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ウィリアムズ症候群/自閉症の息子を持つ父 / 障害者の親として個人の障害と社会の障害を…

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ウィリアムズ症候群/自閉症の息子を持つ父 / 障害者の親として個人の障害と社会の障害を切り口で Note で記事にします。

最近の記事

自閉症の子が幼稚園に入園した結果 [ゆっくり育児] その11

春、それは進学のシーズン。 自閉症のジローは幼稚園に入園する歳となった。 親としての希望は普通の幼稚園に行かせたいのだが、自閉症特有の ・発語が遅れてる ・落ち着きがない(多動) ・身の回りのことが自分で出来ない などがあるので、障害児の受け入れが可能な特別支援学級に属する幼稚園に入園させることにした。 普通の幼稚園では当然健常児と一緒に扱うし、特別な支援が必要となるので、専門対応が可能な障害児用の幼稚園に入れる方が、手厚いサポートをしてもらえるから、ジローの為にも入園

    • 自閉症の我が子が初めて発した単語 [ゆっくり育児] その10

      自閉症のジローは3歳にもなるが、相変わらず言葉を発しない。 発する音(言葉ではない)としては、てぃ!(↗️)とか、で!(↗️)とか舌を上顎で当てて語尾が上がる様な音を好んで発する。 たまにご機嫌だと、でででででででで、と「で」を高速に繋げた音を発したりする。 ウィリアムズ症候群は発語も達者で、ペラペラと誰でも喋ったりするのが特徴だけど、ジローの場合は自閉症の症状が強く現れ、発語は遅れている様だ。 こちらから自分を指して「パーパ」とジローを見ながら教えるのだけど、決して

      • 家族でお出かけ [ゆっくり育児] その9

        我が家はお出かけ好きだ。 私と妻、第一子のサキエと第二子のジローの皆んながだ。 週末となると、とりあえずどこかにお出かけする。 みんなインドアではなく、アウトドア派なのだ。 近くの公園に行くお出かけと言っても殆どが近場の公園に行くことが多い。 サキエは6歳、ジローは3歳、どちらも体をいっぱいに動かしたい年頃なのだ。 サキエは健常者なのでブランコや滑り台、アスレチックな遊具も一人で遊べる。 しかしジローは障害者なのでサポートか必要となる。ブランコにも一人で乗れないから、両手で

        • ASD(自閉スペクトラム症)の兆候 [ゆっくり育児] その8

          ジローはすでに3歳になっていた。 ジローはウィリアムズ症候群とウェスト症候群の2つの障害を持っている。 (ウィリアムズ症候群とウェスト症候群に関しては、[ゆっくり育児] その5 を参照して下さい) ただ3歳くらいになると第3の障害?である ASD(自閉スペクトラム症)の兆候が出てくるようになった。 落ち着かない(多動)ジローとはよくお出かけに行くのだが、外出先では常に走っている。しかも遠くへ遠くへ走って行ってしまう。手をプラプラ前に出して、つま先立ち走りで果てしなく走って

        自閉症の子が幼稚園に入園した結果 [ゆっくり育児] その11

        • 自閉症の我が子が初めて発した単語 [ゆっくり育児] その10

        • 家族でお出かけ [ゆっくり育児] その9

        • ASD(自閉スペクトラム症)の兆候 [ゆっくり育児] その8

          手足の感覚が乳幼児と同じ [ゆっくり育児] その7

          登場人物: ジロー : ウィリアムズ症候群、ウェスト症候群の障害を持つ子 私 : ジローの父親 ジローの歩く癖ジローは障害を持ってるからなのか歩くのがおぼつかない。 普通の2〜3歳児であれば普通に歩けるが、ジローの場合はちょっと歩くだけで、すぐにペタンとお尻をついて腰を下ろしてしまう。 また歩き方も特徴的で、両手を前に出して手首はブラブラさせながら、前に重心があるような感じでつま先歩きをする。 手足を前後に動かすような二足歩行はしないのだ。 意識が前にあるのか、両手

