怒るのをやめたら、夫と子どもが猛烈に怒りはじめた┃やめてみた
自他ともに認める超超短気でした。30代になって、だいぶ丸くなったとはいえ、まだまだ人間として未熟そのものです。子どもに声を荒げて怒ってしまうことが多々あります。
そんな私が「怒らない」と決意して10日目になりました!その経緯と現在の状況をまとめました。怒ってしまうことに悩んでいる方の参考に少しでもなったら幸いです。
きっかけ
年末、家族の大病疑惑で奔走していました。それを経て、「家族みんな健康ならいい。仲良く楽しい思い出をつくっていきたい」と心から感じました。
改めて、自分が(主に子どもに)怒ってしまう場面を振り返り、絶対に100%怒らないといけない状況だったとは言えないと反省しました。
年齢に対して求めるレベルが高すぎたんじゃないか
自分の予定が進行しないことにイライラしたんじゃないか
ワガママを収拾させるために一回怒っておくかくらいの気持ちじゃなかったか
誰かが怒ると、周囲の空気が重くなり、その後に楽しい予定があっても気持ちが台無しになります。
もう一つ、「怒る」ことをやめたくなった出来事がありました。それは娘が保育園から帰ってくるとリビングではなく夫の仕事部屋で過ごすようになったことです。
最初のうちは、それ幸いと、ご飯をつくりながら、自分の好きなテレビをみたり、勉強や仕事をしていました。しかし、数日続くうちに私と一緒にいるのが嫌なのかもと思い始めました。
その時に浮かんだのは、父のことでした。私の父は典型的なキレる親父で、父が帰宅すると私をふくめた子どもたちは蜘蛛の子を散らすように自室へと上がっていっていました。恐いから一緒にいたくない、そう思われる親になるのは嫌だなと思いました。
また、怒りを向ける相手について考えてみると、子どものほかは母に怒っている自分に気づきました。怒っても決して嫌いにならないであろう二人にだけ当たっていることに気づき、とても恥ずかしくなりました。甘えです。
幼少期に突然キレる家族がいたからか、10代、20代と感情のコントロールがつかず情緒が安定させるのにとても苦労しました。私が怒らないでいた方が「絶対子どものためになる」そう思いました。
そのため「怒らない」自分になることを決意しました。
怒るのをやめるにあたって決めたこと
怒るのをやめると決意して、自分の中で以下のルールを決めました。
条件付きではなく、怒ることを自体をやめる
声を荒げては怒らない、いつまでも怒らないなど判断基準を曖昧にしては、だんだんと緩くなり次第に怒ってしまうことが予想されました。そのため、条件がどうであれ、また程度の問題ではなく「怒らない」と決めました。
不機嫌もやめる。すぐに気持ちを切り替える
怒ることのほか、不機嫌でいることもやめることにしました。私が育った家庭では不機嫌でいた方が気遣われて、大事にされる環境でした。そのため、どこかで「不機嫌でいることで誰かに気遣われたい」という気持ちがある気がしました。子どもにはそういったことを受け継いでほしくないので、これを機に不機嫌でいると損をし、気持ちを切り替えてご機嫌になったら得をする環境づくりを目指します。
記録をつけることで「怒らない」実績を積み上げる
年始から習慣記録(ハビットトラッカー)をつけています。そこに「怒らない」という項目を入れました。まずは7日連続を目指し、それから14日、21日、30日とのばしていく予定です。現在14日目です!
怒るのをやめたら子どもと夫が怒り出した!
