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No.18 笹川 健一さんの好きな屋久島~安房川~

「海に10日、里に10日、山に10日」
昔の屋久島の人々の生活を表現した言葉。

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この言葉を聞くと、東京生まれの東京育ちの僕には、おお!ひと月遊び放題だ!と思ってしまう。
海といえば、湘南? 山といえば、高尾山? 里ってどこにあるの…。僕の頭は、こんな顛末だ。

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この言葉の意味は、海にばかり行って、海の幸ばかり獲ってはいけないよ。山に行って、木ばかり切り倒してはいけないよ。里で、田畑を耕し、時に海へ、時に山へ、自然とバランスよく付き合いなさい…と。

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今の世の中で、誰もが田畑を耕すことは現実的ではないかもしれない。
でも、あまりにも自然の変化に疎くなり、あまりにも自然と離れて暮らし、あまりにも自然への畏怖の念をおろそかにすると、時に、自然は、人間に牙を向く。その恐ろしさを、この島に来てから、痛いほど学んだ。


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沖縄の西表島という島で初めて漕いだカヤックに魅せられて、いつしか東京の多摩川でリバーカヤックの虜になり、都心の高層ビルに閉じこもっていた僕は、週末になると、ネクタイをライフジャケットに代えて、川に遊びに行くようになった。

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それまで自然に入ることは、僕にとって、ある種の充電だった。
しかし、ある日突然、充電器に電池を入れても、電池にエネルギーは戻らなかった。

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2010年、屋久島と初めて出逢った。それから一年と経たずに、この島に住んでいた。

カヤックのガイドをしたかったが、生活のため、山のガイドになった。最初の3年は特に生活するのが大変だった。そして、僕は、次第に、カヤックから遠ざかっていった。

僕の住む安房エリア(集落は、春牧地区)は、安房川という美しい川が流れている。
今は、時に、カヤックのガイドとして、時に、プライベートで、この川を漕いでいる。

パドルを持ち、水上を漕ぎ出すと、初めてカヤックをした時のワクワクをいつも思い出す。

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もうすぐ太陽が昇り始める。お客さんの期待と不安の入り混じる表情に笑顔で応え、カヤックを川に送り出す。

さあ、今日は、どんな安房川が見られるだろうか。

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笹川 健一 kenichi sasagawa 1981年5月9日生
東京都板橋区出身。29歳の時、広告会社を辞めて、屋久島へ移住。
「島結-SHIMAYUI-」代表。屋久島でトレッキング、カヤック、キャンプツアーを開催。
時に、フォトグラファー、時に、キャンプインストラクターの指導者の顔を持つ。
Facebook: https://www.facebook.com/kenichi.sasagawa
Instagram: https://www.instagram.com/kenichisasagawa/

~屋久島を3度楽しむ~
島結-SHIMAYUI-
https://www.shimayui.com/

記事の中に出てくるのが、「早朝リバーカヤックツアー」です。
毎回、違う表情を見せてくれる安房川へあなたもLet's KAYAK!!
https://www.shimayui.com/eco-tour/kayak/

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オンラインショップSHIMAYUILABEL
https://www.shimayuilabel.com/


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