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就活を振り返る【21卒】【既卒】

僕は私大文系の21卒だ。卒業し既卒として就活。先日ようやく就活が終わったので、時系列で振り返ってみようと思う。誰かの参考になれば嬉しい。

就活との出会い(3年6月)

 僕が就活を始めたのは大学3年生の6月ごろだ。今ではサービス終了してしまった「ニクリーチ」というサービスで就活をスタートした。このアプリは「企業の方とご飯を食べながらお話をしよう」というコンセプトだった。いわゆるスカウト型のサービスで、自分のプロフィールを入力するとお誘いが来るという形だ。僕自身もスカウトをいただき、企業のオフィスでピザを食べた。
 さらに「offer box」というサービスも使い始めた。このようなアプリに参加している企業はベンチャーが多い。簡単に言えば、名前も聞いたこともないような企業がほとんどを占めているということだ。
 僕は誘われたらなるべく参加するようにしていた。その企業や業界について知ることができるからだ。違ったら違ったでいい。業界について知らないままに手札から捨ててしまうのは勿体ないと思う。

3年の夏インターン(3年夏休み)

 夏休みになると就活が白熱してくる。インターンシップの募集が始まるからだ。僕もその波に乗り、自分が興味がある教育業界や人材業界、出版業界にエントリーシートを出した。今カレンダーを振り返ってみたら10社ほどエントリーシートを送っていた。もちろん全社参加できるはずもなく、大企業のインターンには参加できなかった。なぜなら大企業ほど応募が殺到するため、エントリーシートや面接で参加可否を決める必要があるからだ。逆に中小企業は選考無しでインターンシップを開催しているため、そこには参加できた。

3年冬のインターン(3年11月〜12月)

 11月ごろになると冬のインターンの説明会や選考が始まる。僕は有名企業を中心に受けていたのでほとんどが選考落ちである。だから、選考なしで参加できるインターンに参加していた。また、ここら辺になると、大学のキャリアセンターが就活の講座を開催してくれていた。エントリーシートの書き方や自己分析の講座に僕も参加していた。
 冬のインターンで、とても行きたい企業のインターンに参加することができた。本社で1日中、ビジネスプランを考えたり社員さんの話を聞いたりというものだった。今でもその企業に行きたすぎて思い出すことがある。先月にその本社の近くに行く用事があったので、本社を再び見に行ってしまった。いつか入れたら良いなあと思っている。

早期選考(3年1月)

インターンに参加した人限定で早期選考に進むことができる(もちろん早期選考をやっていない企業もある)。僕もインターンに参加した企業の早期選考を受けた。グループディスカッションをやったり面接をしたり。落ちた。ただ、ここではメンタルはやられなかった。「就活ってこんな感じなんだな」と思っていた。周りの人も同じような状況だったからかなと今は思っている。

就活解禁(3年3月〜4年4月)

 いわゆる「就活解禁」である。就活解禁とは企業の説明会が開始されるということである。普通に書いたが明らかに今まで書いたことと矛盾しているわけだ。3月以前の説明会なんてたくさんある。これは単なる建前であるから鵜呑みにしてはいけない。3年の3月に内定を持っている子もいる。ここら辺は業界によっても違うので自分が志望する業界について調べてほしい。
 3月は説明会に参加してエントリーシートを書きまくっていた。企業によってエントリーシートの内容も締め切りも異なるので情報収集を怠らないでほしい。

面接のオンパレード(4年5月〜6月)

 この時期は面接が多い。建前では6月に「面接解禁」となっているらしい。これももちろん全企業が守っているわけではない。僕も面接に参加してはいたものの落とされまくっていた。ここら辺からメンタル的にキツくなっていった。6月は周りの友達が内定を貰い始める時期でもあるからだ。

就活モチベが無くなった(4年7月〜12月)

