海鵜
港を望む小さな緑地
棕櫚の並木の間の
ベンチに座って煙草を一服
突然 すぐ目の前の海上に
黒っぽい鳥が降りて来て
沖に向かってスイーと泳いで行くと
ジャボン!
海中に潜ってしまった
あれは海鵜だ
魚を咥えて浮上して来るかな?
白い鳥が視界を二度横切る間に
対岸の桟橋にフェリーが着いた
左手の岸壁に繋がれた小型船の手摺から
灰色の鳥が飛び立った
しばらく海面を眺めていたけれど
海鵜は上がって来ない
何処へ行ってしまったのか
諦めて近くのレストランに入った
スマホで検索してみると
ウラジオストク沖の暗い海上に
魚を咥えた海鵜が浮かんでいた
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