掃除本三連発(実際は五~六連発)

紹介するのが本だし、アマゾンあたりのリンクでも貼ったほうがいいんだろうか…?
タイトル通り、掃除本をいくつか。
鉄は熱いうちに打たねばな…※前回投稿参照
https://note.com/unisindo/n/n5955085217b2?creator_urlname=unisindo

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「「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら 二度と散らからない部屋になりました」
「「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら 二度と散らからない部屋になりました 見えないところも整理整頓編」
なぎまゆ・メディアファクトリー

もともとツイッターで突発的に流れていた漫画だったかと記憶してますが、
ピクシブでも何本か読めますね。
https://www.pixiv.net/users/456001
タイトル通りの漫画です。ご本人の経験は閑話ほどの入り方で、
お友達のおうちの状況や片付け方を中心に描かれています。
親しみやすい絵柄と丁寧な解説、荒れた部屋はなぜそうなってしまうのか・しまったのか、どういう理屈で解消出来るのか、対策を取れば良いのかなど、経緯も解説も読んでいて腑に落ちやすい良書。
これも「楽しみとして読んだ」掃除本ですが、この理屈に沿って誰かの部屋を片付けたくなる実践型の作品ではないでしょうか。
誰か汚部屋の住人はいないだろうか…実験させてくれ…

あくまでも「掃除」に注力してるので、後日談もあれど、「掃除をするとこんないいことが!あんな素敵なことが!」の部分は要素が薄めです。
そういう意味では「まず【掃除をしよう・片付けをしよう】と自分に思わせる」ための本というより、何かしらの理由でその気になったあとに読む・使う本かもしれません。人間、メリットを感じないとなかなか行動が出来ないものかと思いますゆえ…
(もちろんですが、この本だけで十分メリットを感じる人もいるので、本というものはつくづく「出会い」であります)

作家さんがいわゆる「同人誌知ってる系オタク」「グッズ好きだった系オタク」なので、
オタク=ものが多い、を前提に描いてあるのが、今までの掃除本とは違って
「選択肢が【捨てる】しかないじゃねえか!」
とならずに済むのも良書としてのポイントかと思います。
そうだよねえ、そうそうなんでも捨てられるものではないわよね…無駄も大事な人生のエッセンスだものね…とはいえ快適に過ごしたいものね…
そんなわがままにもそれなりに応えてくれている本かと思います。
人のおうちの片付けを描いてますが、実行はあくまでも本人。
そうだよね。本人が使う家なんだものね。


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「片づけられない女のための こんどこそ! 片づける技術」
池田暁子・Kindle
※紙の本は絶版になっている模様?著名な作品なので、図書館にも置いてあるところ多数なようです。
Kindle Unlimitedという読み放題サービスにも入っていますし、電子書籍でも500円ほどなので購入もオススメです

こちら、初版は2007年04月(文藝春秋)とのことで、古くからある本だけれども古すぎない情報ですし、非常に実践的なのではないでしょうか。ご本人がご本人のことを描かれているので、温度感が高い上に感情の流れがリアルかと思われます。そうなった歴史込で一冊になっているので、自叙伝的な読み方をしても面白いかもしれません。
また、「こ、これを本に書いちゃうか…」と、己であれば「さすがにちょっと恥ずかしくて「描く」には勇気がいるな…」という「自身の状況」もしっかりと描かれており、読み物としての質も高いです。だからこそ人気なのでしょうね。
本のオープニングは、先のなぎまゆさんの本より、事態が深刻に思われます。なぎまゆさんの作品は事例を複数紹介しているのと、人手やサービスを使って理屈も整った上でズババっと短期決戦の様子を描いているのですが、こちらの本はひたすら一人での連日の戦いです。しかも自身の試行錯誤の繰り返し。それまでの本人の「やらかし」の経験・蓄積込で描かれているので、身にしみる度合いも高めです。
少し意地悪な言い方をすれば、「あっわたしこれよりマシかも…」と思えてしまうところが、良い尻叩きになるかもな作品かと思います。
こちらの作家さんはデザイナーさんではありますが、いわゆるオタクとは違って「一般の方」の感覚や経歴かと思います。絵柄も漫画というよりはイラスト寄りなのでいささか独特ですが、気にせず読んだら一見素朴な絵柄のわりになかなかのリアルさで二度見することうけあいです。

