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コラム、語り、解説

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AI画像生成の説明や、好きなアニメや映画の感想、自分語り、様々な解説企画等の文章物の投稿集です。
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#映画感想文

第414回、フュリオサについて、自分の理解不足な事を告白してみた

第414回、フュリオサについて、自分の理解不足な事を告白してみた

前回「マッドマックス フュリオサ」について、怒りのデスロードの前日譚として微妙との評価をした自分ですが、そこに書いた自分の気持ちは、基本的には変わらないのですが、自分が作品の誤解をしていたり、理解不足をしている可能性がある事を感じたので、今回書き直してみました。

まずフュリオサとイモータン・ジョーとの因縁ですが、そもそも前作でも、二人の間には、特別な因縁関係はなかったのだと思います。

イモータ

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第413回「マッドマックス フュリオサ」が、前日譚としても、単体作品としても微妙な理由

第413回「マッドマックス フュリオサ」が、前日譚としても、単体作品としても微妙な理由

自分は「マッドマックス」シリーズに、それ程の思い入れはありませんし、本作との繋がりがある前作の「怒りのデスロード」も、めちゃくちゃ好きという訳ではないのですが、前作をアクション映画の最高峰という人の気持ちはわかりますし、前作の様なアクション作品を期待すると「見たかったのはこれじゃない」という感じになるのもわかります。

監督は意図的に作品のテイストを変えているらしく、自分の印象としては、派手なアク

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第412回「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」にみる絶対論

第412回「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」にみる絶対論

原作を未読で、映画のみの視聴ですが、好き嫌いの好みは別にして、自分は映画で作品が伝えたかった事は、何となくわかる気がしました。

この映画は、最後に世界が滅ぶバッドエンドの作品なのですが、この映画を肯定的に見ている人もそうでない人も「例え世界を滅ぼす事になろうとも、主人公は親友の命を救う事を選ぶ」という解釈をされているのではないかと思うのですが、自分はその解釈には少し違和感を抱いています。

確か

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第370回「映画ドラえもん のび太の地球交響楽」がとても良かったという感想

第370回「映画ドラえもん のび太の地球交響楽」がとても良かったという感想

「映画ドラえもん のび太の地球交響楽」を観に行って、だいぶ経ってからの感想になるのですが、自分はこの映画が、とても好きだと思いました。

前作の映画をボロクソに批判してしまったので、今回の映画を心配していたのですが、取り越し苦労でした。

ネットの感想を見ると、前作の映画を好きという人には、不評のようだったので、多分今作の内容が、自分の趣向に合っていたのだと思います。

特に安心したのは、今回の舞

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第368回「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」に、不確かな真実の美学を見る

第368回「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」に、不確かな真実の美学を見る

自分はこの作品を、映画館で一度観ていて、今回NHKでテレビ放送をされた事で、二度目の鑑賞をしたのですが、多くの視聴者に意味がよくわからないと評価をされているのを片隅に、自分はこの映画の内容をよく理解している理解の上級者なのだと、今まで心の中で思っていました。

しかし今回改めて見直した事で、自分もまた、この作品の本質を、きちんと理解していなかったのだという事に、気づかされました。

この映画は、観

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第321回、ゴジラ-1.0の国内外での各賞の受賞をお祝いしてみた

第321回、ゴジラ-1.0の国内外での各賞の受賞をお祝いしてみた

ゴジラ-1.0 (以降 マイゴジと記述) の各賞の受賞を記念して、グランドシネマサンシャイン池袋で、4日間限定で、IMAX GTでの上映が行われていたので、映画は既に三回観ているのですが、観に行って来てしまいました。

2700円の上映料に加えて、映画館までの交通費を考えると、決して安くない鑑賞料ではありますが、めったに視聴する事のできない、巨大スクリーンでの鑑賞体験を、マイゴジで味わえたのは、と

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第319回、自分の正直な気持ちをぶっちゃけてみた

第319回、自分の正直な気持ちをぶっちゃけてみた

自分はここ最近、「どちらかの価値観の批判をするな、どちらかの生き方を悪く言うのはやめろ」という事ばかりを言っているような気がするのですがこれはあまり、自分の正直な気持ちではなかったように思います。

「その映画で主張している思想や価値観が、自分のかんに触る」

というのが、正直な所なのだと思います。
つまりは自分もまた、自分の価値観によって、気に入らない思想や価値観の批判をしているのです。

それ

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第318回、あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。という胸糞映画を、批判してみた

