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【就活体験記】普通の経済学部生が、新卒でデザイナーになった記録

このnoteを開いていただき、ありがとうございます。

私はmoeと申します。
東京のFランと呼ばれる私立大学の経済学科に通う24卒です。

大学入学当時は清々しいほどに何の特徴も無かった私は、先日終えた就職活動で、第一志望としていた「メガベンチャーのUI/UXデザイナー職」に内定をいただきました。今は無事に就職活動を終えて落ち着いたため、私の経験をnoteにまとめようと思った次第です。

この記事では、「空っぽだった経済学部の大学生が、ゼロの状態からどうやってデザイナーになったのか?」をまとめました。
「漠然と不安や諦めを抱いている、現状の自分から抜け出したい!」
「学歴がないけど、就活を頑張りたい…」
「普通の大学からでも、デザイナーを目指したい!」
などと思っていた、過去の私のような方の少しでも参考になれば幸いです。

とはいえ経済学部のデザイナー志望で、就活時期は大学4年5月からの2か月間と、大分邪道な就活をしていたことは自負しています。少し特殊な内容になるので、参考になる部分は少ないかもしれません。

でもこのnoteで私が伝えたいことは、「自分が想像もしなかった程の成果を出すためには、現状から抜け出したいと覚悟を決めて自ら行動を大きく変える必要がある。そしてその行動を始めるのに、遅いなんてことはない。」ということです。

ここからは実際に就活を終えたばかりのリアルな声を、なるべく詳細にお届けできたらと思います。

この記事を読んで気になることがあった方は、気軽にご連絡ください😌




大学4年間の流れ

【スケジュール】
2020:大学入学で上京 → サッカー引退&コロナで孤独
    → 自己分析と読書をする
2021 :Web制作のスクールに通う
           → 個人案件とインターンを経験
2022 :デザイナーとして長期インターン
2023.4:長期インターンの会社に新卒入ろうと思っていた
2023.5:改めて自己分析をして、就活開始
2023.6:IT/人材業界・制作会社など計5社内定
    メガベンチャーのUI/UXデザイナー職に内定承諾

大学1年 自己分析とやりたいこと探し

私は小学校から高校までの12年間はサッカー漬けの生活で、勉強には注力していませんでした。そのため自分の行ける範囲の指定校から選び、東京のFランと呼ばれる私立大学に通っています。学部選びも、一番無難だと思った経済を選びました。またサッカーも親の影響で自然と始めていたので、自分のやりたいことは物心ついた頃にはもう答えられなくなっていました。それ故に将来に対する漠然とした不安があり、大学1年時から就活のことを考えるようになりました。

何からすればいいのか分からない迷子状態だった私は、まず”自己分析””読書”に努めました。これから自分は「何に熱を注いでいくのか」を明確にするべく、徹底的に自己分析を行いました。またビジネス書や経済学書などを100冊以上読み、知識の拡張に努めました。とりあえず何か行動しなければと始めたことでしたが、当時読んだ本は後に活きた場面が何度もあるので、やって良かったと思っています。(何より面接でのウケが良かった。)その後は文章を書くことと資料作成が好きだったので、読んだ本の要約でブログ発信を試みました。しかし、その後はもっと直接的に支援をしたいと考えるようになりました。


大学2年 Web制作を始める

【プログラミングの学習記録】
2021年4月:Progateでプログラミンに触れてみる
2021年5月:学習を続けるも、独学の限界を感じる
2021年6月:ZeroPlusでプログラミング(Web制作)開始
2021年9月 :会社LP制作の案件をいただく
2021年10月:ポートフォリオサイト作成
2021年11月:Webエンジニアとしてインターン (1か月)
2021年12月:スクール卒業 → 卒業制作完成

大学1年に行った自己分析で『具現化』という価値観を見つけたため、その手段として”Web制作”を始めました。Web制作にした理由は、①大学生の内に自分の力で稼ぐ経験ができるから ②社会人になっても副業として役に立つスキルだから③パソコンを触るのが得意だったからです。英語が苦手だから出来ないと思っていたレベルに本当に何も知らない状態で、6月にプログラミングスクールZeroPlusに入会しました。それでも覚悟を決めて取り組み、学習開始3ヶ月後の9月にフリーランスとして企業案件を行いました。その後も10月にポートフォリオサイトを作成、11月にWebエンジニアのインターン、12月にスクールの卒業制作と学習に没頭しました。スクールに通った6か月の期間は、予め立てた計画通りに学習を進めて目標を達成しました。

