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「卵を食べる」ということ

先日、私が肉食が地球に与える悪影響と私がヴィーガンになった理由について書きました。

人間の数よりはるかに多い家畜を育てることが地球環境に悪影響を与えいていて、このまま畜産を続けることはできない。つまり、私たちが食習慣を変えていかなければ畜産どころか地球環境までもが危ういということです。

その問題を知ってから私はほとんどお肉は食べませんが、同時に卵も口にしていません。

鶏も含めた家畜の育成やその餌の生産によって排出される温室効果ガスや必要とする土地や水の問題については前回のブログに書きましたが、卵を食べるということは大量の鶏の育成が必要になります。

日本人の一人あたりの卵の消費量は年338個。実はメキシコに続いて世界2位となっています。世界的に見てもよく卵を食べる人種なのです。

一方で鶏は1日に1個しか卵を産みません。非常に生産性が悪い食べ物なのです。そのため世界の鶏の飼育羽数は、鶏肉需要も含めてですが約200億羽以上。そして卵の生産量は年々増加傾向にあります。

それほどの鶏を育てるということは、前述の通り非常に多くの土地や餌、水を必要とします。卵1パック(10個)を生産するのに必要な水の量は1,792リットル、なんと家庭用の風呂10杯分以上にもなります。

卵は、牛肉や豚肉、鶏肉と比べて環境汚染に対するインパクトは小さいですが、卵の消費量が多い日本人にとっては他人事ではありません。

この問題を知ってから私は卵もほとんど口にしていませんが、卵を食べないということは肉を食べないことよりも難しいと感じています。

肉はスーパーで買わなければ良い。ただ、卵は様々な物に入っていて避けるのが難しい。例えば、パンやお菓子、マヨネーズ、加工食品のつなぎとして入っている場合もあります。自炊する料理にしても、意識してみると炒め物や煮物など様々な料理に卵を使っていて、卵を使わない料理は味がイマイチで物足りないと感じることが多いです。

更に、肉であれば代替品として(完成度は別にして)既にソイミートなどのプラントベースミートが市場にありますが、卵の代替品は市場になく替えがきかないのです。

だからこそ、私は今「代替卵」に注目しています。アメリカでは既にJUST社が植物性の液卵を市場に出し、スーパーマーケットでの販売や飲食店での活用が好調だそうです。シンガポールやイスラエル、インドやフランスなどでも代替卵のベンチャーが立ち上がっています。日本でも最近キューピー社や代替肉ベンチャーのネクストミーツ社が植物性卵のローンチを発表しました。

ここでは詳細については言及しませんが、追って代替卵市場のプレイヤーについても書こうと思っています。

私はこれからも卵は食べません。ただ、大好きな卵料理が鶏卵を使わなくても食べられる日が来ることを願っています。そして私もその一助になれますように。


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