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#小説

小説 きみがいなくてさびしかったが別に死ぬほどではない

「きみがいなくてさびしかったが別に死ぬほどではない」という気持ちを歌った歌が流れてきて「なるほどたしかにそのとおりだ」という気持ちになったので電話をすることに。 

『もしもしどうしたの』

「いや、べつに声が聞きたいというわけではないんだ」

『なんなの?』

「なんなんだろうか……」

『それがわかってから電話をかけてくれよな』

 それで電話を切られてしまう。たしかにそうだ。電話をするときは

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【超短編小説】怠惰な日の小説

【超短編小説】怠惰な日の小説

「あまりに忘れっぽい」と人に相談したところ、「日記をつけるべし」との助言をもらった。それに従い、4月のあたまから日記をつけている。その日の出来事や買った本の題などを書くようにしているが、日記に書くことが何もないほど怠惰に過ごすこともよくあるので、そういう日は代わりに短い小説を書くことにした。何かやった感も出るし(何もやっていない)、日記帳も埋まる。怠惰ノベルがいくつか溜まったので、noteに放流す

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