この本には姉妹本と言うべき作品がありまして、出来ればセットで読むと、片付けとお金って連動してるんだなあ…としみじみ思えてよりモチベーションが続くかもしれません。
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「貯められない女のためのこんどこそ! 貯める技術」
池田暁子・Kindle
※2007年12月に文藝春秋から出版されているので、上記の片付け本と近いタイミングで出てますね
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ある意味片付け本より「こいつぁヤベエ…」と思うこと請け合いなのと、
「あれ、わたしまだまだ全然これからでも大丈夫なんじゃないか…」
て思えるのではないでしょうか。
ついつい女性誌とかテレビとか見ちゃって、
「世の中の同世代に比べてわたしときたら…」
と思っちゃうタイプの人には、これを読んでもらって「大丈夫大丈夫!」と声をかけたい、そんな本です。大丈夫大丈夫。

良い紹介文とはいえない書き方かもしれませんが、
「大人だしちゃんとしなくちゃ」
の呪いから自分を解放してあげつつ、「いまより少しは良くなりたい」を育てられる本としてオススメです。


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「ダメな自分を認めたら 部屋がキレイになりました」
「面倒くさがりの自分を認めたら部屋がもっとキレイになりました 三日坊主の後回し虫退治術」
わたなべぽん・Kindle もしくは メディアファクトリー

これも一冊目が好評>二冊目につながった作品ですね。
ダイエット本でこの作家さんをご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こちらの作家さんも「これぞコミックエッセイ」という見やすくわかりやすい絵柄と描き方ですが、細部までしっかり丁寧に描かれた汚部屋で、陥ってしまっている状況が大変リアルに感じられます。

先の2名の作家さんに比べると「細かいことをすごくたくさん考えてしまう」「でもでもだって…が染み付いてしまっている」など、気持ちや考え事、メンタルの動きを丁寧に追っている作品です。旦那さんという対話相手・リアクション相手がいるので、密度や内容のわりにリズムよく進むのが読みやすさにつながっていると思われます。

この方も一定以上大人な年齢になってからこれらの実践をしているので、「もうこの歳になってしまったしそうそう変われないなあ」と思ってしまっている人に、非常に優しいスパイスになるのではないでしょうか。
日常にほんの少しの後押しが欲しい人にオススメの作家さんです。
掃除を通じて「自己肯定感のアップ」が出来る良書。
心の動きを中心に自分の部屋と向き合いたい人にオススメです。
もちろんですが、片付けの技術としても説得力が高い内容ですよ。

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シリーズ流しとはいえ、いっぺんにたくさん紹介してしまいました。

同じテーマをもとに対比しつつの紹介というのも面白いかと思いますし、いずれも「コミックエッセイ」の枠で、とっつきやすいのも良い点かと思います。池田さんの本は先のおへやんブログでも話題が出ておりましたしね。

家というのは一定以上長い時間を過ごす場所ですし、わたしのかつての住まいは、広いけれども快適度は低い場所だったりしました。
また、ものすごく散らかった友人・知人宅にお邪魔したことも多々あるのですが、話をしているとそれに困っていない人・好きで汚くしている人は不思議とあまりいなかったんですね。みんななんかしら困っているし、どうにかしたいと思ってはいるようなのです。
麻痺しちゃっているという人も一部いましたけれど、本人がそういう場合は家族がお困りなパターンが大半でした。

わたしはもうめんどくささもあって「困らない」というのを主義にしているほどなんですけれど、わずらわしいことをコツコツ解消し続けたからそうなれたというところもあります。
また、人間案外と環境を変えると人生が好転するのも体感としてありますので、掃除や片付け関連にはちょっと熱がこもってしまうかもしれません。

なにせ好きジャンルですので、掃除まわりのおすすめ作品は今後もちょっと多くなるかと思いますが、これ!これはぜひ!というものは今回のしょっぱなでぶちかませたので、ああ、満足だ、です。

願わくば、これを読まれてちょっとでも何かした方に良いことがありますように。

いただけたサポートは9割5分以上の確率で本に化けます。使い切ってみせる…!!