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Vaio Stera ~転生先で推し変しかけてる~ 2章#15 強情な騎士とどうしようもない偽花の二組の回 Vol.7

(久遠多夢くんはまあ『幽霊救出』を考えているだろうから、幽霊救出をするフラグをボクも立てていく事になるんだよね)

スノウはそう考えていた。

(まあ多分マスターキーは1階の管理人室にあるだろうし、そこで1階を探索するのもありだけど、ここでやってはいけないのは、1階から脱出すること)

その理由として、

(そのルートをたどると、十中八九、『点数が低いルートのエンディング』になってしまう! 哲也の使命である『慰霊』が達成できなくなるから、どうにかしてフラグを立てないといけない。だとしても、どうする? 今の所一階を調べたけど地下室のルートなんて見つからないし……)

スノウは既に1階は調べ終えており、アイテム読み返ししていた。

・おもちゃ(202)
・タバコ(201)
・メモ(101)
・メモ(102)
・カーテン(203、202、101)

ここで、302のメモを読む。

「2階の麻雀好きのおっちゃんたちはタバコ好き」

これだけだった。タバコを何に使えといった感じだ。とも思うが、これをどうやって慰霊に使うのかがわからない。

(恐らく火がどっかにあるはず)

このマンションで火が通っているかはわからない。だが、想像としては、どっかであるかもとは思った。

何となくだが、ここは。『災害が起きたのではなく、何かの実験場の犠牲にされた人達が住む場所では?』と思っているスノウ。

思い返すとヒントは4階のメモ時点ではあった。実験とかどうとかは。そこでなんの実験にされたかまでは分からないが、恐らくはそういう事なんだろうと。

ここが廃棄された実験場でなければ。恐らくどこかのガスコンロで燃やせるハズ。

次に、101号室のメモだ。あそこは、何故か綺麗だった。ここの部屋が綺麗な事から、『現在でも動いている実験場である』事が示唆されているのではないかと踏んだ。だが、ここのガスコンロを調べても何も反応が無かった。つまり、どこかの幽霊がいる部屋で、つけなければならない事だ。

メモの内容はこうだ。

『地下室の行き方を忘れてしまった。確か1階じゃなくて、2階から通路があるんだっけ? どこかは忘れたから教えてくれ』

とある。まあ2階のどこかでまず調べなければならない事ができた。

2階といえばこんな感じだ。

204➡幽霊がいる。「アイツ殺すけぇの!」という謎の方言で叫ぶ

203➡自動麻雀卓がある部屋。部屋が酒瓶だらけ。カーテンがあった。

202➡おもちゃがある部屋。ここで幽霊が手を伸ばす。中には白い幽霊の手がいた。

201➡タバコがぽつんとあった。ガスコンロがあった。カーテンで締められていた。

なぜカーテンというアイテムがあったのかはわからない。だが、ある程度予想はついている。

ここで、スノウは行動に映す。

敢えてマスターキーを取らず、201に入る。ここのガスコンロを調べ、タバコのアイテムを調べるボタンを押して、火を灯す。すると、部屋の外から、廊下にいた幽霊たちが入ってきた。

『あ~~~タバコじゃあああああ……』
『なつい匂いじゃああヤニの匂いに救われるんじゃああ』

「おもったけど何故広島弁……?」

「殺すけぇの、もそうですよね……、多分」

久遠多夢と三億は、方言に疑問を呈する。何故柱世界の彼らが知っているかというと、今でもそういう言葉を使用する住人がおり、歴史として残されているからである。

幽霊達の会話は続く。

『あんちゃん、ワイらみてぇなの助けれくれ、ここのマンションは大分やべぇんじゃき』

『ワシらこのヤニの匂い吸えただけで十分じゃき、成仏できるべぇ』

『204号室の姉さんとかには言っとくし、3階のガキにも言うとくから、後は任しとき~』

と言った後、幽霊たちはひゅーっと天に上っていくのだった。

ここで、哲也は記憶を思い出す。

『そうか、思い出したぞ!! 俺は怨霊実験場の特務調査員!! ここでの目的は幽霊たちを解放する事!!』

とこってこての文章で雑に記憶を思い出す。

「雑だねぇ。笑っちゃうんだけど」

「でも、ようやくだな。いけすのう!!」

「はいよ~。といってもキツイけど、ここからはジェットコースターで急降下だよ!!」

スノウは幽霊救出のフラグ回収を目指していく。

次に入ったのは202号室だった。

上の棚から未だに手を出している、白い幽霊らしき手があり、そこでスノウはわざと捕まる。

「スノウ!? 何でわざと!?」

「これをするには理由がある! そう、地下室にいくためのね!!」

「そうか、あれが地下室のルートか! 1階にはないルートが!!」

「その通り!!」

反逆之従騎士達(リベル・サーヴァンツ)が会話をする中、スノウは地下室への通路へ到達する。

鍵を開ける。

そこには、1人の幽霊が捕まっていた。

スノウはあるものを調べる。

それは、おもちゃだった。

「返すよ、キミにね」

そういうと、調べた事に反応し、哲也が幽霊にオモチャを渡す。すると幽霊は、「ありがとう、おにいちゃん」と言い、姿を消した。

次にスノウが向かったのは、404号室だった。

ここでスノウは、あるものを調べる。

液体らしきものが入った瓶だ。

これを調べる事により、幽霊は動きをとめ、怨霊の姿から、気の弱そうな幽霊が出る。

『ありがとう……』

その言葉とともに、幽霊は昇天していった。

(これで、全員なハズ!!)

そう確信したスノウは、屋上からの脱出を決める。

屋上からの脱出の理由としては、こうだった。

(本来の脱出ルートは2つある! 多分だけど、マスターキーは、マンションの入口には使えない!! そして、二つ目は、屋上からの脱出ルート! そこでボクは敢えて、屋上からを選ぶ!! この屋上からの脱出ルートでは、多分理由はない。だけど、違うルートになる事を狙って、これで行く!!)

スノウは、メニューを開き、ここでカーテンとカーテンを組み合わせる。

「カーテンを繋げる!?」

「ああ、なるほど」

ヴェインからの驚きの言葉に対し、りぼんにゅーは納得した感じであった。

それは、

「屋上から脱出か」

「その通りさ!! ここからは稼がせてもらうよ!!」

満足げといった感じで、勝利を確信したスノウ。ここで、久遠多夢の画面を見る。

すると久遠多夢は何をしていただろうか。

カーテンを燃やしていた。

「え? どういう事? ってまさか! そういうルートがあるのか!?」

「スノウ、どういう事だ!?」

「どういうもクソもない、あれはあのルートだ!!」

りぼんにゅーが叫ぶ。

「実験場を燃やすって事だよ!!」

HALHALが叫ぶ。

「え、なんで!?」

「何でと言えば、まぁアレでしょうねぇ」

三億が疑問に答える。

「恐らくは実験場を残さない、事が久遠多夢さんが見つけた答えなんでしょうね」


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