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『推しに触れることの是非を元ジャニオタが真面目に考えてみた』
Twitter界隈で話題になってるアレ。
詳しくは見てないんだけど、イベントでパフォーマンスした女性DJさんに周りの観客がベタベタ触りまくったとかなんとか。
コレって難しい問題だと思うのです。
個人的に思うところがあったので、今日はこのテーマで久々に真面目に語ろうかなと。
いや、もちろん痴漢がクソ悪いのは前提として、犯罪行為を肯定するわけでも擁護するわけでもないし、このDJさんに触った観客が、そのDJさんのファンだったかどうかも別として、なんだけど。
例えば目の前に推しがいるとして。
手を伸ばせば届く距離に推しがいるとして。
絶対に触らずにいられるか?って言われたら、たぶん、一瞬考えちゃう人が多いと思うんだよね。
少なくとも私は考えちゃう。
だって、絶対に触れない人なわけじゃん。
坂本くんも渋谷さんも、普通に生活してたら、一生触れる機会なんてないわけじゃん。
その人が目の前にいる。
本当にめちゃくちゃ近い距離だよ。
あなたが誰かと面と向かって話をしている時のような、そんな距離なわけ。
しかもそれが、コンサートとかライブとか、なんていうのかな、心理的なストッパーがかかりづらくなる場所で、目の前に彼らがいたとしたら。
そしたら、ためらいとか一旦全部無視して、行っちゃう気持ちもわからなくはないというか。
同じファンとして、理解は出来るのよ。
でも、ここで忘れちゃいけないのは、その行為を相手がどう思うのか、ってこと。
誰だってさ。やっぱ、知らない人にベタベタ触られたら嫌じゃん。
少なくとも私はイヤ。
例えば営業で担当してるお客さんに、相手には好意的な気持ちしかないとしても、手とか握られたら即座にぶっ飛ばしたくなるし(潔癖なんで)、正直近くに寄られるのもイヤだし。
満員電車とかでさ、すんごい人の波にもみくちゃにされて、誰かわからない人の手が自分に当たってきたら、メッチャ嫌じゃない?
だから、向こう(アーティスト側)がわざわざ触りにきてくれるとか、握手会みたいな場所で、合法的に握手出来るとか、道端でたまたま会って「握手してください」→「いいよー」とか、相手の許可を得て触るなら別だけど、そうじゃないなら、全部、触れる場所に相手がいても「触るのは違う」と思っちゃうんだよね。
コレは、私がV6の強火オタクだった頃の話なんだけど。
まあ、ぶっちゃけグループにもよるんだけど(嵐とかキンキとかスマは別)、昔のジャニーズって今と違って、結構ファンとの距離が近かったのですよ。(今の若手はどうなんだろうね。知らんけど)
特にV6は、なんだかんだファンの近くに来てくれる機会が多くて、例えば、コンサートで2階客席の目の前に花道を作って(通称Vロード)、ファンと触れ合ったりだとか、近年だとトニセンがディナーショーやったりしてるし、コンサート中に客席のど真ん中に登場する演出もあったし、むしろ無作為に選んだ(本当かどうかは謎だけど)ファンをステージ上にあげたりなんかもしてた。
特にこのVロードってのは、冗談じゃなく、ガチで目の前に彼らが来るんですよ。
もちろん柵はあるんだけど、手を伸ばせばリアルに触れちゃうし、ホントにゼロ距離。
私も2階の最前入って、長野くんとか岡田くんに握手とかハイタッチしてもらったこともあったな。
柵っていう目に見える防壁があるからなのか、少なくともVロードを使ってた時に、ファンが殺到してトラブルになったって話は聞いたことないけど、でも、そんなV6にも、今回の件と同じようなトラブルは、実は存在してるんですよね。
それは、客席のど真ん中に登場したとき。