またWeb制作を通して、私の定義する『具現化』の粒度を高めることができました。Web制作を”コーディング””デザイン”と大きく2つの作業に分けたとき、形として物理的に生み出す”コーディング”ではなく、自分なりに考えて設計する”デザイン”が好きだと気づきました。

▼ 大学1年に行った自己分析とプログラミング始めた理由

▼ 大学2年のWeb制作の学習記録


大学2年1月 長期インターンに注力

プログラミングスクール卒業後は、ITベンチャー企業のインハウスデザイナーとして”長期インターン”を始めました。そこではマーケターと一緒に広告を制作したり、Webデザイン、イベントフライヤー、動画編集、写真撮影など社内のクリエイティブ全般を行いました。他にも社長直下で社内イベント企画をしたり、自ら志願してディレクターの経験もさせてもらいました。手を挙げたら本当に何でも挑戦させてもらえたため、デザイナーとしてだけではなく、人間として成長できる最高の機会や環境だったと思います。加えて大学生の内に会社に属して働く経験をしたことで、就活時に自分が働きたい会社や理想の働き方をより具体的にイメージすることができました。他にもフリーランスとして、個人でWebデザインの案件も行っていました。


大学4年5月 本格的に就活開始

【2023年5月-7月の本選考結果】
 説明会参加:50社
 エントリー:30社 ※辞退含む
 ES選考落ち:0社 
 ポートフォリオ選考落ち:5社
 最終選考まで進んだ:10社 ※辞退含む
 内定:5社(ITメガベン / 人材大手 / Web制作会社 / Web制作事業部)

大学3年後期の時点で、私は長期インターンの会社に新卒で入りたいと思っていました。そのため内定直結型のインターンや早期選考などを無視して、インターンの業務に没頭していました。そして大学4年の2月に、部署内で自分が目指していたポジションに就くことができました。それによって、より自分の意思は固まったと思っていました。しかしそれから2ヶ月実際にやりたかったポジションを経験したことで、自分の価値観や軸が更に明確になりました。同時にその会社が好きだからこそ、依存して自分の視野が狭くなってしまっていることを自覚し、他の会社も見てみるという決断をしました。決断に至るまでに時間は掛かってしまいましたが、社長や上司を含め会社の多くの人から相談に乗っていただきました。そのような経緯を経て私は、完全に乗り遅れた大学4年の5月から本格的に就職活動を開始することになります。


①ES・面接準備
私は日頃から自己分析を行なっていたため、ESはすぐに書くことができました。インターン先の社員さんや大学のゼミの先生などに添削をお願いしたので、ES選考では一度も落ちませんでした。ガクチカには具体的な長期インターンの経験を書いて”行動の質や思考のプロセス”を伝え、自己PRには「行動指針を持ち続ける内省力と目標を達成するための行動力」という強みを活かせた経験を3つ挙げて”行動量や再現性”を伝える事を意識して、一見同じに思える2つの質問を組み合わせて説得力を持たせました。

②職種業界を絞る&説明会参加&就活の軸固め
業界は興味があるIT・Web・マーケ・DX・人材関連を見ていました。とはいえ職種が特殊で自然と選択肢が狭められていた故に、とりあえず”デザイナー”と”ディレクター”の募集を片っ端から見ていました。これがのちの失敗につながってしまいます。
また私は2ヶ月で約50社の説明会に行きました。情報の比較癖があるというのもありますが、多くの会社を知った上でそれぞれの違いを見ることで、自分の行きたい会社を徐々に解像度を高めることが出来ました。また会社の特徴や違いを理解してきた段階で、matcherや就活エージェントの面談を通して徐々に就活の軸を固めていきました。しかしその段階での就活の軸は、インターネットから自分に当てはまる抽象度の高いものになっていました。

