漆畑文哉

小学校教員。小中高 理科教員、日本科学未来館 科学コミュニケーター、大学の非常勤講師な…

漆畑文哉

小学校教員。小中高 理科教員、日本科学未来館 科学コミュニケーター、大学の非常勤講師などを経て現職。関心事は科学教育・理科教育・学習科学・科学コミュニケーション。主に科学や教育についてつぶやきます。プロフィールの詳細は↓

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    漆畑文哉の科学教育や科学コミュニケーションの活動報告をまとめました。

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【自己紹介】はじめまして、漆畑文哉です。

はじめまして、漆畑文哉(うるしばた・ふみや)です。日常と科学を結ぶ、学びのデザイナー(科学エデュケーター/科学コミュニケーター)として活動しています。 元々は小中学校や高等学校で理科の教員をしていましたが、縁あって国立の科学館の企画や広報を行ってきました。現在は大学で研究員や非常勤講師に携わりながら、フリーとしても活動しています。学校の内外問わず、老若男女問わず、科学教育や科学コミュニケーションの場をつくり、より良い学びをデザインの提供を目指しています。 これまでの主

    • 【活動レポート】健康で美しく元気なカラダをつくる「カラダミラー教育プログラム|体格編

      先日、私立桐朋女子中学校の保健体育授業の一環として、慶應義塾大学環境情報学部中澤研究室・慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム 共催、株式会社タニタ 協力「カラダミラー教育プログラム”体格編”」出前授業の司会を務める機会をいただきました。 Yahoo!ニュース(日テレNEWS転載)でも取り上げられました。 今回はこの活動のレポートです。 自画自賛のように聞こえてしまうかもしれませんが、この教育プログラム、とても興味深い内容でした。実際に一緒に作り上げていきなが

      • 伝わるスライドを作りたいなら、文字と図をとにかく減らせ【初心者向け】

        最近色々な仕事の中で研究者や医師が作ったスライドを見る機会があります。そして、見た瞬間「情報量、多っ!!!」と思ってしまうこともしばしば。 そういう時に限って、なかなか直球で指摘するのが難しいもの。なぜなら作った張本人は時間をかけて一生懸命資料づくりしたのはよく伝わってくるからです。 けれど残念ながら、スライドを作ることは手段であって目的ではありません。見せたい相手に伝わって初めて意味があるのです。そんなモヤモヤした思いを、今回はnoteに書き綴っておこうと思います。

        • 広すぎず、尖らせすぎない科学コミュニケーションとは?

          科学教育や啓発に何らか関与するイベントや広報誌に関する仕事をする際、私が注意することがあります。それは、参加する/読む対象を、広すぎず、しかし尖らせすぎないということです。 マーケティング的に言えば、ペルソナ(対象)はより具体的で明確な方が良いのでしょうが、こと教育や啓発に関しては「普及」も大きな目標の1つ。そうなると、ターゲットとなる対象はある程度絞りつつも、その周辺に当たる浅く広い裾野の人ともほんの少しでも良いから関連性が見えるようにすることが大事だと感じます。 尖ら

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        • 【活動レポート】健康で美しく元気なカラダをつくる「カラダミラー教育プログラム|体格編

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          「研究者でもありたい」は贅沢か?

          先日、サイエンスメディア「flasco(フラスコ)」さんのシリーズ「研究者の履歴書」に私の経歴を掲載していただきました! 自分のことを「研究者」と銘打って紹介される日が来るとは思ってもおらず、大変嬉しかったです。もし関心がございましたら、そちらの記事もぜひご覧いただければと思います。 今回の記事はflasco(フラスコ)さんに掲載された記事の裏話的なものです。 記事の中で、私は「研究者でもありたい」ということを書きました。これは人によっては大変贅沢にも聞こえる言葉かもしれ

          「研究者でもありたい」は贅沢か?

          考える道具としての言語。伝える道具としての言語。

          私が頭の中で何か真剣に考え事をしているときは「〜である」口調の日本語を使っていることが多いです。真剣ではないときはもう少し砕けた感じの口語に近いですが、基本的には変わりません。 一方、誰かに何かを伝える意志が強くはたらいているとき、ここ数年は「〜です/〜ます」口調を使っています。相手を強くイメージし、その人とコミュニケーションをとることを強く意識します。その人に話しかけるようにすると、自然と丁寧語に近い言い回しになります。私にとって「〜である」口調が【考える道具としての言語

          考える道具としての言語。伝える道具としての言語。

          学問の楽しさって、入り口は「分かるとおもしろい」だと思う

          私は現在科学エデュケーター/科学コミュニケーターとして活動をしています。学校教育では現在大学で理科の教職科目を担当したりもしています。詳しくは自己紹介をご覧いただけると嬉しいです。 こんなプロフィールを書くと、側から見るとさぞ理科や科学が好きなんだろうと思われるかもしれませんが、実のところ、私は最初から理科が好きだったわけではありません。残念ながら、宇宙がすごく好きだとか、昆虫が好きだとか、そういう分かりやすいエピソードを持っていないんです。 じゃあなんで理科や科学の教育

          学問の楽しさって、入り口は「分かるとおもしろい」だと思う

          ルールを修正できるルールがあること。それが民主主義と法治主義の基本。

          今回は「#みらいの校則」をテーマに、学校の校則やルールにまつわる新しいアイデアについて書いてみようと思います。 私自身は、小学校の児童として、中学校・高等学校の生徒として、大学生・大学院生として「学ぶ側」の立場と、小・中学校と高等学校の教員という「教える側」の立場の両方をバランスよく(?)経験してきました。 その経験から言うと、最も必要なのは「ルールを変えるルール」が明文化されていることだと思います。 変えられないルールほど怖いものはない最高法規である日本国憲法というと

          ルールを修正できるルールがあること。それが民主主義と法治主義の基本。

          お題企画「#キャンプの話をしよう」with 國學院大學の受賞5作品に執筆記事が選ばれました!

