ローラー作戦のありがたみ
例えば、アルバム全曲制覇。
ということを少し前の私はよくやった。
アルバム全曲制覇というのは、アルバム収録曲を、伴奏がない状態で全ての歌をうたえるようになるまで、練習すること。
中にはうたいにくい曲もあるけど、とにかくやってみる。
まずは歌詞カード(ブックレット?)から、歌詞をノートに書き写し、それを見ながらひたすらCDを聞いて、うたう。
1曲1曲を深く楽しめて、いい時間だったなと思う。
その時は、クリアにうたえなくても、別の歌を練習していて、なんとなく戻ってくると、うたえるようになることもある、不思議。
英語の歌は、特にそうだ。
最近、そういうローラー作戦をできていたのは、時間と気持ちの余裕があったからだなと気づいた。
今はどんなに好きなアーティストでも、どんなに気に入った曲でも、時間や余裕がなくて、うたう練習ができない。
毎日パソコンでメールのチェックをしがてら、誰かしらのアーティストの歌を聞くけど、歌の練習までは行き着かない。全曲制覇なんて夢のまた夢だ。
できなくなると、分かるもの。
できなくなるまで、あって当たり前、できて当たり前。
「今を生きる」と言うけども、忘れた頃の「過去」にならないと、そのありがたみが分からない。
趣味のローラー作戦がありがたいことだとは、思ってもみなかった。
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