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いつも遠回りをしている

私は、誰かに何かを話している時、
伝えたい事を上手に頭の中で文章に出来なくて
何回も何回も削除しながら、
何回も何回も訂正しながら、
考えて考えて話をしています。  

人と人のコミュニケーションとして大切な言葉が、疎かになってしまうことが多いので、うまく伝えられない、といったほうが分かりやすいでしょうか。  

その不安から、人にあまり話さなくなりました。  

「溜め込まないで、話せばいいじゃん」
「なにかあったら何でも話してね」
と、周りの人にはよく言われますが、  

うまく話せないことにトラウマを覚えてしまった私にとって話すことは、とても難易度が高く、難しいことでした  

この間のカウンセリングで、
いつも私は遠回りに話をしていることで伝わりづらくしている事や、大事なことを残して、話を進めることが私のくせだということがわかったのですが  

カウンセリングを重ねるごとに、ひとつひとつ、なにかが分かっていくきがしています  

「もうすぐ卒業だから(今四年生だからあと半年しかカウンセリングは受けられないから)ここが無くなってしまうのが不安なんです」  

というのを直接言えばいいものの  

「七夕の時短冊に"ぜんぶきっと大丈夫になりますように"っていうお守りを書いてきたんです」  

という話から始まり周りに回って
「卒業までにこの不安がなくなるのかがわからなくて不安で怖い」
という言葉が口からやっとこさでてきた。  

「いつもこう、遠回りをしちゃうんですよね」とカウンセラー。  

「困らせたくはないんです」と私。  

相談すること、人に話すことがうまくできなくて、自分の気持ちはあるのに、その気持ちというのをいつも伝えられない、いつもいつももどかしい気持ちが残ってそれがどんどん重なっていく、それで、どんどん苦しさが増していく、そんなことを繰り返しているうちに、  

無意識に自分のなにかに蓋をしている私がいることに気づいたんです。  

フタをしたら感情を露わにしなければ
平然としていられるんじゃないかと思った  

でも、フタをした事が、裏目に出て、その閉めたフタを自分で覗くのが怖くなったんだと思います。  

なぜなら、フタをあけたら
"これまでの不安"がたくさんだから。  

怖いんです、きっと。フタを取って中のものを見るのが。
だから、自分の気持ちが分からない状態になってしまう

私のカウンセリングでは、いつも
50分の時間が終わると、カウンセラーがその場で健康管理センターに次回の予約の電話をするのですが、電話を切って相談室をでてから別の空間に出た瞬間、私を覆っていた鎖が解けます(部屋の中にもう一つ相談室というカウンセリングルームがある仕組みの間取りなので)  

カウンセリングルームとはまた別の環境に立つので少し軽くなるイメージです。  

帰り際、そこで交した言葉を少々。  

「私、気持ちに蓋をするのが得意なのかもしれません」  

と自然にカウンセラーに笑って言いました。  

「そうですね、得意でしょうね」
と笑って返してくれた。  

ある時はすごく遠回りをして伝えて、
ある時はすごく近道して伝えて、  

自分でもよくわからないもやもやとかもどかしさをずっと感じています  

それは時に人を傷つけてしまうこともあって。  

でも、ここはそういうのひっくるめて「どうしてだろうね」と一緒に考えて行く大事なところ。  

生きづらいことの鎖が一個一個
解けていけますようにと心から強く想う日でした。  





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