ASD育児#37 ASDっ子が歯医者さんを好きになるまで【前編】
小学2年生の息子は、普通級に在籍しながら、週1回通級(通級指導教室・特別支援教室)に通っています。
発達障害(神経発達症)がある子にとって、歯医者さんは必ずしも楽しい場所とは言えません。
むしろ何をされるか分からない、恐怖の場所。
それは息子も例外ではありませんでした。
8歳になった今では、息子は歯医者さんを「好き」と話します。
息子がどのようにして歯医者さんを好きになったのか、その変遷を書いていこうと思います。
歯医者さん選びに困っている方の参考になりましたら幸いです。
🦷近所の歯科医院へ
息子が最初に通っていたのは、自宅からいちばん近い歯科医院。
すでに娘(姉)が診察券を作っており、息子も虫歯予防のため利用することに。
虫歯予防の処置として、歯科医院では下記をしてもらっていました。
✅口腔内のチェック
✅口腔内の清掃
✅フッ素塗布
✅医師の診察
口の中を見てもらい、歯にフッ素を塗る。
書き出してみると簡単なようですが、これが息子にとっては恐怖の時間でした。
🦷恐怖① 診察台
歯医者さんに必ずある、電動式の診察台。
息子にとって、動く診察台に乗るのは、この歯科医院が初めてでした。
最初は驚き、起き上がってしまいました。
処置中にも起き上がろうとするので、私が体を抑えなければなりませんでした。
🦷恐怖② ライト
診察台が倒れたところで、次に来るのがライト。
口腔内を見るためのものですが、先生が動かす際、光が顔に当たってしまうことがありますよね。
息子は光が当たるのが嫌いです。
一度光が目に入ったときは、声を上げてものすごく嫌がりました。
その経験があるからか、その後もライトを「当てないで!」と言っていました。
以前は車のヘッドライトなどにも「まぶしい」と言うことがあり、感覚過敏があったのかもしれません。
🦷恐怖③ 歯科器具
口の中に器具が入るのも最初は嫌がりました。
毎回、私が横で「今は鏡を入れてるだけで何もしないよ」「歯の様子を見るだけだよ」などの声かけをしていました。
また、器具からはいろいろな音がします。
シュッと空気を出す器具、ゴボゴボと水を吸い取る器具、ガリガリと歯石を削ったりする器具など…
他の診察台からも音がするので、音からくる恐怖もあったと推察します。
🦷恐怖④ フッ素
虫歯予防として仕上げに塗るフッ素も苦手です。
歯科医院でも工夫はされていて、複数の味(いちご、メロンなど)から選べるようになっていました。
それでも、息子はフッ素を付けた歯ブラシが口の中に入ると嫌がって顔を背けたり、してはいけないうがいをしてしまったり。
フッ素で口の中がベタベタする感覚が耐えられなかったのだと思います。
🦷院長の決定的な一言
診察を嫌がることが何度か続き、その対応で私自身も歯科医院に行くことが苦痛になっていました。
その日も、息子は診察を嫌がっていました。
すると院長先生が息子に対して注意しました。
「男の子なんだから、しっかりしなさい!」
院長先生は、息子がASDだとは知りません。
通い始めた当初は発達の遅れに気付いておらず、また判明後も伝えていませんでした。
私が事前に伝えていれば、院長先生の言い方は違っていたかもしれません。
それでも「男の子だから」という注意の仕方に、妙に冷めてしまいました。
今後このように注意されたところで、息子はより強固に嫌がるだけだろうと判断し、この歯科医院での診察は終わりにすることを決めました。
🦷歯医者さん選びのポイント
前回の反省を踏まえ、下記をポイントにして歯医者さんを選びました。
✅インターネットの口コミ
✅小児歯科の取り扱いがあるか
✅子どもが入りやすい雰囲気であるか
✅問診表には特性や診断名を記入しておく
✅その他、不安なことがあったら最初に伝えておく
少しでも不安が取り除けるよう、理解ある歯医者さん選びをするとともに、こちらからも特性を伝えるなどの情報提供は必要だと感じました。
長くなりましたので、選んだ歯医者さんについては別の記事にしたいと思います。
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