見出し画像

美容師とインボイス制度

みなさん、インボイス制度は、ご存知ですか?

特に美容師として働いていて、何かしなければいけないことはありませんが、唯一知識が必要とされるのが『業務委託雇用』の人です。

最近の美容師さんの働き方は、大別すると3つに分かれます。

① 正社員雇用、非正社員雇用
② 業務委託雇用
③ シェアサロンで働く方
です。

つまり、サロンで直接雇用されていない美容師さんである②  ③の雇用契約で働いている美容師さんですね。要は、収入が給与なのかそれ以外なのかによって、消費税を納める義務が発生する可能性があるという話。

その前に・・・インボイス制度とは、消費税を納める事業者が、取引先や取引内容を明確にするための請求書(インボイス)を発行することが義務付けられる制度です。これによって、消費税の脱税防止や取引の透明性を高めることが目的とされています。

美容師もビジネスとして消費税を納める事業者の一つであり、インボイス制度に適用されます。つまり、美容師が顧客に対して提供するサービスについては、原則として消費税を課税する必要があるということ。よって顧客に対して提供するサービス料金には消費税が含まれます。

インボイス制度によって、美容師に特別なデメリットがあるわけではありません。ただし、消費税の計算や納税について、適切な手続きを行うことが求められます。美容師が事業を行う上で、消費税に関するルールや手続きについて十分な理解を持ち、遵守することが大切です。

一言で業務委託といっても契約は、さまざま。
ご自身の契約の詳細を今一度確認する必要があるかもですね。

特にシェアサロンで働いている方は、ほぼ個人事業主だと思うのでここから重要です。



美容師の業務委託契約においては、報酬の支払い方法には主に2つあります。

① 売上の歩合による支払い
美容師が店舗で施術を行った際に発生する売上の一部を報酬として受け取る方法です。この場合、売上が増えれば報酬も増えるため、モチベーションを高く保ちやすいというメリットがあります。

② 業務委託料による支払い
一定期間、店舗での業務を委託された場合に、一定金額の報酬を受け取る方法です。売上によらず、定期的な報酬が得られるというメリットがあります。

美容師の業務委託契約においては売上の歩合による支払いが多いとされています。ただし、先ほども書いたように契約内容は、業者や店舗によって異なるため、業務委託料による支払いを行っている場合もあります。どちらの方法で報酬が支払われるかは、契約書に明記されているはずですので、契約内容を確認することをおすすめします。

ここで注意点!①の歩合に対して受け取る場合は、給与となるので納税義務が発生いないと思われがちですが、そこでこのインボイス制度・・・払わなければいけない可能性があるわけですよ。

では、どちらが?美容師?サロン?


具体的には、美容師が施術を行い、その売上金額から報酬の割合を引いた金額を受け取ることになります。この場合、売上金額には消費税が含まれていますので、美容師は自身の報酬から消費税を差し引いた額を、担当する美容室側に対して支払うことになります。また、美容室側は、支払われた報酬から源泉徴収税や社会保険料を差し引いた後、残りの金額から消費税を納める必要があります。

なんだかややこしい話になってきましたね笑
このあたりの契約がサロンによって大きく分かれますね。
求人サイトを見ていても、売上に対して歩合○○%!とは、書いてあっても詳細まで記載されているところは、ほぼ見たことがありません。

ただ、ここでもう一つ。

消費税の取り扱いに関しては、インボイス制度の導入に関わらず、原則として年間の売上金額が1,000万円以下であれば、消費税を納める必要がありません。

具体例でいうと美容室の年間売上が3840万円で、業務委託による事業主が4人いる場合、個々の事業主の年間売上がピッタリ960万円である場合・・・

美容室側のはなしですが美容室側には納税義務が発生しますが、個々の業務委託事業者には納税義務が発生いない可能性があります。

これを『逆課税制度』といいます。逆課税制度は、法人税法上の小規模企業の特例に該当する場合に限られますが、美容室側がこの特例に該当する場合には、個々の業務委託事業主に対する消費税の代わりに、美容室側が消費税を納付することになります。ただし、具体的な取り扱いは税務署によって異なるため、詳細については税務署に相談することをお勧めします。

業務委託契約においても、インボイス制度に基づいて消費税を納めることが求められていますので、関係者は契約書や税務署の指導に従って適切に手続きを行う必要があります。


少し、ややこしいはなしですが、ちょっと気にしよかってなていただければ幸いです。

とりあえず、インボイス制度は、2023年10月1日に正式に導入される予定です。
それに備え、これからもらう領収書がインボイス番号の記載された適格領収書であるかを確認してみましょう!!

では。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?