肩関節(肩甲胸郭・肩甲上腕関節)の特徴・解剖・痛みの原因について。
こんにちは。
今回から自身が勉強した事について書いていこうと思います。私が臨床で働いていて高齢者の方で多く聞かれるのは、「肩が痛い」や「肩が上がらない」といった肩関節についての主訴です。ですので、何かの参考になればと思い、何回かに分けて肩関節についての記事を書いていこうと思います。
肩関節の特徴と評価で意識している事
肩関節は主に肩甲胸郭関節・肩甲上腕関節・肩鎖関節・第二肩関節・胸鎖関節からなります。今回は肩甲胸郭関節と肩甲上腕関節を主に話そうと思います。
肩甲胸郭関節は、肩甲骨が胸郭上を挙上・下制・外転・内転・上方回旋・下方回旋・前傾・後傾方向に複数の筋肉の作用によって動くことが特徴です。評価の際には、肩甲骨の位置の左右対称性や自動運動時の動きの左右差をみて過緊張となっている筋肉・弱化している筋肉を判断するようにしています。
肩甲上腕関節は特に自由度が高い球関節で、屈曲・伸展・外転・内転・外旋・内旋・水平外転・水平内転の方向へ動き、上肢を対象物へリーチする際に方向性を決める重要な役割を持っています。肩関節の運動時には、肩甲胸郭関節と肩甲上腕関節が1:2の割合で動く、肩甲上腕リズム(肩関節外転の場合、肩甲胸郭関節60度:肩甲上腕関節120度の割合で動く)によって運動が起こります。評価の際には、肩甲上腕リズムが正常に働いているかという事や代償運動は起きていないか(例:肩関節外転時には肩甲骨挙上や体幹側屈での代償運動が見られていないか等)を意識して評価するようにしています。
肩甲骨・上腕骨の解剖
まず上腕骨前面の解剖です。
上腕骨後面の解剖です。
次に肩甲骨前面の解剖です。
肩甲骨後面の解剖です。
肩の痛みを引き起こす原因
冒頭にお話しした肩の痛みは、上腕骨では大結節・小結節等に付着する筋肉や肩甲骨では上角・下角・内側縁等に付着する筋群の過緊張によって痛みが起こる事や、肩峰と上腕骨頭の間で腱板や肩峰下滑液包が挟まれる肩インピンジメント症候群などその他様々な要因によって疼痛が引き起こされます。肩の痛みは上肢の使用頻度低下→廃用による可動域制限・筋力低下など悪循環となる要因の一つのため、リハビリでの疼痛緩和や廃用予防を図ることが重要と考えています。
終わりに
今後は「肩関節評価やアプローチ方法」や「肩の痛みについての評価やアプローチ方法」についてまとめていけたらと考えています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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