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子供の診察で心掛けていること
たまには、医者らしいことを書いてみることとします。
私の本業は眼科医です。
最近、外来中にとある年配女性患者さんから、
「先生は子供の診察がお上手ねえ。待合室で聞いていたのよ」
と言われました。
うるさかったのかもしれませんが、そのポイントを患者さんに褒めていただけたのは嬉しかったので、私なりの工夫を書いてみようと思います。
まず、眼科医をやっていて思うのは、小児科以上に(研修医の時に小児科外来当直のある病院で働いていたので、その時との比較ですが)
「泣かせたら負け」
だということです。
なので、泣かせないためにこちら大人は必死です。
その理由は、目を開けながら泣く子はいないことと、泣いたら涙と充血でわけがわからなくなることです。
抱っこ紐やベビーカーでおとなしくしている子は、極力そのまま診察しています。
抱っこ紐に入れたまま親が座ると怒る赤ちゃんもいるので(うちの子もそうだった)、その場合は立ったままで親と話してそのままみます。
子供には、いきなり近づいてはいけないと教わったので、
まずは親と仲良く話し、子供に「あ、このおばちゃんは安全だ」と思ってもらうのが先決です。
子供はいきなり目を合わせるといけないそうです。
目は合わせなくても、診察室に入ってくる姿をとらえながら、もしみせてもらえなかったときに最低限診断がつくように、瞼の状態や目の位置、充血などは大体捉えておいています。
こだわりの強い年齢では、診察室は明るくしておいて本人の許可が下りてから暗くするようにしています。
また、子供との距離がとれる検査から行いたいので、通常の大人の診察の手順にはこだわらないようにしています(これも小児の先生の受け売り)。
小児科の先生は本気なので、よく子供たちと仲良くなるためにアニメや遊びに精通すると言いますが、私も子供が保育園の頃はプリキュアの知識などを教えてもらって使わせてもらっていました。
でも、女の子ママですから、男の子アニメにはうとくて、そっちの話はできないんです、、、。
よく言われることですが、
子供は「AとBどちらがいい?」と言われて自分で選ぶと、自分で選んだことには頑張れる性質をもつようです。
診察の器具を見せて、「どっちが好き?」
お人形さんと〇〇ちゃん、どっちから診察する?一番がいいかな?
「どっちもや!」という子ももちろんいますが、少数派のようです。
うちの子はわりとこだわりが強くて、当時は私も保育園の先生も苦労しましたが、
診察室では自分の子に使ったあれこれを使うと95%くらいの子には勝てるので、スキルを上げてくれてありがとう、というところです。
あとは、実際に子供の扱いの上手な先生のやり方を目で盗んでます。
みていると、やっぱり
オーバーリアクションでテンションやや高め、子供を褒めまくる、
そんな感じの方が多いです。
子供相手の仕事は楽しいので、そんな機会があるのもこの仕事の醍醐味だなあって思っています。
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