今回のDJさんの件と同じように、もう近くの席のファンが殺到して彼らがもみくちゃになって、髪は引っ張られるわ、大事な部分は揉まれるわ、ケツは触られるわで大変なことになったらしい。
私はその時のコンサート、参加してなかったから実際の会場の雰囲気はわからないけど、坂本くんがガチギレして大変だったって聞いたことある。
その話を聞いたときに、ふと思った。
そりゃ、大の男だってもみくちゃにされれば痛いし怖いし、距離が近いから勘違いするけど、あくまでも私たちファンと彼らは見も知らぬ他人で、そんな他人から、無理やり触られれば怖いよな、と。
結局さ、こういう演出って、全部性善説に頼り切ってるんだよね。
悪い人がいるわけない、とか。
ウチのファンは秩序を守ってくれる、とか。
それはなんの根拠もない希望的観測で、けれど、今までは、そこにはファンとタレント同士にしかわからない、ある種の信頼があった気がするのよ。
だから、少しでもファンの近くに行きたい、って考えてくれる彼らの想いは尊いものだったと思うし、それに応え続けてきたファンも、素敵な人たちばかりだったんだと思う。
だけど、あれから何年もの時が経って。
今はさ、日本全体が、性善説に頼れない状態になっていたりするじゃん。
街を歩いてればいつ襲われるかわからないし、これまでは安全な乗り物だったはずの電車や新幹線も、決して安全ではない密室になった。
少しずつおかしくなってるこの世の中で、もう目に見えない“信頼″ってヤツはたぶん意味をなさないし、悲しいことだけど、アーティスト側も、ファンとの触れ合い云々以前に、自衛をする時期に来てるんだと思う。
コンサートとかフェスとか、イベントとか、人が大勢集まる場所は特に。
コレは参加したことのある人なら必ずわかると思うけど、そういうところってさ、本当に非日常的な空間じゃん。
好きな推しに会える。
好きな音楽を聴ける。
普段、日常でたまったストレスを発散して、大いに盛り上がって、自分ではない自分になれる場所だったりするじゃん。
人間って、テンションあがったら何するかわかんない生き物だと思うんだよね。
その上昇したテンションの持っていく場所を、良い方向に持っていける人はいいけれど、極端な話、マイナスな方向に振れる人も必ずいるはずなんだよ。
お酒と一緒みたいなもん。
感情の抑えが効かなくなる。
だから、たまたまフェス中に嫌なことがあって、イラッとして周りのファンをぶん殴る奴もいるかもしれないし(浦和サポの事件とかまさにコレじゃん)、好きすぎて、好きな気持ちが高まりすぎて、推しに危害を加えようとするヤツもいるかもしれない。
どんな事件でもそうだけど、そうなってからじゃ遅い、んだよね。
私は今でも坂本くんが大好きだし、SUPERBEAVERが大好きだけど。
そりゃ、どこかで何かのタイミングで、彼らに触れ合えたり、握手してもらえたら、飛び上がるくらい嬉しいけど。
でも同じくらい、彼らに嫌われたくないわけで。
だから、例えば自分の目の前で、彼らがファンにもみくちゃにされていても、私はその輪に加わろうとは思わない。
そんな触り方したって、悲しいだけじゃん。
もう性善説に頼るのやめようよ。
ファンとの触れ合いとか大事にしなくていいよ。
直接その人に触れなくてもさ。
別に、すんごい幸せだよね。
近い距離にいて、目が合って、ひらりと軽く手ふってもらうだけでも、マジで幸せ。
それを、みんな忘れてきてるんじゃないかなあ。
極論すれば、私たちは彼らと同じ会場にいて、同じ空気を吸って、同じ時間を共有できるだけで、死ぬほど、十分、幸せなんだからさ。
もっと、アーティスト自身を大事にしてほしいなぁ、って、いちファンは思います、うん。
もしもサポートをいただけたら。 旦那(´・ω・`)のおかず🍖が1品増えるか、母(。・ω・。)のおやつ🍫がひとつ増えるか、嫁( ゚д゚)のプリン🍮が冷蔵庫に1個増えます。たぶん。