日本オリーブ株式会社 広報室

こんにちは。1942年に開園した岡山県牛窓町のオリーブ園の会社です。 広報紙や社内報の…

日本オリーブ株式会社 広報室

こんにちは。1942年に開園した岡山県牛窓町のオリーブ園の会社です。 広報紙や社内報の中から好評なものを、不定期ではありますが、アップしていきます。 読んでいただけたら嬉しいです。

最近の記事

【歴史探訪】不死の薬が在るという、よもぎ島を目指して 今川了俊の歌碑inペンション村

 西脇に至る途中、ペンション村の岬にも歌碑があります。  いく薬 とらましものを 蓬《よもぎ》島     およぶばかりに 漕ぎ渡るかな 詠んだのは今川了俊《りょうしゅん》。まずは了俊の人生の確認から始めましょう。  生誕はおそらく1326年。「武士も和歌のたしなみは大事」という考えの祖母・香雲院の薫陶を受けて育ちました。「了俊」というのは法名で、元は「貞世」と名のっていましたが、混乱するのでこのお話し中では「了俊」で通しますね。父・範国は室町幕府初代将軍足利尊氏側、北朝方武人

    • 【牛窓オリーブ園ワークショップ】2024年4月7日(日)素敵な北欧インテリア ネーベルスロイド作り

      春ですね。お出かけしたいところがいっぱいあり過ぎて、困っちゃうほど。あまり知られていませんが、牛窓オリーブ園には桜の木がたくさんあって、のんびりお花見散歩にはもってこい。せっかくなので、世界でたったひとつのオリジナルネーベルスロイドをスーベニールにしませんか?是非お気軽にお立ち寄りください。 新企画 仁科さんによる北欧のオーナメント「ネーベルスロイド」作り体験教室素朴な木のぬくもりにほっと心和む、北欧生まれの樹皮細工、ネーベルスロイド。経木(薄くスライスした木材)を曲げたり

      • 【歴史探訪】柿本人麻呂の歌碑in宿井浜《すくいのはま》

         牛窓海水浴場の浜の北側、牛窓神社の鳥居のそばに歌碑があります。   牛窓の 波の潮騒 島響き 寄さえし君に 逢わずかもあらむ この歌は萬葉集巻十一 寄物陳思《きぶつちんし》――何かモノに想起されて詠んだ歌で、作者未詳歌とされています。地元では柿本人麻呂作と伝えられていますが……。  そもそも萬葉集は「万葉仮名」と言われる漢字による表記。(「萬」と「万」は書き分けました。)例えばこの歌は、ある伝承本では、   牛窓之 浪乃塩左猪 嶋響 所依之<君> 不相鴨将有 とあります。萬

        • 初日の出2024@牛窓オリーブ園

          あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 毎年、沢山のお客様が、初日の出を牛窓オリーブ園から拝もうと、ご来園くださいます。縁起の良いスポットとして思い出していただけ、沢山の初日の出スポットの中から「ここで見たい」と決めて実際に足を運んでくださるとは、本当に有難いことです。 数年前から、私も牛窓町内から歩いて登っていますが、大体30分くらいの軽い運動になります。(ちなみに、地理院地図によれば、オリーブ園のある阿弥陀山山頂は海抜166.5mで

        【歴史探訪】不死の薬が在るという、よもぎ島を目指して 今川了俊の歌碑inペンション村

          「瀬戸内市牛窓町 自社農園産エキストラバージンオリーブオイル 新油会<喫>in後楽園 廉池軒」を行いました。

           酷暑の夏を過ごし、大きな台風の被害もなく、今年2023年は例年以上にオリーブの実りが実感できる年となりました。  日本オリーブ株式会社は「世界一のオリーブオイルづくり」を目指しております。近年の状況としましては、2021年秋搾りのエキストラバージンオリーブオイルうしまどスペリオルは世界規模のコンテストで金賞3冠を達成し、この年特別に開催された国内のコンテストでも金賞を獲得して計4冠受賞いたしました。また、2022年秋搾りのエキストラバージンオリーブオイルうしまどは世界規模

