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「誰もが勝手に生きてる」という前提をインストールしてみよう

コミュニケーションを扱う研修をやっていると、タイプ別とかソーシャルスタイルといった、コミュニケーションスタイルや思考や行動の傾向を扱うものがあります。

最近強く思うのは、結局「誰もが自分の言いたいことを自分の都合の良いタイミングで言って、相手はそれに勝手に反応している」ということ。

時間がない!!という焦り

例えば、プライベートで考えてみましょう。約束があって、「時間がない!!」と気分的に追われているときに、子どもが「トイレ行きたい」という。親だったら一度は経験したシーンではないでしょうか。

「まあ子供だし、そういうもんだよね」とスッと割り切れる時と、「なぜ今???」みたいに(ネガティブに)反応してしまう時があると思います。

同じようなことが、仕事の文脈で起こったらどうでしょうか?

仕事の締め切りや、大切なアポイントがあって、「時間がない!!」と焦っているときに、チームメンバーや上司が、全然重要でも緊急でもない案件を、配慮なく持ってきてたら、あなたはどんな風に反応しそうですか?多くの人は「イラっ」とするかもしれません。

相手に配慮するということ

こういうとき、もう少し空気を読んで欲しい。こちらのことも理解してほしい。と思うこともあると思います。「相手に配慮する」ということは、もちろん大切で、仕事をしていく上で、重要なスキルですよね。

ただ、人間の性質から考えると、「全ての人が、自分の考え方でしか考えられないし、タイミングも自分のタイミングで動きがち」であることを前提としてインストールしておくと、相手が自分の思うように動いてくれなかったときも、自分が相手のことを配慮しきれなかったと反省するときも、少し楽になるのではないでしょうか、と提案したいのです。

もう一つ意識しておきたいのは、こういった配慮は、持って生まれた要素もゼロではないですが、後天的に学んだスキルである可能性が高いということ。いかに今までの人生の中で「他者視点」に触れてきたかによって、「相手の立場や気持ち」を配慮できるスペースが生まれてくるのです。

これからの世の中に必要なのは、率直なコミュニケーション

「配慮」はもちろん素敵な文化ですが、多様性が叫ばれる今の世の中は、相手が何を望んでるのかわからない、自分の伝えたいことが相手に伝わらない、ことがよく起きています。

相手のことを知ろうと努力する、自分の考えや感じていることを、率直に丁寧に言語化することが、これから仕事する上でますます必要になりそうだなとひしひしと感じます。

どんな風に伝えるとよいか、相手はどんな風に捉えがちなのか。

相手のタイプと自分のタイプを考えて、その差分を埋めるコミュニケーションを意識するだけでも、ぐっと会話の質が変わるから不思議です。

タイプ別コミュニケーションも、セッションのよくあるテーマの一つです。



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