          先日「キャンプは不便でめんどくさい。でもそれが楽しい。」というタイトルで記事を執筆いたしました。 それがなんと、國學院大學「キャンプを”考える”研究室」後援のお題企画「#キャンプの話をしよう」で入賞しました! いや〜、驚きました。 作文で何か入賞するのって中学校以来じゃないかと思います。ハッシュタグ900件を超える応募の中から選んでいただき、とても嬉しいです。 喜びと同時に、國學院大學の研究室が、なぜ私を含め5件の作品を選んだのか、その過程をもっと詳しく知りたいです。

          お題企画「#キャンプの話をしよう」with 國學院大學の受賞5作品に執筆記事が選ばれました!

          難しい内容は「表現」をやさしくして、わかりやすく伝えよう

          先日、私が書いたコラムが慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアムのWEBサイトに掲載されました。このコンソに関わるメンバーが連続してコラムを執筆するという企画なのですが、そのトップバッターになってしまい、ちょっと気恥ずかしくなっています。 このコラムでは、新型コロナでより一層の難しさを感じる、医療・健康と一般の方とのコミュニケーションをより良くするために、小さな改善から始めてみませんか?という提案をしました。 私は2021年4月から健康情報コンソーシアムの活動に加

          難しい内容は「表現」をやさしくして、わかりやすく伝えよう

          私が命懸けで歯磨きする理由

          私は結構凝り性なもので、一度始めるととことん情報を集めて追求したくなります。今回はその中でも、あまり家族や知人には話したことのないものを一つ取り上げます。それは今回のタイトルの通り「歯磨き」です。 厳密には「口腔ケア」と言った方が正確です。要は口の中をきれいにする作業。なぜ私が口腔ケアにこだわるのか、紹介します。 私のお口の中環境の守り方まずは私がどのように口の中の環境を整えているのかに触れます。 夜寝る前、最初に薬用マウスウォッシュで口をすすぎ、歯磨きをし、フロスを入

          私が命懸けで歯磨きする理由

          うつ病と診断されてからちょうど1年が経ちまして

          タイトルの通り、うつ病と診断されてからちょうど1年が経ちました。備忘録としてこれまでの経緯を振り返りながら、今後どうありたいかを考えてみたいと思います。 思ってたんと違ううつ病と診断される前、身体に現れた症状は頭痛でした(これを書いている時点もまだ治っていません)。内科に行っても治らず、脳外科の頭痛外来でCTによる検査でも何もなく、最終的に行き着いた心療内科で、体の変化をうつ病による身体表現性障害と診断を受けました。 そのときの正直な感想は「これがうつ病なのか。想像とだい

          うつ病と診断されてからちょうど1年が経ちまして

          人生を豊かにするスケジュールとプランの立て方

          突然ですが、夏休みって人生の縮図だと思いませんか? 夏休みが始まったばかりの時は時間がたっぷりあると感じ、あれしたいこれしたいと色々思いつきこそするのに、8月下旬になると、あんなにあった時間はいったいどこにいったんだろう・・・と、何回後悔したことか。実際に実行できたことといえば、ごくわずか。 そして、大人になった今でも「どうやったら時間をもっとうまく使って、もっと人生を豊かにできるか?」と考えるわけです。時間の使い方はある意味、永遠の宿題です。 今回は私が実践している「

          人生を豊かにするスケジュールとプランの立て方

          キャンプは不便でめんどくさい。でもそれが楽しい。

          私たち家族は人の多いところが苦手です。イベントや街が苦手です。私はディズニーランドに行くと、夢の国にエネルギーを吸収されてしまい、疲れが取れるのに1週間もかかってしまう。そんな人間です。 一方、キャンプはとても充実感を感じます。コロナ禍以降は一度も行くことができていませんが、その前は朝霧高原の草原、伊豆の森の中、富士五湖の湖畔など、毎回テーマを変えながら楽しみ方を模索したりしました。 なぜキャンプを楽しいと感じるのか。これは私なりの考えですが、キャンプは不便でめんどくさい

          キャンプは不便でめんどくさい。でもそれが楽しい。

          知識のアップデートの必要性、どれくらい理解されている?

          新型コロナウイルス感染拡大が止まりません。 第5波の特徴は大きく二つ。一つは新型コロナウイルスの中でもデルタ株と呼ばれる種類の感染力が、これまでの種類よりも大きいということ。もう一つはより若い世代でも感染するということ。 後者については、18歳未満の子どもの間でも感染が広がっていることが、ワクチン接種の進んでいるイスラエルやアメリカといった国で報告されています。マスク着用義務の緩和など示していた国が、もう一度着用を促すなど、これまでの政策からの転換が見られます。 先にあ

          知識のアップデートの必要性、どれくらい理解されている?

          科学の「先端」は「すみっこ」と紙一重

          「先端科学」「先端技術」「最先端の研究」って、どんなイメージでしょうか? 未来的? すごい? 逆に、先端を行ってない科学技術の価値はなんでしょうか。 今回は「先端」という語を切り口で、科学や技術をどう語ることができるのか、考えてみたいと思います。 戦後、経済が急成長する中で、日本は最先端の研究を行い、最先端の技術を多く生み出してきました。けれど、当時最先端ではない技術を集めて作られた「iPhone」は、残念ながら日本からは生まれませんでした。 日本に足りないのは、イ

          科学の「先端」は「すみっこ」と紙一重