレゴンコーストのオットセイ

オレゴンコーストの気持ちいいドライブの途中、「SEALION CAVE」という施設に立ち寄った。
海沿いの崖の洞窟にオットセイが集まるのを、間近で見れるのがウリの場所だ。
朝早いせいか、広い駐車場はガラガラなのが気になる。大きな看板にもなんとなくB級感が漂っている。でも、なかなか来る機会もない場所だからと、売店で入園料を払い中に入ることにした。

海沿いを風に吹かれながらしばらく歩いたあと、いよいよ洞窟をのぞきに向かう。

崖の中に設置された暗い階段は、海面近くまで下りていけるようになっている。
オットセイの集まる洞窟まで、上から近づけるのだ。

突き当たりの柵ごしに、暗い洞窟の奥を眺める。パンフレットのように折り重なるようなオットセイの大群が、・・・いない。大群どころか一匹も見当たらない。
暗いからわからないのか。しばらく目をこらしてみるが、オットセイだと思ったのは岩。
パンフレットでは、ここにうじゃうじゃオットセイがいるのに。

結局待てど暮らせど、オットセイは1匹も姿を現さず、わたしと夫は時期か時間が悪かったのだ、と自分たちを無理矢理納得させてその場を去った。
途中で会ったスタッフのおじさんに「おっとせい、いない」と言ったら、「いないよ」と言われた。
残念ながら「どうして、いつならいるの?」と聞いた後の答えを理解する英語力と、そもそも質問する勇気を持ち合わせていなかったので、どうしていなかったのかはわからずじまいだ。

その後、オットセイのことは忘れて、再びオレゴンコーストをドライブ。
途中シーフード目当てで立ち寄った、Newportの町で、港をウロウロする。

すると港の桟橋の周りの人だかりが目に入った。近づいてみると、
「ウォッ、ウオッ」というけたたましい鳴き声が耳に入ってきた。
海へ目をやれば、さっきまで見たかったけれど見れなかったオットセイがいるではないか!
しかもすごい数!!


岩の上のみならず、コンテナにも自ら入っていってる様子。
港の主と言っていいほど我が物顔なヤツら。

オットセイー。
桟橋の上でゴロンゴロンしているだけかと思いきや、意外と動きもあって、見ていて飽きない。
海にドボンと落ちるのがいれば、海から這い上がって、他のオットセイの上に乗りかかるのがいる。そして乗られた方が起き上がってけんかが始まり、激しく吠え合う。


そしてあっという間にけんかを忘れて、再びゴロンとする。
小一時間、オットセイの動きを眺めてわかったこと。
オットセイってバカ。

SeaLion Cavesに寄らず最初からここに来ればよかった。
わたしたちもバカ。



SeaLion Caves(Florence, Oregon)
Newport (Oregon)


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