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留学中にイギリスで60万とられて残高250円で生活した話

ここまでのおさらい

イギリスに旅行に行っている間にスキミングされてて、留学資金半年分の預金60万円がすっからかんになりました。

4回に分けて書いていますので、続編もどうぞ

海外留学先で預金残高250円! バイトを探すが全落ちしてしまう

さて、お金がなくとも生活は続けなければなりません。預金残高250円、財布の中には1000円ちょっと、どうやって乗り切るか。

稼ぐにしてもアルバイトは学生ビザで入国している身のため大きく制限されている上、突然バイト先を探してもすぐには見つかりません。

募集されているところにはすべて応募したのですが、全て断られてしまいました。そもそも北欧にはバイトルのような求人誌はなく、コネのない状況でアルバイト先を見つけるのは非常に難しかったです。

クレジットカードの海外キャッシングを使うことを決める


私はキャッシュカードの他に海外で使えるクレジットカードを日本で作って持ってきていました。

その名もエポスカード。キャッシング機能も付いているため、現金の引きおとしもできる状態です。しかも幸運なことにカードの引き落とし先はは今回被害にあった銀行口座でなく、ほかの銀行から引き落とされるように設定していました。

クレジットカードでひとまずの生活はできるし、直近で現金が必要なのは試験のための教科書だけだったのでキャッシングでまかなえる。最低限は乗り切れることがわかり少し安堵しました。

ただ、クレジットカードの引き落とし先の口座にはあまりお金を入れておらず(たしか10万円程度しか入っていなかったように思います)、なんにせよ残高を増やさなければならない状態には変わりありませんでした。

家族へのスキミング被害報告


発覚から2日目、母と祖父母に被害にあったことを電話で報告しました。

母も祖父母も決して多くない給料からお金を用意してくれたのに、と思うと自分の情けなさ、そして申し訳なさでいっぱいの状態でした。 どんなに攻められてもしかなたがない状況で、

「事件に巻き込まれることは生きていたら必ずあることだから、自分を責めないで。あと半年生活できる分のお金を送金するから。」

と祖母が言ってくれたことには、今でも感謝しきれない思いがあります。

この言葉のおかげでずっと緊張していた気持ちがほぐれ救われました。

こうして日本から送金してもらえることになったのですが、ここで問題になったのは、送金先をどこにするのか、ということです。その時私が持っていた口座は3つ、

EPOSカード引き落とし用の日本の銀行

海外のATMで引き落とせる日本の銀行(スキミング被害後口座凍結)

現地の銀行(大学の斡旋で口座を作った家賃引き落とし用)

今、私が現地で現金を引き落とせるのは現地の銀行のみなので、そこへの振り込みをお願いしました。

突然大金を用意してくれと言われても用意するのに時間もかかれば、国をまたぐ手続きのための時間も必要。ということでお金が届くまで1カ月程度待ってと言われました。 1カ月なんとかすれば、その先が見える!希望が見えてきた瞬間でした。

残高250円で一ヵ月生活。キャッシングとクレジットカードを繰り返す日々
まず考えたのは、買い物をできる限りクレジットカードで行い、現金はクレジットカードでのキャッシングで用意する、という方法です。

日本から持ってきていたEPOSカードがキャッシングに対応していたのは不幸中の幸いでした。サイトで確認したところ、初めての海外キャッシングは30日間ほど利息0、手数料無料 との記載が!

これなら、キャッシング後30日以内に母からのお金が届くから、利子を払わずに生活をしのげる!と考え、早速3万円ほど引き落とし、1か月ほど過ごしました。

家族からは送金手続きが終わったとの連絡が来ていたのですが、銀行側の手続きが伸びておりいまだ残高は増えていない状態が続いていました。

そんな中やってきたのが家賃の支払い(約5万円)の請求です。引き落とし先の現地口座は、必要な時に必要な額だけ入れるようにしていたので、中身は空っぽ。

海外キャッシングをして、それを現地通貨に換金して現地口座に入れることはできますが、、、キャッシングで換金手数料がかかり、さらに円→現地通貨の換金に手数料がかかります。

収入のない私は、どんどんキャッシングを重ねていく現状に恐怖を感じ始めていました。

それまで私は自分が被害にあったことが恥ずかしくて、留学先の人には隠し通していました。しかし大金が消えたことでストレスが重くのしかかり、一人では抱え込みきれなくなっていました。

弱り切った私は当時付き合っていた彼氏に打ち明けることを決意します。

外国人彼氏にスキミング被害を告白、詐欺まがいだとわかりつつお金の相談をする
私の当時の彼氏は留学先で出会った外国人でした。人生で初めてダメンズではない彼氏で、少し内向的だけど優しい人でした(最終的には浮気されたけど笑)

彼にも被害にあったことを話せずにいたのですが、勇気をふり絞って被害にあったこととお金を貸してほしいことを話しました。

金銭の貸し借りをすると関係がこじれるのは散々聞いていたので、本当はどうしても避けたかった。何よりアジア人がはるばる北欧まで来てお金貸してくれなんて結婚詐欺と思われても仕方ない状況。

フラれて音信不通になってもしかたないくらいの気持ちで話しました。

返ってきた答えは

大変だったね。とりあえず20万円貸したら、お金届くまではなんとかなるかな?

とあっさり貸していただく了承をもらえました。

信じてもらえるの!?本当に!?大丈夫!? 喜びと困惑が一気に湧き出してきました。あまりにあっさりだったので、

「大丈夫?私怪しくない!??」

と何度も聞きかえすと、

「君は素直で頑張り屋だし、勉強もしてきちんとしているから信じているよ。だから大丈夫。」

と言ってくれました。この言葉は今でも心に残っています。別れるときは色々ありましたが、あの時私を支えてくれたことは今も忘れず感謝しています。※もちろんお金はすぐ返しましたよ!

本当に困ったとき、どうするべきなのか
困ったときは誰かに話してみると何か変わるかもしれない。この経験を通じて私はそう学びました。

一人で悩みを抱え込んでいたときは、本当に辛かったです。生活は普通にしなければならない、何かあったと聞かれても平気なふりをしなければならない。こんな話をしたら人が離れて行ってしまうと思い込み、どんどん自分をつらい状況へと追いやっていきました。

直接的にお金を貸してと頼ることには引け目を感じてしまうと思います。

それなら何を困っているのか、どうすれば良いと思うか、アドバイスをもらうだけでも精神的なところは大きく救われると思います。もしかしたらお金を用意する以外の解決方法を見つけ出してくださる方がいるかもしれません。

また海外で突然お金をなくしてしまったときに、EPOSカードには随分助けられました。書いた通り、初回であれば、30日以内に返しさえすれば金利がかからないので、通常の銀行キャッシングと変わりません。海外旅行する時のお守りに一枚持っておくと、いざという時に活躍してくれると思います。

次はカード会社との交渉、そして60万円返金へに続きます




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