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手足の感覚が乳幼児と同じ [ゆっくり育児] その7

登場人物:
ジロー : ウィリアムズ症候群、ウェスト症候群の障害を持つ子
私 : ジローの父親


ジローの歩く癖

ジローは障害を持ってるからなのか歩くのがおぼつかない。

普通の2〜3歳児であれば普通に歩けるが、ジローの場合はちょっと歩くだけで、すぐにペタンとお尻をついて腰を下ろしてしまう。

また歩き方も特徴的で、両手を前に出して手首はブラブラさせながら、前に重心があるような感じでつま先歩きをする。

ジローの特徴的な両手を前に出す歩き方


手足を前後に動かすような二足歩行はしないのだ。
意識が前にあるのか、両手をまえの方に出して何かに捕まるモノを探すように前のめりに歩く。
手のひらも歩く振動でヒラヒラとなびかせながら進む。

そして首も安定しないので、両足が地面につくたびに頭もグラグラしながら前に進む。

さながらマイケルジャクソンのスリラーのゾンビのように手を前に出しながら、頭をぐらつかせて手のひらをヒラヒラさせて前に進む。

おそらく首や手首が柔らかいので固定されずに動いてしまうのだろう。でも歩く意思はあるから固定されない首や手は歩く振動でフラフラと動いてしまうのだ。

手に刺激を求める


ジローは手足が過敏なようだ。
特に手のひらは何らかの刺激を欲してるようで、ペンペン叩くモノがあれば手のひらをパーにして叩いてる。

例えば公園に散歩に行ってもベンチがあると手のひらをペンペンと叩いて喜んでいる。

歩き方もペタペタと足のヒラ全体で地面を踏むので、足のヒラに感じる刺激を楽しんでいるようだ。

そう、手足の先から感じる刺激が心地よいようで、家でも何かにつけてペンペンてを叩くし、歩き方もペタペタと歩く。

手のひらをベンチにペンペンと叩いて刺激を感じてるジロー

人間は手足の感覚は成長とともにだんだんと鈍くなる。乳幼児は手足の先が過敏でさすってあげると喜ぶ。ジローの手足の先の感覚はまだ乳幼児と同じなのだろう。

マンホールをペンペンする

外に散歩をすると必ずマンホールをペンペンする。

道路には色々な対象物があるはずなのに、必ずマンホールをペンペンするのだ。

マンホールをペンペンするジロー

これは推測なのだが、マンホールは鉄製でできているため熱伝導率が高いので、叩く刺激とともに、触った感触がより刺激的であるからだと思ってる。
マンホールは夏はより熱くなり、冬はより冷たくなる。

手足の感覚が鋭いジローとしては、ペンペン叩く事によって、叩いた刺激とともに「熱い」「冷たい」などの刺激も相まってより魅力的なのだろう。

まとめ

普通の2〜3歳児ならば活発に走ったり、しゃべったりするだろう。
だがジローはまだその成長レンジまで至ってないのだ。
歩き方も手を前に出してバランス悪い歩き方だし、手足の過敏も成長遅延からなのだろう。
しかし私は何も焦ってはなかった。
これがジローなのだから。
他人と比較しても何も得ることはない。

障害も個性のうち。

私はただゆっくりと成長するジローを見届けるだけであった。

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