2024年6月の記事一覧
病床にて《短文・詩》
患う
考える
健康とは何か
考える
なぜここに存在するのか
身体は動かず
まとまらない思考だけが走る
ぼんやりと眺める
身体が痩せてゆく
身体の患いは
心の患いと瓜二つ
苦しみながら痩せてゆく
もう健康には戻れないかもしれないと嘆く
また蓄えていかなければならない
来る次の病に備えて
声を出す《短文・詩》
喉ががらがらと鳴る。
しばらく声を出していなかったからだ。
深く息を吸う。
声を出すために。
生きるために。
枯れた声で歌を口ずさむ。
歌に乗せて音をつなぐ。
声は続いていく。
だらだらと続かせはしない。
緩急と高低をもって
この声はリズムとともに続く。