 面接のピークも過ぎ、就活を終えた友達が周りに増え始めた。その人たちと自分を比較して勝手に落ち込んでいた。そんなメンタルで就活なんてできるわけがない。ちょうど良いことにその時の僕には「アルバイト」「大学の授業」「ダイエット」という逃げ道があった。就活について考える時間がなかった、というか考えないように逃げていた。だからこそ、アルバイトの勤務日数も増やしたし、大学のオンライン授業も今まで以上に真剣に勉強した。さらにジムにも毎日通った。全部就活から逃げるためだった。そのおかげかわからないが、バイト先の生徒から高い評価をもらったし、大学の授業の成績もS(最高評価)ばかりだった。さらに毎日ジムに通った結果、10kgほど痩せた。でも内定はなかった。
 さらに内定がない自分が嫌で友達に会わなくなった。LINEを返さなくなった。SNSのアプリを消した。結果的に話をするのは親とバイト先の人だけ。「内定無くても気にしなくて良いじゃん」と就職先が決まった今だから思えるけど、当時の僕にこの一言はとてもじゃないけど言えない。それは内定があるからこそ言えることだと思う。どうやら僕は人に弱みを見せられない性格なようだ。社会には不必要な社会不適合者だと自分で思い込んでいた。

さすがにやばくない?からの挫折(4年1月〜2月)

 とはいうもののニートはやばくない?となってきた。幸いにも大学が内定がもらえていない人向けの講座を開いてくれていたのでそこに参加することに。そこでは就活ナビサイト会社の方から採用継続中の企業の一覧表をもらった後に、キャリアセンターの方と就活を振り返ったり自己分析をしたりした。担当のキャリアセンターの方が一人一人につき、伴走者のような立ち位置で相談に乗ってくれるようだった。僕にもついてくれた人はいたのだが、めんどくさくなって電話を無視した。そうしたらかかって来なくなった。N回目の挫折だ。幸いにもこの時も逃げ道があった。「ダイエット」「英語の勉強」である。英語がちょっと得意ということもあって英検1級の勉強を始めていた。人間、何もやることがないと何かをやりたくなってしまうのだろう。

ある出来事が。就職モチベ爆上がり(4年3月)

 大学卒業とともにアルバイトは辞めるつもりだった。その時は就職先が見つかると思っていたから。就職先が決まっていないことなんて塾の社員に言えるわけもなく、就職の話にならないように距離をとっていた。授業が終わったら雑談をせずすぐ帰った。
 ある出来事というのはバイト先の生徒からの手紙をもらったということである。生徒の保護者が保護者面談の時に「これからも〇〇先生(僕の名前)にうちの子供をお願いしたいです」と言ったらしい。その時に社員さんが「〇〇先生は3月で辞めるんです」と伝えたみたいだ。それを親から聞いた生徒が僕に向けた手紙を書いてくれた。内容は「〇〇先生のおかげで勉強が好きになったし、先生に会えるのが毎週の楽しみでした」といったものだった。これをもらって僕も目頭がとても熱くなった。思えば正社員として塾に就職するのを無意識に除外していた自分がいた。残業も多く、休憩も取れない環境で働く社員の方々をたくさん見てきたからだ。でもその手紙をもらった時に、「ああ、塾講師もアリかも」と思っていることに気がついた。
 それからというもの、塾業界に絞って就活をした。会社を探しまくった。応募した。今まで約4年、塾講師として働いてきた経験もあってか、採用していただける企業と巡り会えた。企業規模は小さくて、とてもホワイトだ。自分に合った企業に就職できたと心の底から思えた。

就活を終えた今思うこと

視野を狭くする重要性

世間では、視野は広い方がいいとされている。でも本当にそうだろうか?視野は広すぎると逆に自分を苦しめる気がする。なぜなら膨大な量の情報に曝されるからだ。選択肢が広すぎるとかえって混乱してしまうのでは?というのが私見だ。だからこそ、僕が就活をリスタートした時は塾に絞って就活をした。確かに、もっと自分に合った仕事があるかもしれない。でも自分が選んだ仕事に満足しているのならそれでいいじゃないか。現代の日本は調べればなんでもわかってしまう。知らなくてもいいことがあるのでないだろうか?