          手足の感覚が乳幼児と同じ [ゆっくり育児] その7

          2歳になったジロー [ゆっくり育児] その6

          発育の遅れ2歳ともなれば普通ならばしゃべったり歩いたり自分で食器を持って食べたりするだろう。 しかしジローは出来なかった。 ウィリアムズ症候群の顕著な症状として発育の遅れがある。 例外なくジローも当てはまるようだ。 喃語 しゃべる言葉は喃語(なんご)、つまり赤ちゃん言葉である。 「あ〜」とか「う〜」とか「とぅとぅとぅとぅー!」などおよそ意味を持たない言葉を喋っている。 機嫌が良い時はニコニコしながら喋ってるが、機嫌が悪くなると(むしろこちらが多い)「キャーー」「

          2歳になったジロー [ゆっくり育児] その6

          2つの障害を持つ子の親として [ゆっくり育児] その5

          ジローはウィリアムズ症候群とウェスト症候群だ。 改めてそれぞれの症状を紹介したいと思う。 ウィリアムズ症候群 特徴 : ・成長や発達の遅れ ・視空間認知障害 ・心血管疾患 ・高カルシウム血症 ・顔貌の特徴 ・低身長 ・認知過敏 ・消化管疾患 ・眼科疾患 ・耳鼻科疾患 ・歯科疾患 などまだまだある。 特に心血管疾患のため大動脈狭窄なので、血管が末端まで行き渡らないため手足が冷たくなるとか、顔が額が広く腫れぼったいまぶたや開いた口であったり、認知過敏なので、手をぱんぱん叩

          2つの障害を持つ子の親として [ゆっくり育児] その5

          友達の結婚式[ゆっくり育児]その4

          ウィリアムズ症候群とウェスト症候群。 2つの障害を持つこととなったジロー。 どちらも国の難病に指定されてる。 まだ腹落ちしない。 我が子が障害者であることと、思った以上に自分が障害児の親という自覚が希薄な事に。 パッと見は生後9ヶ月の赤ちゃん。ふらふらしながらも何かに捕まりながら、ようやく立ち上がって歩き始める。 点頭てんかんの症状が出てウェスト症候群である事は分かるが、ウィリアムズ症候群のような症状はまだ目立って出てない。 だからかも知れないが思った以上に自分は冷静

          友達の結婚式[ゆっくり育児]その4

          点頭てんかん[ゆっくり育児]その3

          「ちょっと来てくれない!?」 妻が私を呼んだ。 週末のお昼過ぎ、台所で洗い物をしていた私はジローがよく遊びに使っている和室に足を運んだ。妻の横にはジローがちょこんと座っているが、相づちを打つように頭をカクンカクンと上下させている。 はじめは眠くて座ったまま寝そうになっているのかと思ったが、2~3回頭を上下させると第二子は「ふぇ~ん」とぐずって泣く。これの繰り返しだ。 「ほら、目を見て!」 妻が言うのでジローの目を見ると、眠くて薄目になっているのかと思いきや、目が白目に

          点頭てんかん[ゆっくり育児]その3

          障害児の親となって[ゆっくり育児]その2

          第二子も生まれて5ヶ月を過ぎた頃、熱を出したので小児科に行った。 第二子はこの note ではジローと呼ぶ事にする。 ジローはよく熱を出して、その度に私たち夫婦を心配させた。 運悪く今日は日曜日なので近くの医院は開いていない。 しかし私たちの住む市では日曜日でも輪番制で開いている医院があるのでそこにむかった。 日曜日なのでやはり混んでる。 小一時間ほど待ってようやく順番が来た。 機嫌悪く泣いているジローを妻が抱えて、お医者さんが熱を測ったり、聴診器を胸に当ててい

          障害児の親となって[ゆっくり育児]その2

          明日も必ず成長する[ゆっくり育児]その1

          オギャーオギャー! 元気な声と共に我が家に待望の第二子が産まれた。 男の子だ。 やはり猿だな。 私は第一子と同じような感想を抱いた。 産まれたばかりの赤ちゃんは顔がシワだらけで、どうしても人間というよりも猿の赤ちゃんに見えてしまう。 妻はかなり辛かったようで、子供が産まれた痛さと安心感で涙を流してる。 「元気な男の子ですよ♪」 助産師に今産まれて布に包まれた第二子を妻の横に並べられ、性別を告げられる。 すでに妊婦検診の時に産婦人科医に性別を教えられたので、特に驚き

          明日も必ず成長する[ゆっくり育児]その1