          「瀬戸内市牛窓町 自社農園産エキストラバージンオリーブオイル 新油会<喫>in後楽園 廉池軒」を行いました。

          【イベント】瀬⼾内市⽜窓町 ⾃社農園産エキストラバージンオリーブオイル新油会<喫>in後楽園 廉池軒【参加者先着10名様募集】

           ⽇本オリーブ株式会社(本社:岡⼭県瀬⼾内市⽜窓町 代表取締役:服部芳郎)は12⽉21⽇(⽊)に後楽園(岡⼭県岡⼭市)廉池軒にて搾りたて⾃社農園エキストラバージオリーブオイルのテイスティング会を開催します。⼀般参加者はオンラインにて、先着10名様募集いたします。  酷暑の夏を過ごし、⼤きな台⾵の被害もなく、今年2023年は例年以上にオリーブの実りが実感できる年となりました。  ⽇本オリーブ株式会社は「世界⼀のオリーブオイルづくり」を⽬指しております。近年の状況としましては

          【イベント】瀬⼾内市⽜窓町 ⾃社農園産エキストラバージンオリーブオイル新油会<喫>in後楽園 廉池軒【参加者先着10名様募集】

          【歴史探訪】牛窓の塩の歴史 栄枯盛衰 夢の跡

           メイン画像は、牛窓オリーブ園の北側に広がる錦海塩田跡にできたメガソーラー群です。今回は、塩で牛窓の歴史を辿ります。  縄文や弥生という言葉から連想しやすい土器。縄文時代と考えられる遺跡の土器出土状況でいいますと、西日本では煮炊きに利用される深鉢と食物を盛る浅鉢が主流で、壷はあまり出土していないようです。朝鮮半島や九州北部の影響を受けたと思しき弥生時代の深鉢を「甕《かめ》」と呼ぶようになり、また米などの貯蔵用と考えられる壷《つぼ》が多くみられるようになったとか。弥生中期の紀

          【歴史探訪】牛窓の塩の歴史 栄枯盛衰 夢の跡

          【歴史探訪】鹿歩山古墳の主は世渡り上手!~あちら(築山古墳)の石棺は阿蘇ピンク石だけど~

           近年、「永代供養」「墓じまい」という言葉を聞くことが増え、死生観が変わりつつあるように感じます。お墓と言えば「古墳」!今回は、もし自分が一族の長で、そろそろ古墳を作る準備をしなければならないなら……という壮大なタラ・レバ話です。  時は5世紀の第4四半期。牛窓にはおよそ70年以上前に作られた天神山古墳(主に会ったことはない)と、まだ記憶に新しい数十年前に作られた黒島古墳(子供の頃におじさんだった人の)がありました。  天神山古墳の石室の石は屋島から運んできたもの。この界隈で

          【歴史探訪】鹿歩山古墳の主は世渡り上手!~あちら(築山古墳)の石棺は阿蘇ピンク石だけど~

          【歴史探訪】「非常識なまでに傍若無人」と後鳥羽院に評され、「新古今和歌集」と「百人一首」で知られる歌聖 藤原定家の歌碑 in金刀比羅神社

           港町牛窓の桜の名所のひとつ、金刀比羅神社。岡山県神社庁のWEBページには「鎮座する高台は昔から城山と言われている処」と書かれています。「城山」といっても、ここは海岸に沿った古い町並みのすぐそば。低めのアングルでぐるりと海を感じることができ、まるで前島に向かって船出するかのような感覚になるスポットです。この境内に石碑があり、和歌が刻まれています。   忘れぬは 波路の月に 愁へつつ 身を牛窓に 泊まる船人 作者は藤原定家、『拾遺愚草』下・恋におさめられたものです。今回は藤原定

          【歴史探訪】「非常識なまでに傍若無人」と後鳥羽院に評され、「新古今和歌集」と「百人一首」で知られる歌聖 藤原定家の歌碑 in金刀比羅神社

          【歴史探訪】黒島、二万九千年の歴史

           最近、地震が多いですね。南海トラフも心配ですが、「富士山が噴火したら……」という心配もあります。日本での歴史的大噴火と言えば、今から約2万9千年前頃、いわゆる後期旧石器時代の、鹿児島の姶良《あいら》火山。錦江湾の桜島より奥の直径約20㎞の現在海の部分です。火山灰は東北南部にまで到達したとか。中国地方でも20㎝以上の厚さで積もり、前後の層での植物の変化によって、噴火は気候・地形にも影響を与えたと考えられています。噴火前の遺跡は岡山では県北にしかまだ見つかっていませんが、噴火後

          【歴史探訪】黒島、二万九千年の歴史

          【歴史探訪】弘法寺の踟供養と中将姫

           近年、暑さ寒さが厳しく、野外で気持ちよく過ごせる期間が短くなったように感じられます。とても貴重な快適シーズンの四月・五月には、お寺で「花まつり」「練供養」、牛窓の町では「お接待」などが行われます。今回は、五月五日に行われる、日本三大練供養、弘法寺の踟供養《ねりくよう》のお話です。  練供養は、一言で言えば、阿弥陀様への信仰心を深めることで、極楽浄土に行けますよ~ということを広めるために、長い歴史の中で、お寺ごとに工夫を凝らして行われてきた野外劇。弘法寺踟供養では、どうやら鎌