もっと主体的に就活をすれば良かった

上の時系列を読んでいただいたらわかると思うが、明らかに有名企業を受けすぎだ。有名企業を受けるのが悪いということではなく、もっと企業を調べれば良かった。名前だけで選んでいるということである。もちろん名前だけで選んでいるので良い志望動機が書けるわけもない。だから選考で落とされたのだと思う。
日本には夥しい数の企業がある。もし当時の自分にアドバイスできるのであれば、ネームバリューで受ける企業を決めるなと伝えたい。無名な会社であっても自分のやりたい仕事はできる。
1つの例だが、僕は「勉強を楽しめる参考書を出版したい」と考えて就活をしていた。ここで止まるのではなく、さらに深掘りをするべきだったなと反省している。それはどんな教材なのかとか、なぜそれをこの企業で作りたいのかなどなど。一言でまとめれば、就活を舐めていたのかもしれない。

話す練習をもっとするべきだった。

 面接で話したいことをまとめて終わりにしていた。コミュ障なのに紙にまとめただけで話せるわけないんだよな、と今は思う。上の内容とも重なるが、就活に対してモチベーションを見出せていなかったのかもしれない。受け身な就活生だったから無意識のうちに「どうにかなるだろう」と考えていたのだと思う。

大企業や倍率が高い職種にこだわり過ぎた

 就活解禁当時は有名企業しか受けていなかった。そこそこの学歴あるしTOEICもいいスコアを持っていたからいけるだろうと慢心していた。しかし大企業ほど優秀な人が集まるため、僕の武器はもはや武器ではなくなっていたのだろう、普通に落ちまくった。今考えれば、僕はコミュ障なので大企業に行かなくて正解だったのかもしれない。少ない人と深く付き合っていく方が好きだ。
 また、僕は参考書を作りたいと思っていた。だから出版社をメインに受けていた。しかしながら出版社の募集人数は極めて少ないのである。それも内定まで辿り着かなかった理由のひとつかもしれない。

就活では一切演じなくて良かった

就活は演技だという人がいる。僕は嘘の自分を作りたくなかった。僕は性格的に嘘がつけない。どうしてもバレてしまう。そして嘘をついてミスマッチで入社したら辛いのは自分じゃない?と思っていた。嘘をつくつかないは正直どちらがいいのかはわからない。人によると思う。ただ自分の性格的には、嘘をついて就活することは考えられなかった。実際に役員面接で「腹を割って話してくれたね」と言われて嬉しくなった。

結局自分次第

僕はいつもバイト先で「自分の中に勉強する理由をみつけてね」と言っていた。何事も自分の中にやる気の根源がないと続かないんだなあと痛感。自分の言葉がブーメランで返ってきた。継続って予想以上に難しい。だから就活をずっと頑張っている人は素晴らしいと思う。これから就活をする、或いは就活中の人はなぜ就活をするのかを自分なりに考えてみてほしい。理由に良し悪しがあるわけではなく、自分が頑張れる理由を見つけて欲しい。

最後に

 世間的に見たら僕は就活に失敗したのかもしれない。でも僕はそう考えてはいない。逆に大企業に入って辞めたくなるよりもよっぽどましである。負け惜しみかもしれない。ただ、僕は現在、気分的にとても満たされている。人事の方が「うちに入社しても活躍できない」と思ったから落とされたのだ。そこは紛れもなく事実であるから受け入れるしかない。ただ、全員に活躍できる仕事はあると考えている。僕自身、面接で落とされまくったが、入社を決めた企業では、とてもいい雰囲気の面接だった。だから面接に落ちたのはあなたの価値観がその企業と合っていないだけであって、人格否定をされていると思わないでほしい。就活から逃げるというのもひとつの方法だと強調しておきたい。既卒就活でもなんとかなる。就活で苦しんだ経験も人生の貴重な1ページになるんじゃないかなと今でも本気で思っている。
 今、就活で苦しんでいる方もいらっしゃるかもしれない。でも日本に会社はいくらでもある。選考で落とされたら「ミスマッチにならずに済んだ」と考えて欲しい。就活生よりも経験豊富な人事の方が落としたのだから間違いはないのだろう。大企業に拘らずに自分が納得できる進路を見つけて欲しい。上から目線のように聞こえてしまうかもしれないが、満足いく進路選択になることを心から願っている。

最後に自分と考えが近かった人の動画を見つけたので貼っておく。誰かの力になれば。


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