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もしこの花が人間のような生き物だったのなら-カルミア(1)-

小さなころ
“おほしさま”だとか
“こんぺいとう”
と呼んでいたその人は
カルミアという名まえだった

カルミアはわたしのゆめの中にいて
出てこれないんだと思っていたけれど
最近すこし背ののびたわたしは
カルミアがほんとうにいる人なんだと知った

カルミアは遠くにいて、
話しかけても 声をきくことはできないし
ふたりで ぬりえをしたり
いっしょにドーナツを食べることはできない

ポップコーンがパンとはじけるような
まいにち たのしいくらしをしてるんだって、と
ともだちはみんな いっていたけれど

わたしはカルミアのことはよく知らない
それにカルミアも わたしのことをよく知らない

ゆめの中だけじゃなくて
ほんとうにカルミアに会えたら
なにをしよう
そうかんがえるだけで
わたしは とっても どきどきしました

つぎのおはなし

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