第318回、あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。という胸糞映画を、批判してみた

ゴジラ-1.0の、米アカデミー視覚効果賞受賞を祝う内容でも書こうと思っていたのですが、ネットで「あの花が咲く丘で、君~(長いわっ)」が、40億円越えの大ヒットをしているという記事を見て、戦争物だし、特攻隊物だし、全く興味がないし、嫌な予感しかないので、見ないでおこうと思っていたのですが、成長してしまったとはいえ、ヒロインがあのまいんちゃん (福原遥)なので、一応見ておこうと思い、映画館に行って来た

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第315回、完全人間を目指すのは、いけない事なのかを論じてみた

第315回、完全人間を目指すのは、いけない事なのかを論じてみた

前回に続いて「映画ドラえもん のび太と空の理想郷」の感想になりますが、この映画は、どうやらディズニー映画の「ウィッシュ」同様に、自分の琴線に触れる作品の様でした。

※「琴線に触れる」とは本来「良いもの素晴らしいものに触れて感動する」という意味らしいですが、他に言い表したい適切な言葉を自分が知らないので、意図的に誤用をしています。

まず前提として、今作品の敵が、全人類を洗脳して、強制的に完全人間

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第314回、映画ドラえもん のび太と空の理想郷にみる、ユートピア論

第314回、映画ドラえもん のび太と空の理想郷にみる、ユートピア論

この間、テレビで「のび太と空の理想郷」を放送していたので、初めてみたのですが、ネットでは、以前からお説教くさいとか、気持ち悪い等といった否定的な意見が多く見られたので、気になっていた作品ではありました。

自分自身が見て思ったのは、よくも悪くも、ユートピア系作品でよくある、典型的なテンプレート作品だなと。

理想郷=洗脳=間違えている=滅ぼしちゃえ。
という図式が、何の迷いもなく描かれているのです

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第304回、ウィッシュの作品的な有用性を論じてみた

第304回、ウィッシュの作品的な有用性を論じてみた

自分はこれまで、ディズニー映画のウィッシュを、しつこい位に散々非難をして来ましたが、最近は一周回って、この作品を好きになり始めています。

もちろん、アーシャが好きになれない事は、今でも変わりありません。
しかし主人公が好きになれない事と、作品の評価自体は、必ずしも一致をしないのです。

例えば自分は、進撃の巨人の主人公のエレン・イエーガーの事は、性格的にあまり好きではないのですが、作品自体は、ど

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第301回、ウィッシュのマグニフィコ王を称賛してみた

第301回、ウィッシュのマグニフィコ王を称賛してみた

自分がそういう動画を選んで見ているからかもしれませんが、ユーチューブでは今、ディズニー映画、ウィッシュのヴィラン役であるマグニフィコ王を稀代の賢王と称賛して、主人公のアーシャを、平和なロサス国を転覆させたテロリストのヴィランだと酷評している動画が、数多く投稿されています。

自分は最初、アーシャの事が好きにはなれないまでも、マグニフィコ王にはそれなりの問題があったのだと思おうとしていたのですが、正

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第292回、ゴジラ−1.0は、4DXが激凄だった!!

第292回、ゴジラ−1.0は、4DXが激凄だった!!

ゴジラ-1.0 (以降マイゴジ) のIMAX版、マイナスカラー (モノクロ) 版を観て、その凄さを絶賛して来ましたが、地元の映画館で4DX (シートが動く奴) 版が上映終了するので、どうしても体験をしておきたいと思い、駆け込み視聴をして来ました。

自分は未体験ですが、山崎貴と言えば、マイゴジ以前にゴジラ・ザ・ライドを製作しているので、ゴジラと4DXとの相性はさぞいいのだろうと思っていたのですが、

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第291回、劇場版キミセカに、二択思考の恐ろしさをみた

第291回、劇場版キミセカに、二択思考の恐ろしさをみた

※この映画感想には、作品への重大なネタバレが多分に含まれています。

以前、第283回の投稿記事で「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」が、主人公が己の正義の為に、人類最後の希望の地を崩壊させるという事を冗談で述べたのですが、まさか本当にそういう話なのだとは思いませんでした。

それも仕方なくや結果そうなってしまったとかではなく、主人公が思いきり積極的に、楽園内にいる生き残りの人間を皆殺しに

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