③最終フェーズで落ちて途方に暮れる
説明会には継続的に参加しながら、とりあえず良いなと思ったデザイナーとディレクターの募集に一気に応募しましたが、最初は全くうまく行きませんでした。しっかり準備をして臨んでいたため、自分自身に関する質問が多い1次や2次面接は順調に受かるものの、カルチャーマッチ度を判断される質問が多い3次面接以降や最終面接で落ちることが続きました。
落ちていた原因は2つで、①その企業に受かるための回答をしていたこと、②”自分がなりたいデザイナー像”が明確でなかったことです。就活を始めたのが圧倒的に遅かった故に焦りが出てしまい、自分自身から出た言葉ではなく、その企業に寄せた回答をしていました。そのため誰でも言えるような浅い回答しかできなかったり、自分自身から出た回答と企業に合わせた回答が混ざって矛盾が生じたこともありました。そしてとある企業の最終面接で、「moeさんはうちじゃ無いと思う。本心の言葉はどれ?本当になりたいのは何?」と優しく問いを投げてくれました。そこでやっと”なりたいデザイナー像”が明確で無いことに気づきました。

④なりたいデザイナー像と改めて就活の軸を考える
改めて就活の軸となりたいデザイナー像を言語化しました。そこで出てきた私のなりたいデザイナー像は、”設計者”でした。デザイナーといえばビジュアルに拘るイメージかもしれませんが、私は”思考してより最適な形にデザインを設計するプロセス”がデザイナーの楽しさだと感じていました。しかし一般的なデザイナー職の募集で求められている新卒は、プレイヤーとしてビジュアル中心のデザインを制作する人です。私のなりたいデザイナー像だとディレクターになりますが、逆に新卒のディレクター募集はWeb制作会社の営業職的な役割で制作にはほぼ携わらないポジションでした。このジレンマから自分自身の回答を控えて、求められるデザイナー像を演じていました。そのため、今後は”自分がなりたいデザイナー”になるために、自分軸で就活を行いました。

⑤ PFを修正する
ポートフォリオも最初はただ制作物が並んでいるだけのポートフォリオサイトで、通過率は1/2くらいになっていました。そのため自分がどのようなプロセスでデザインを制作したのかが明確になるよう、制作過程の詳細を添付したものに変更しました。面接でのFBや説明会で聞いたアドバイスから、ポートフォリオサイトは”量より質”が重要だと思います。また面接では、「制作物を1つプレゼンしてください」と言った質問がよくされたので、いくつかは簡潔に説明できるように準備しました。

▼ 就活用のポートフォリオサイト


⑥本当に行きたい企業に絞って対策をする
行きたい企業を絞った後は、企業分析OB訪問を徹底しました。企業分析は、その企業を他人に自信を持って説明できるまで調べました。OB訪問は、面接で必要な情報を得るための場なので、予め何を聞くかしっかり用意してから望みました。私は時間がなかったので、本当に志望度が高い企業の時にmatcherを活用して3人程度聞きに行きました。

面接は苦手意識があったので、とにかく量をこなしました。
①想定質問対策
 ・就活会議やワンキャリアで想定質問を調べる
 ・その企業が求められる人材を把握する
FBと改善を繰り返す
 ・面接が終わった後に、必ず聞かれた質問とFBをメモする
 ・Youtubeで他の人の面接を客観的に見て、自分の改善点を洗い出す
 ・matcherで模擬面接をして、とにかく場数を増やして慣れる
  ※本当に志望度の高い企業の面接前は毎日模擬面接を行なっていました


大学4年6月末 5社に内定→内定承諾

このようにして2ヶ月間の超短期集中型で就活を進めた結果、ITや人材業界、Web制作会社など、計5社に内定をいただくことができました。そしてメガベンチャーのUI/UXデザイナー職に内定承諾をして、私は就活を終えました。のちの内定者面談に聞いた話によると、内定確率は1%だったそうです。それを選考中に聞いていたら、極度の緊張しいな私はどうにかなっていたと思います。



