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みんなに平等に不公平

「世の中が不公平なんて当たり前だよ。みんなに平等に不公平。フェアなんて誰にとっても存在しない」

「ツナグ 辻村深月 新潮文庫」

多分僕たちはこの事実から逃れられないし、
まず公平に見てくれる世の中は存在しないと
思っておいた方がいい。

もし公平で平等な世界があるとするならば
欲を捨てただけの世界であって
唯一平等なのは時間とも言うが
それはあくまでも僕たちが作った尺度では
という話であり、時間の価値は平等ではない。

時間の価値が一緒なら
アルバイトと社長の給料が
一緒になってしまう。

そんな不公平な話しはない。
そうやってむしろ、
みんなに平等に不公平の恩恵を
どこかで受けているはずなのに
あたかも享受してなくて、
そんなことは棚に置いて
不公平を嘆く。

そんな暇があったら、
みんなに平等に不公平の中で
力をつけていくしかない。

むしろ不公平を楽しむしかないし、
むしろ公平じゃなくて良かったことに
感謝さえ覚えてくる。

この歪な世界を丸くする努力という
波に逆らうようなことはせずに、
歪な世界を乗りこなしてより歪にしていく。

それに興じたいなと思った一節でした。
やっぱり小説の方が感じることが多いし、
刺さる言葉も返しが効いてて抜けにくい。

なんてことを思った夜の12:34でした。
ほなまた!

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