          【歴史探訪】弘法寺の踟供養と中将姫

          【歴史探訪】のちに『日本国王』を名乗る足利義満 牛窓で雷に遭う

           修学旅行で京都に行くと、必ずと言っていいほど訪れるのが臨済宗相国寺派鹿苑寺金閣。世界遺産の一つでもあります。もともとこの場所には、鎌倉時代に藤原公経が西園寺を建立していたのですが、足利義満が譲り受けて住まいとし、政治の中枢にもなった場所です。ともすれば、「金閣は義満、銀閣は義政」とさえ覚えたらいいんじゃない?というふうに、室町時代はちょっと注目されにくいせいか、例えば牛窓の本蓮寺本堂と中門は1492年頃に再建された国指定文化財にもなっている貴重な室町時代の建築物ですが、ほと

          【歴史探訪】のちに『日本国王』を名乗る足利義満 牛窓で雷に遭う

          【歴史探訪】牛窓神社の勧請元 宇佐八幡宮と石清水八幡宮 和気清麻呂・広虫とのつながり

           日頃参拝客の絶えない牛窓神社。大晦日から三が日は氏子が次々とお参りします。岡山県神社庁のHPによると「土地の神霊及び祖先の神霊をまつっており、牛窓明神と呼ばれていたが、長和年間、教円大徳によって豊前(大分県)の宇佐八幡宮から応神天皇・神功皇后・武内宿禰命・比賣大神の御神霊をお迎えして牛窓八幡宮となり、明治6年郷社に列せられ牛窓神社と改称した。」とあります。「明神」の最も古いとされる記録は731年に『住吉大社神代記』に記されたもので、仏教的な神様のこと。さらに遡ると「大神」と

          【歴史探訪】牛窓神社の勧請元 宇佐八幡宮と石清水八幡宮 和気清麻呂・広虫とのつながり

          牛窓オリーブ収穫祭を3年ぶりに開催しました。

           今年、牛窓オリーブ園は開園80周年の記念の年です。コロナ禍で2年、イベントを自粛してまいりましたが、今年はやっと開催することができました。  もともと、手作りのイベントで、他ではできないオリーブならではの体験をしていただくために始まり、「大鍋パエリア」が祭りの名物でしたが、今回は感染症対策のため、やむなく飲食を控えました……。  しかし、オリーブ尽くしのイベントのDNAは脈々と続いています! 収穫体験コーナー 搾油実演コーナー 搾りたてオイルテイスティング 苗木

          牛窓オリーブ収穫祭を3年ぶりに開催しました。

          季節限定 晴れの国岡山“果物王国”の秋の旬 国産早摘み「赤屋根オリーブの浅漬」

          今年の夏は暑かった!ひと粒ひと粒に天の旨みが凝縮‼ 若いオリーブの“塩角のない”浅漬・珍味堪能グルメ日本オリーブ株式会社(所在地:岡山県瀬戸内市牛窓町、取締役社長:服部芳郎)は、牛窓自社農園産マンザニロ種を100%使用した早摘みオリーブの実の塩漬け「赤屋根 オリーブの浅漬」を2022年10月22日(土)に直営店や通信販売などで季節限定発売します。 浅漬ってピクルスと違うの?  年中入手しやすい輸入品のオリーブピクルスは、発酵による独特の風味があるものがほとんど。もちろん、ワ

          季節限定 晴れの国岡山“果物王国”の秋の旬 国産早摘み「赤屋根オリーブの浅漬」

          【歴史探訪】「土師氏」改めエリート文章博士一家 菅原道真の歌碑in牛窓天神社

           「通りゃんせ、通りゃんせ、ここはどこの細道じゃ?天神様の細道じゃ……」幼いころ、曾祖母や祖母が、牛窓天神社に参るとき、家の裏の坂道を登りながら歌っていた童歌です。牛窓天神社の社の正面には大きな天狗の面が掲げられていて、怖くて、いつも目をつむっていたことを思い出します。  さて、天神様といえば菅原道真。大宰府に向かう途中、船で牛窓港について一息、海の向こうに霞むかつての任地讃岐を眺めようとしたのでしょうか、この山に登り、詠んだ歌が伝えられています。  もともと、この山は前

          【歴史探訪】「土師氏」改めエリート文章博士一家 菅原道真の歌碑in牛窓天神社