上手くいった理由

①自身の言語化に膨大な時間を掛けた

自己分析は大学1年生の時から定期的に行っていたため、就活用に少し修正しました。過去に読んでよかった本は、やりたいことの見つけ方です。自分を言語化した上で、「これまでこう生きてきた自分にこんな価値観や強みがあって、今はこれをしたいと思っている。それを〇〇という特徴や理念がある御社のデザイナーとして、将来このようなことを成し遂げたい。」まで明確に言えるようにしました。デザイナーという専門職で入社後の業務が明確だからというのもありますが、言語化と話の一貫性は褒めていただくことが多かったです。定期的に内省することと、インターン先の社員の方に共有してブラッシュアップしてもらっていたことが、就活がスムーズに進められた1番の要因だと思います。


②行動量とPDCAを回す速度

最初は就活の軸やなりたいデザイナー像が曖昧な状態だったものの、やりながら解像度を高めていくことができました。面談や自己分析は2ヶ月間やり続けていたことで、徐々に自信を持って答えられるようになったんだと思います。面接で聞かれたことと回答も必ずメモしてその都度更新し続けたことで、後半はスムーズに選考を通過できました。

③必要な情報収集ができた

就活に関して本当に何も分からない状態だったので、情報収集は常に継続していました。必要なノウハウを各所から拾っておくことも、大分重要だったと感じます。YouTubeやTwitterで得た情報で、知ってて良かったことは結構ありました。
特に参考にしていたのは、Youtubeの「しゅんダイヤリー」チャンネルと、旧Twitterの「ただの元人事」さんのアカウントです。

④周囲の人を頼った

長期インターンをやっていると、自分と同じように就活のために早くから動いている人と友達になれます。就活について情報交換をしたり切磋琢磨したりできる存在がいたのは大分心強かったので、これも長期インターンをしていて良かったと思った点でした。また社員の方からFBをすぐにいただける環境は、本当にありがたかったです。

⑤情報整理とスケージュール管理を徹底していた

就活のスケジュールをしっかり管理していたことや、ESやインプットした情報をすぐに見れる状態に整理していたのも、スムーズに就活できた大きな要因だったと思います。20社同時に選考が進んでいて1日に面接や説明会が4つあるようなタイトなスケジュールでも、キャパオーバーにならなかったのはNotionのお陰です。企業ごとにES、調べた企業情報、選考状況、面接のFBなどを纏めて管理して、すぐに確認できるようにしていました。また1次2次面接はどこの企業でも聞かれる質問はほぼ同じなので、想定質問とその回答をまとめていました。

共有した周囲の人にも好評なので、テンプレ配布を検討中です



おわりに

長くなってしまいましたが、私の就活をまとめました。
ここまで読んでくださった方は、どんな感情になったでしょうか。

ただの大学生って言っても、1年から行動してるじゃん。
2.3年の自分は、もうどうせ手遅れだしな。
そんな良い環境のインターン中々ないし、運良いだけだろ。

確かに行動はしていたし、運はとても良かったと思います。
でも私のスタートラインは超平凡でした。

最初は学歴も長けているものもないから、普通のよくある事務とか営業で就職するんだろうと思っていました。
大学1年の時は周りと行動を変えて意識は高まったけど、自分なんかじゃ成果や結果には繋がらないんだろうなと思っていました。
プログラミングも、スクールに通ったって成功例で挙げられているのは、クラスの優秀な子みたいな1割だと思っている側でした。

とはいえ「自分には無理だ」と思うのは、至極当然の事だと今は思います。
過去の自分が想像もしなかった程の成果を出すためには、現状から抜け出したいと覚悟を決めて自ら行動を大きく変える必要があるからです。
憧れている、羨ましいと思っている時の自分では、叶えられないんです。
目指したり、行動することで、徐々に成功までの地図が自分の中に浮かび上がってくる感覚を経験できました。

何より肝心の就活に関しては、周囲の人が終わる頃に始めています。
早期選考や内定直結型インターンには、1度も参加していません。
私が就活を始めた時点には、募集が既に終わっている企業もありました。
それでも、2年掛けて臨む人がいる中、2ヶ月間で納得のいく結果で終えることができました。
最初は自分でも厳しいと思っていましたが、行動量で挽回することができました。

私は大学4年間を通して、「何かを始めるのに遅いということはない」ことと、「愚直に努力し続けることの大切さ」を学ぶことができました。
このnoteが、少しでも誰かの行動を変えるきっかけになったら嬉しいです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
これを読んだ方の就活が一人でも多くうまくいくよう、応援しています。

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