明日も必ず成長する[ゆっくり育児]その1
オギャーオギャー!
元気な声と共に我が家に待望の第二子が産まれた。
男の子だ。
やはり猿だな。
私は第一子と同じような感想を抱いた。
産まれたばかりの赤ちゃんは顔がシワだらけで、どうしても人間というよりも猿の赤ちゃんに見えてしまう。
妻はかなり辛かったようで、子供が産まれた痛さと安心感で涙を流してる。
「元気な男の子ですよ♪」
助産師に今産まれて布に包まれた第二子を妻の横に並べられ、性別を告げられる。
すでに妊婦検診の時に産婦人科医に性別を教えられたので、特に驚きは感じなかったが、ようやく産まれた安堵感と妻の涙姿につられて私も涙が頬を伝った。
思えば産まれる前から色々苦労はあった。
と言っても妻の苦労が大半なのだが。
産まれる1ヶ月前くらいから予兆があった。
理由は忘れてしまったが、お腹の赤ちゃんのために常に腰を冷やさねばならないこと。
このためベッドに寝ている妻は常に腰のあたりにアイスノンを当てて腰を冷やす。
元来体温が低めの妻にさらに腰を冷やすので、様子を聞くといつも「体が寒くて辛い」と言っている。
当然寝る時も腰のアイスノンは(取り替えられて)冷たいので、なかなか寝付けない。
寝ても冷たさで起きてしまう。
なので寝不足で日中は眠気がおさまらない。
昼間うとうとして寝ようとしても、運の悪いことに隣ベットの妊婦のイビキがスゴいらしい。
ガーゴー、ガーゴー、と。
私のいびきよりも大きいのでうとうとしても寝付けないし、寝てもそのイビキで起きてしまうくらい音量がデカい。
見た目は瀟洒な可愛らしい妊婦サンなので、その音量は想像できないのだが、とにかく寝れないくらいの大音量らしい。
寝不足と戦いながらの妊婦入院生活だった(ようだ)。
そんなこんなでようやく産まれた第二子。
待望の第二子。
私たち夫婦にとって、もちろん第一子も待望にしてたであろう第二子が産まれた。
しかしこの時、私も妻もこの子が自分の人生を左右する存在とは思いもよらなかった。
成長するにつれて分かる事実や苦労、そしてその事実に向き合わねばならない私たち夫婦の手探り育児や心の葛藤。
全てが初めて。
第一子がいるから第二子も同じ感じで育児をすれば要領は得ている。
そう考えていた私たち夫婦は、成長するにつれて分かる第二子の障害児としての特性や行動にどう対処すれば良いか頭を悩ませつつ、ゆっくりと我が子の成長を見守るのである。
、、、と、ここまで深妙な文体で障害を持つ第二子の出産エピソードを書きましたが、今では面白おかしく障害児の育児を楽しんでいる、お気楽障害児育児エッセイが本noteの主目的です。
これからも時には深妙に、でもちょっとホッとするようなエピソードを展開しますのでご期待下さい!
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