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迷惑な寝相

昔、小学低学年の頃、両親と寝ていた。私はかなり寝相が悪く、夜寝たはずのところに、朝起きていたことがなかった(今は違うけど)。

朝、枕に足が乗っているなんて日常茶飯事だったし、最悪だと言われ続けたのは、自分の寝ている所に「侵入者」があると、それを全て蹴り出す習性があったことである。

たとえば冬、私は子供のくせに足の冷えが酷く、よく母の布団に足を入れて、母のふくらはぎ辺りにピタリと冷たい足を当ててぬくもる。気持ちが良かった。

たぶん、というか、絶対そんな冷たい足が寝ている足に突然付けられたら目が覚めると思う。迷惑だ。

そのあと、ぬくもって気持ちよく眠りに落ちた私は、自分のテリトリーに侵入したということで、母を蹴り始める(私にその記憶はない)。

私が入り込んだのだから、出てくのは当然私のはずである。

が、母の布団に足を勝手に突っ込んでおいて、母を蹴り出そうと延々と蹴る。

邪魔じゃ、このやろう! 私の布団から、出て行かんか! とばかりに。

迷惑極まりない。

小学低学年とはいえ、冷たい足を付けられたり、延々と蹴り続けられたり、母は寝た気がしなかっただろう。今更だけど、ごめんなさい。

その上、「お母さん、トイレ行きたい」と言って、よく夜中に起こした。「勝手に行きたまえ」と言われたことがなく、はいはいと起きてくれたことをよく覚えている。

私なら、絶対やらない。色々と。

そんな感じで数年が経ったが、いつの間にか、母は私との間にきょうだいを寝かせることにした。

きょうだいは、小さな頃からお地蔵さんのように微動だにせず寝るタイプの子供だったため、母はやっと安眠が約束された。

「あんたも、この子(きょうだい)みたいに寝なさい!」

と何度言われたか分からない。

そのあと子供部屋ができたり、自分の部屋ができたりして、私は自分のテリトリー(布団)の侵入者を撃退する必要がなくなり、大人しく眠れるようになった。

寝相の悪さも収まったようだ。

めでたし、めでたし。

でも、今でも気づくと万歳して寝ている。腕が寒くて目が覚める。これも寝相が悪いという類のものらしい。

寝相の悪さって治る?

なんだか不安になってきた。

【今日の英作文】
「一緒にいて。一緒に来て。そばにいて。味方でいて。あなたはひとりじゃ呼吸もできないの?」
Stay with me. Come along me. Stand by me. Be there for me. Don't you breathe by yourself?

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