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アメリカで出会った100の光景 No.12<大自然の絶景>イエローストーンの間欠泉は地球の鼓動

静かに青い水をたたえる大きな湖があるかと思えば、
ふつふつと熱湯が沸いている小さな水たまりがあり、
灰色のドロがぶつぶつと大きなあぶくを破裂させているだけのところもある。
不思議で魅力的な場所。

それが、イエローストーンの間欠泉地帯。

大地のいろいろな場所から湯気が上がっている。
遊歩道を歩けば、その湯気の元である間欠泉の周りを巡ることができる。

80分前後おきに大規模な間欠泉を吹き上げるオールドフェイスフルガイザーが一番有名な間欠泉。次の噴出の予想時刻になると、周りに人が集まりショーの始まりを待つ。
これが期待を裏切らない。40mくらいの高さまで上がるのだ。これを圧巻と言わずになんと言うの。

ところがこんなに”忠実な”間欠泉があると思えば、次の吹き上げがいつになるかさっぱりわからない、下手すれば数日、数ヶ月、数年後という不定期開催の場所もある。
地球の鼓動、と例えられることも多い間欠泉、人体もときどき不整脈みたいなこともあるし、まあそういうことってことで。

モーニンググローリーという名のついた温泉プール。
このなんとも形容しがたい黄色と美しいブルーはバクテリアによって作られている色だという。
何年か前に見たときには、中央がもっと青かった気がするのだけれど、天気のせいかな。
もっともコインを投げたりする人もいて、バクテリアの生息場所が変わってきているらしいので、人為的な原因によっての変化もあるのかもしれない。天気のせいであって欲しいのだけど。

名も無き小さな間欠泉、というか温泉プールも至るところにある。
人があまり目を向けない小さなところでも、これでもかとばかりに煮えたぎったお湯を吹き上げてるのを見ると、なんだかいとおしくなってしまう。

正直、グランドキャニオンに関しては、展望ポイントはどこに行っても大差ないから欲張るよりは絞って見た方がいい、というスタンスのわたしだが、イエローストーンの間欠泉は、全部見たい!隅から隅まで、全部の噴出を待ちたい!!
運が良ければ、間欠泉のそばをゆったりと歩くバイソンが見れる。
運が良くなくても、バイソンのフンくらいは見れる。
ああ、自然の素晴らしさ満載のイエローストーン。

美しい自然はしかし、怖さも併せ持つ。
もちろん、遊歩道以外の立ち入りは禁止なのだけど、足を滑らせて温泉プールに落ちた人の体が、翌日には溶けてしまっていた、というニュースもあった。
間欠泉の近くの木は枯れていた。


イエローストーン国立公園(アイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州)
Yellowstone National Park


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