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部下の価値観を知るために工夫をしてみたら、意外な効果があった話

私の会社は10月始まりなので人事評価の面談が今月ある。人事面談のために部下の価値観を知る為に、コミュニケーションツールとして私がnoteで紹介しているできたことメソッドを採用し、私のチームマネジメントをしている話をしたいと思います。

私には、現在6名の部下がいる。年齢は、私より年上の方が3名、同年代以下が3名という割合で、年に1度、評価をし、それが昇進や、給与・賞与に影響する。はじめに、リーダーになった際に受けた研修で、人事考課について学んだ。

評価を部下に伝えるときはその人の「価値観」にあわせて伝えるようにしましょう。特に、厳しい評価をする場合は、その人に具体的に、なにがどう悪かったのか、具体的に話しましょう。

うむ、めちゃハードル高くないですか?!?いや、言っている意味は分かりますけど、その人の「価値観」っていつ分かるんですか?できるだけ、自分の仕事もしながら、部下の報告を受けるようにしていても、やはり「価値観」はなかなか見えてこない。そして、評価の時期はやってくる・・・・

そんなときに出会ったのが「できたこと手帳」である。週1回のできたこと。というのは、自分の価値観が反映されてくる。

この手帳は、以下の6つの大きな項目に分かれる。これは、セルフ1 on 1と言っても過言ではない、自分をより深く見つめ直せるフォーマットなのである。

①今週のベストできたこと②ベストできたことの具体的な内容③なぜ、それができたのか?④それって、本当にできたのか?⑤いまの、気持ち⑥明日からの工夫

私は、この方法をはじめは1 on 1で取り入れようとしたが、一部の方が面談予定を調整できないため、思い切って週に1度のチームミーティング内に取り入れることにした。チーム全員が、業務報告をしていたのだが、そこを敢えて「今週の自分の業務でできたこと」を共有してもらうことにした。

ある人は「人とのコミュニケーションが大切」という価値観をもっている人は、「他部門との連携が上手くいった!」「リスクを上手く説明して、クライアントに了承をもらった」などが、「今週のBest できたこと」となるが、自分で綺麗に仕事を順序立ててしたい人は「期限通りに仕事ができた」とか「手順書を改訂した」「自社の見解を統一することができた」など、個性がでてくる。

私のそもそもの目論みは、その人の「価値観」を知ること。そして「自己改善」を週に1回、小さいことでも良いから考えて、実行してもらえるかもしれない。そういう淡い期待をもって、この活動を取り入れた。

そうすると、不思議なことが起こった。仕事の関係上、同じプロジェクトで仕事をしたことが無いメンバーも、その人の人の努力や、業務内容に関して理解を、以前よりもするようになったのだ。当然、上記の項目に沿って話をするので「ストーリー」がより明確になる。そして「苦労した点」「工夫した点」が、発表の中で自然と盛り込まれて行くので、その人の「ひととなり」が明確になっていく。そこで「自分にできることは何だろう?」と思った他のメンバーからのインプットが自然にでてくることにより「問題解決のフロー」が私を介すことなく行われるようになった。これは、素晴らしい業務効率化にもなる。また、ある人が「業務の棚卸しをした」と発表すれば、別の人が「先週の○○さんの発表を聞いて、わたしも業務の棚卸ししました」と各自が自主的に改善するということまで起こりはじめた。

結果、この取り組みをはじめて半年後に実施された年に一度のアンケートでも「仕事の環境」「チームワーク」「仕事へのモチベーション」がチーム全員ほぼ満点であった。これは、かなり良い影響が確認できたとおもっている。

そして、今月その「価値観」に沿って評価面談をしたいと思っている。私は「人の成長をみるのがスキ」で「達成感を感じることができることにやりがいを感じる」人のようだ。だから、この取り組みに関して、意欲的にできたし、このチームの成長は、私のリーダーという職へのモチベーションにも繋がっている。これまでは、気の重たかった評価面談だったが、この活動を通して、お互いの成果をみとめ、讃え、これからの改善点について話し合えるとても生産的な時間になるといいなと思っている。来期には、この取り組みを部内に広げようとおもっているが、まずは、実績をつむために、この取り組みを完結し、まとめのレポートを作ろうと思う。


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