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『自信のなさの裏返し』

私は、周りから自信家だと思われている。
いや、“思われている“というのは適切ではないかもしれない。

思わせている。それが正しい。

仕事中は“私にわからないことなどひとつもありませんが何か?“みたいな顔をして歩いているし、バンドではフロントマンを務める以上、客前で下向いてなんていられない。

じゃあ、家庭ではどうか。
私が辛い顔をすれば、みんなが暗くなるし、なんの根拠もなくても「大丈夫大丈夫!どうにかなる!」と自信をもって言わないと、きっと我が家は瓦解する。

でも、本当の私は違うのだ。

本当の私は自信なんてカケラもなくて、コンプレックスばっかりで、楽しくキラキラした日々を過ごしている人を羨んでみたり、誰かの上手い文章を読むたびに落ち込んだり、仕事でも。
勘のいい人間に、ハリボテの自信家を見破られる程度には、どこかで弱さが露呈している。

私は、弱い。自分でも悲しくなるほどに。

その弱さを自信という“嘘“で覆い隠しているのには、理由がある。

それは、矜持だ。
私はプライドが山ほど高い人間なので、誰にも弱さを見せたくない。
なじられるのも見下されるのも侮られるのもゴメンで、自分自身が耐えられないから、いつだって強くあろうとする。

矜持なんてくだらないものだ。
捨ててしまえ、と言われたコトもあるけど。
大人になれば、プライドなんて気にしなくなるよ、と笑われたコトもあるけれど。

それを捨てたら、
きっと私は私ではなくなるのだ。

仕事。
今までの実績に、裏打ちされた自信はある。
バンド。
14年の歳月、積み重ねてきたものは裏切らない。
性格。
うん、性格はクソだからなんとも言えないけど。

わかってる。自分でもわかってる。
そろそろ自分は、よくやってる、って褒められてもいいレベルには頑張っていることを。
でも、どうしたって本物の自信は持てない。
どんなに実績を重ねたところで、結局自分はクソみたいな人間だと心に染みついているから、本物を持つことを、自分に許してあげられない。

noteでもいくつか、自分についてだったり、自信についてだったり、仕事についてもお話してきたけど。
本当は、こんな私が自信をもって何かを語るなんて、ちゃんちゃらおかしいのだ。

虚勢を張る人間は、弱い。
心の底では自信がないから、自信があるように振る舞おうとする。
いつかそうしているうちに、ハリボテが本物になるんじゃないかと信じているから、今日もボロボロの鎧を身にまとう。

誰にも弱さを見せない自分を、辛いと思わないこともないけれど。

それもまた、私だから。

だから私は今日も前を向く。
泳いだ目で、震える声で、力の入らない足を叱咤しながら。

弱さもひっくるめて私だ、と。
それだけは、自信をもって言えるように。

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