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それならそれでユートピア

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現代版源平合戦??
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記事一覧

これといって何もなかった歳末の大阪旅行(2)

共通の友達、カズオ君が合流したのは15時くらいだった。 どこに行こうかー?となって色々選択…

UMU
4か月前
9

それならそれでユートピア13(侮れない友達)

「これでも一応、江戸の頃からやっとる宿やぞ。文化と伝統じゃどこにも負けへんで」 「この辺…

UMU
4か月前
6

それならそれでユートピア12(モテそうでモテない男)

朝8時を過ぎた頃、三ツ矢の電話が鳴った。 二日酔いをまだひきづってた状態で電話を受けると…

UMU
5か月前
7

それならそれでユートピア11(客の来ない名店)

車は三重県の伊賀方面を抜け、奈良県に入った。 そのまま五條市に向かい、十津川村に入った頃…

UMU
6か月前
5

それならそれでユートピア10(不穏な空気で街道沿いの名店へ)

「うー、気持ち悪い・・・」 沈黙気味の車内でサトシが口を開いた。 「そんなに飲んだのか?…

UMU
6か月前
6

それならそれでユートピア9(挫折と後悔と未練)

薄暗い部屋。 ベッドではない場所でナチョスは目を覚ました。 「どこやねん、ここは」 まだ酒…

UMU
7か月前
8

それならそれでユートピア8(友達の死と情報収集)

「なんだか疲れたなぁ」 「2人とも必要以上に声がでかいんだよな」 「しかもな、人の話を全然聞かへんやろ?あれはあきまへんで」 「会話というものを知らない田舎者だね、ありゃ」 「奈良の田舎もんだな」 「うるっさいわ。おれの悪口は言ってもええけど奈良の悪口はいうなや、あ、おれの悪口も言うな!」 「あとさ、会話の最後にグフって言うだよね」 「そうそう、なんなんだ、あれ?」 気をとりなおして入った居酒屋はこれまた名古屋めしとは全く関係ない渋い居酒屋だった。これといってなんの変哲もな

それならそれでユートピア7(焼肉は名古屋めしです)

「すんまへーん!ホルモンとシマチョウ、あとマッコリ1本」 混雑と煙が充満する店内にナチョス…

UMU
8か月前
8

それならそれでユートピア6(謎のタンクトップ男)

新東名が出来たときにつくられた浜松サービスエリアは広くて清潔感があった。 そんな綺麗な場…

UMU
9か月前
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それならそれでユートピア5(いざ出発)

見事な五月晴れだった。 日本では梅雨に入る前のこの時期が一番過ごし易い。 土曜日のお昼に…

UMU
9か月前
7

それならそれでユートピア4(巧妙な罠)

翌日のお昼、ナチョスが雄二の家に行くと雄二はオレンジジュースを飲んでいた。 「お前、昨日…

UMU
10か月前
5

それならそれでユートピア3(無料のお酒)

サトシが立ち飲み屋に現れたのは8時をちょっと過ぎたあたりで、雄二とナチョスが2杯目のビール…

UMU
10か月前
12

それならそれでユートピア2(ナチョスの思いつき)

昼下がり。 5月の下旬、暑くもなく寒くもない一番いい季節。 こないだまで花を咲かせていた桜…

UMU
11か月前
8

それならそれでユートピア1(追跡)

「なんで追っかけてくるんだよ!?」 「ぼくらが逃げたからじゃないっすか?」 「いや、そういうことじゃなくて」 「知らない街で遠くからあいつだーってこっちに向かってきたら、なんだかわからないけど普通逃げるでしょ?」 「とりあえず、おれこっち行くからお前そっち行って。あとで宿で落ち合おう」 十字路をサトシは左に、雄二は右に走っていく。 2手に分かれた追手。 夜になると盛り上がるであろう、まだ人影もまばらな所謂夜の繁華街を裕二は上手く走って泊まっていたホテルに逃げ戻った。 サト