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小説、SSなど

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思いつきで書いたSS置き場です。
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2020年12月の記事一覧

ルースター・マン 完結

ルースター・マン 完結

ヘッドレス・マイクは簡単に言うと火炎放射器だ。そんなに物騒な武器じゃないんだが焼かれることが多い鶏には恐怖なんだ。

その時だ!ご丁寧にアジトの玄関からエラを大きく張ったアナバス・フィッシュ・マンが5人なだれ込んできた!

「おお!ついにきなすったか!」

ケリーが食いつこうと突進するアナバス・フィッシュ・マンを横跳びに退けると後ろから蹴って背びれを切り裂いた!
惜しい!身には届いていない!

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ルースター・マン 8

ルースター・マン 8

「俺たちの必殺技を借りたいんだって?」
逆鱗丸は俺の目を覗き込んで言った。

「そうだ。しかも数が多けりゃ多いほどいい」
「ふむ、しかしあの技だけでは決着はつかんだろうな」
「それはわかっている。だから最終兵器を出す。」
その最終兵器とはヘッドレス・マイク。

禁断の奥の手だ。

逆鱗丸が目を丸くする。
ヘッドレス・マイクを出すのか!!

ああ、ケリーとも話し合った。
完全にケリをつけるにはヘッド

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あたたかい場所

あたたかい場所

私は奇妙な安堵を感じながら目覚めた。
ここはどこだ?暗い。赤みがかった光がうっすらと滲むようにさしている。

そうだ、ここは愛する人の子宮のなかだ。
あたたかい、落ち着く。

待て!ということは私は胎児になっているのだ。夢なのか?幻覚か?

上方から聴こえる心音、血液の流れのざわめき。安堵と愛情しか存在しない空間で、私は浮かんでいた。

きっと夢だ、目が覚めたら君は私の横にいるんだ。いまと同じぬく

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ルースター・マン 7

ルースター・マン 7

ケリーはひとりごちる。ミジタ・ケイディコム・ケージマンは昔は普通の養鶏家だった。
ある時悪い仲間があいつを誘ったんだ、闘鶏賭博に。
それからだ、ルースター・マンが世に現れ、イカれたミジタが鶏たちへ魔の手を伸ばしていった。

ケリーは昔のミジタに可愛がられて育った。その愛情が歪み、ミノと逃げ出した時に糸が切れたんだ。

そして俺はミノと共にルースター・マンとなった。

あの鶏舎を知っているからこそ、

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ルースター・マン 6

ルースター・マン 6

「やい!ミジタ!あの貴重な卵を返して欲しければ闘鶏の軍鶏たちをお前が管理してるやつみんな解放しろ!さもなきゃ長尾鶏の卵はこっちで預かるぜ!どうせ生まれてもろくでもないことしやがるんだろ?
じゃ、わかったな! ミノ&ケリー」

軍鶏を解放しろだと?!ふざけたことを。興奮剤を開発するのにどれほどかかった?!去年元が取れてやっと稼ぎどきだぞ!

ミジタは言った。
「トサ・ドッグ・マンとアナバス・フィッシ

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ルースター・マン 5

ルースター・マン 5

ここはミジタ邸。
さまざまな卵、目も眩むような美しい羽根、見たこともない突然変異種の鶏が所狭しと飾られている。

「主人、こんなものがブラック・ミノルカから」
使用人のレター・オープン・マンが告げる。

「なに?ミノルカからか!?」中身をあらためるミジタ。そして…
「あの貴重な卵が盗まれたと!?なぜ私に伝えないのだ!」
「現場を目撃したコレクター・マンがスネーク・マンに呑まれました」
「それにして

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ルースター・マン 4

ルースター・マン 4

この長尾鶏の卵をネタにミジタの野郎を追い詰めるのさ。闇闘鶏をやめないとこいつを孵化させてこっちで育てるってな!

現ナマツリーの金も使い道は決まってる。
もっともっと生やしてできる限りの養鶏場を買収するんだ。

そして俺は変種ルースター・マンのトサ・ロングテール・マンに連絡を取った。
アイツらは優雅にみえるがそんじょそこらの軍鶏じゃ敵わないほどの奴らなのさ。

続く

ルースター・マン 3

ルースター・マン 3

俺たちは現ナマツリーの種を持ってアジトに来た。

アジトの場所は言えねぇ。人間は信用できねぇ。
種を螺旋状に巻いたつるに括り付けると電源を入れた。
すると見事に現ナマツリーに札束がいくつも実った。
「やったな、ケリー。種子が古くてちと不安だったが」
「ああ、まずは成功だ。このカネでどうする?」

ミジタには命にも変えていい宝物がある。
世界最高の長尾鶏の卵だ。腐りもせず割れもせず、そいつはミジタの

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ルースター・マン ミノとケリー

ルースター・マン ミノとケリー

ルースター・マン番外編
ミノとケリー

俺、つまりブラックミノルカはまだ軍鶏の頃にケリー・コッカレルと出会った。
たまたま鶏舎が同じだっただけだ。

人間どもが蹴爪に剃刀を括り付けて闘鶏を楽しんでたんだ。
俺とケリーも闘わされた。
だが、なんでこんな人間どもを楽しませる必要がある?ケリーと目くばせして適当に軽い出血がある程度にやりあって逃げ出したんだ。

俺とケリーはジープに乗って追いかけてきた人

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小説を書く

まず小説に手をつけて続きを書いたことなんかないのだ。これからどんなことが待ち受けてるのかわずかながら不安がある。
思い付きでしか書けないのでごく短い更新となる。
北杜夫が長編小説を書くにあたって三島由紀夫にコツを聞いたというが誰か教えてほしい。

あ、逆噴射先生の記事を読めばいいのか…。

小説の決まりなんかまったくわからない。
とんでもないことになったらどうしよう。

ルースター・マン 2

ルースター・マン 2

ケリー?やる気あんだろうな?
「オゥ、ミジタの野郎をやらなきゃ軍鶏に安らぎはねぇ」

ところでわかってんのか?
ミジタをやって裏の闘鶏を潰せば俺たちも用済みだぜ。

「結構なことじゃねぇか」
ケリーは首を伸ばしながら言った。
「俺たちも肉にされるのかね?」
皮肉混じりに笑うケリー。

まさかそれはないだろうが、ルースター・マンの扱いは鶏に準ずる。
雄は肉にされるとケリーがいうのももっともな話だ。

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ルースター・マン 1.5

ルースター・マン 1.5

「なんだ?ミノか」
アパートの奥から首を振りながらケリーが出てきた。
「おい仕事だぞ、軍鶏にひでぇことしやがる奴らがここ最近で急増してる。もうボスを叩くしかねぇ」
「ふむ、それで俺にも乗れと?テメェの考えはわかりやすいからな」
「そうだ。2羽であのミジタの野郎を殲滅する」

とうとうその時が来た。
ボスを叩く。俺、つまりミノとケリーで。

まずは2羽で作戦を練ろう。

続く

短い更新です。思い付

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続き書かなきゃ

続き書かなきゃ

ルースター・マン、長くは書けないだろうがとにかく終わらせる努力をしてみる。 
たまにアイデアの尻尾のようなものがチラつくが掴めていない。
急いでも仕方ないのでマイペースでやる。