私が怒るのをやめて5日経った頃、困ったことが起きました。
子どもが収拾がつかないほど怒り、そして泣き叫び始めました。もう、イヤイヤ期も落ち着いていましたし、だいぶ分別がつくようになったと思っていたのでとても驚きました。
怒りの理由は本当に小さなことで、トイレットペーパーがうまくちぎれなかったことで、宥めても宥めても、泣き叫びつづけていました。
いつもだったら、私が「いい加減にしなさい!」と一喝しているところです。しかし、どうしても怒りたくなかったので、抱き寄せて「どうしたの?どうしたかったの?」と聞き続けました。それでも子どもは泣き止むことなく「トイレットペーパーが小さい!小さくなっちゃった!!」と叫びつづけました。
そして、その一連の流れを見ていた夫が急に「うるさい!いい加減にしろ!」と怒り出しました。普段はとても温厚です。滅多に声を荒げることもありません。
いつもは優しい大好きなお父さんに怒られたことで、子どもはより一層火がついたように泣きました。「お父さんが怒ってる・・お父さんに怒られたー!」目を真っ赤にして泣き叫んでいます。
それでも夫の怒りはおさまらず「怒らないのはダメだ。甘やかしたらワガママな人間になる」そう言ってプンプン怒っていました。ぬるい対応をしている私にもかなり怒っているようでした。
怒る子どもと夫をみて思ったこと
「怒る」ことへの正当な理由らしきものも与えられました。いつもだったら「怒る」自分に戻っていたと思います。
しかし、私はどうしても怒りたくありませんでした。怒らない自分を心地よく感じはじめていましたし、子どもが怒りだしたのは、私が本当に怒らなくなったのか試そうとしている気がしたんです。人間は変化を嫌うものだから絶対イヤだったはずの「お母さんが怒ること」でさえも変わることを恐れて自分の気持ちとは裏腹に怒らせる行動に出ているのではないかと思いました。
これまでだったら、ここで怒った方がいいと判断して「怒る」自分に戻っていたと思います。でも、この混乱期を経て、きっといい方向にいくと思えたので「怒らない」ことを続けたいと思いました。
そこで、夫と子どもそれぞれにその気持ちを話すことにしました。
「怒らない」ために子どもと夫に話したこと
夫に話したこと
夫には私が子どもの怒りを受けて思った「きっと子どもは私を試しているだけ。そのうちにおさまるから信じてほしい」ということと、「私の役割だった怒ることがなくなったから、バランスをとろうとして夫は怒ろうとしているんじゃないか?前のまま怒らないお父さんのままでいてほしい」ということを伝えました。
夫は半信半疑といったかんじで曖昧でした。その態度に私は戸惑いました。怒らないと決めて3日目までは「いいじゃんいいじゃん」と言っていたのに、怒らないことがいけないことのようになってきている。
しかし、このまま「怒らない」ことを続ける気持ちは変わりませんでした。
娘に話したこと
娘には「お母さんは怒らない練習をしているんだよ。一緒に怒らない練習をしてみよう」と話しました。最初は「やだ!怒るの我慢できない!」と言っていましたが、「お母さんがずーっと怒ってるお家に戻ってもいいの?」というと、「やだ。やってみる」と言っていました。
娘が怒るたびに「怒るのをやめる練習をしよう」と言い聞かせています。最近は「約束をやぶったらどうなるの?ずっと怒らないのはできないと思う」と怒ってしまった時のことを心配するので、「怒ってもいいよ。怒っても、その後ご機嫌に戻れるだけでえらいよ」と伝えると安心していました。
その後…
話した後、夫は半分しか納得していないものの怒らない元の夫に戻りました。娘も時折怒ってはいるものの収拾がつかないほどのことはなくなりました。戸惑いながらも夫と子どもは新しい私に合わせようとしてくれています。
それをみて、私は家族のために怒らないでいてあげているのではなく、私が心地よく過ごすために怒らないというスタンスでいることにしました。実際、怒らなくなったことで無駄に疲れたり、怒ったことで自己嫌悪になることがなくなりましたし、良いことづくめです。
まだ10日目なので、この後気持ちが変わり方針は変わるかもしれません。そういった経過についてもnoteでお伝えできればと思っています。
補足:「怒らない」けど「叱る」
「怒らない」方針ではいますが、「叱らない」育児はしていません。教えたいこと、間違えたことをした時はきちんと叱っています。その際は、ひすいこたろうさんの著書『あなたの人生がつまらないと思うんなら、 それはあなた自身がつまらなくしているんだぜ。』で書かれていた「子どもに一切怒ったことはないけど、叱ってはいる。子どもを神様だと思って神様に言い聞かすように叱る」というものを実践しています。だんだん本当の神様に見えてくるから不思議です。高貴な顔に見えてきます。
おまけ:アンガーコントロールにおすすめの本
怒っていることがとても滑稽に思えて、素直にやめようと思えます。深刻なこともコミカルに描けてしまう田房永子さんがしみじみすごい。
最後まで読んでいただき、ありがとございました!
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