シェア
海野まなみ
2022年8月31日 17:02
離婚届を見た途端、自分でもびっくりするくらい狼狽した。イヤだ、書きたくない、どうしよう・・。彼は淡々と話す。「俺が出張ついでに本籍地で出した方が無駄がないだろ。 離婚予定日の2週間くらい前倒ししたって、なんの影響もない」確かにその通りだ。でも待って。いや、ひとつだけ問題は残ってるよ。あなたの会社の保証人の件。まだ私が連帯保証人になってるよ。それが外れてからの約束でし
2022年8月30日 17:29
実は、彼が出張に行く前日に、事件があった。「今すぐに離婚届を書いて欲しい」不意に、彼が言い出した。え?まだ約束の日まで数日あるし、不本意ながらも同居は続いている。何よりも、まだクリアになっていないことがいくつかあるよ。全てが終わってからじゃないとダメだよ。「離婚届は本籍地で出した方がいいだろ。 出張の通り道だから、ついでに出してくる」確かに、本籍地以外で提出する
2022年8月29日 17:22
いつもパソコンにばっかり向いてないで、たまには肉体労働しない?そう知人に誘われて、初めて農家のお手伝いに。炎天下でフラフラになりながら野菜や果物を収穫する。70代、80代の農家さんに「若いのに体力ないねえ」と笑われながら。汗だくで、土に向かう。雑草を取りながら、畑を整える。栄養たっぷりの新鮮な野菜は、こんなにもイキイキしているのか。鳥とセミの鳴き声、目の前に飛び出してくるカ
2022年8月28日 16:18
彼が二泊三日の出張に出かけた。多分、これが同居中の最後の出張だろう。彼がいないうちに、引っ越しの準備を進めておく。少しづつ断捨離していたから、荷物はだいぶコンパクトになった。まだ手をつけていないのが食器類。お気に入りはいくつか持って行くけど、思い出に直結するものは置いていこう。目に止まったのが、結婚祝いでもらった高価なワイングラス。ペアだったのに、彼がうっかり1つ割って
2022年8月27日 18:03
親戚の叔父が亡くなった。隣の県なので、私だけ弔問に駆けつけた。叔父は、アルツハイマーだった。私は叔母から、その症状とケアについてよく聞かされていた。「ケアマネージャーさんから、決して怒らないでください、と言われてるのよ。 なぜなら、自分が悪いことしても、なぜ怒られたのか、理解できないんですって」「普通なら、原因があって結果があるでしょ? でも、原因の方は忘れてしまって、
2022年8月26日 18:44
最近は、自分自身を洗脳するために、斎藤一人さんのyoutubeばかりを聴いている。成功法則から人生の考え方まで、その教えは多岐にわたる。その中で、男女の話があった。一般的には、男はハンターだから、女の人を追いかけて愛する。女は受け身の性だから、愛されることに幸せを感じる、と言われているけど、実はこれが大間違い。真実は、正反対なのだという。女は愛したい。男は愛されたい。
2022年8月25日 16:09
フォロワーさんからこんなメッセージが届いた。「私も、元夫にひどい目にあいました。 彼と離れてからも、裏切られた出来事を何度も思い返し、とても苦しい」うん、よくわかる。私も全く同じことを感じていたから。でもね、心の傷はすぐには癒えないけれど、頭は切り替えたほうがいい。私は夜、布団の中で、彼を罵ったり呪ったりして、毎日、睡眠不足だった。けれど彼は、隣の部屋で、いびきをかいて
2022年8月24日 16:51
最初はすぐに、家庭裁判所に申し立てるつもりだった。離婚に至るまでの経緯を全て話し、慰謝料と財産分与の金額を吊り上げ、彼をとことん追い詰めてやろう。現在も続く浮気相手との証拠も全て提出し、彼に恥をかかせてやろう。この後に及んで、私をコケにしたぶん、きっちり責任取らせてやる!そう、意気込んでいた。けれど、今のところ、それは踏みとどまっている。彼と浮気相手のことを考えれば考えるほ
2022年8月23日 17:37
彼のバカさ加減は、今更、言うまでもない。けれど、相手の女も女だ。妻に知られて不倫がバレて、一方的に別れを告げられたにもかかわらず、よく彼からの連絡に応じたな、と思う。普通だったら拒絶するか、スルーするかだろう。女としてのプライドがあるのなら。不倫が発覚した時に、やっぱり、この女を訴えるべきだったか。今からではもう遅い。なぜなら、夫婦関係が破綻している時の浮気は、裁判では
2022年8月22日 17:54
寝ても覚めても、彼と浮気相手の女を呪う言葉しか出てこない。彼の顔を見ると、この場で大声でなじりたくなる。あんた、まだあの女と付き合ってるんだね。あんなデブでブスでクソみたいな女のどこがいいの?二度と会わないって言ったくせに!嘘つき!嘘つき!嘘つき!嫉妬とは違う。けれど、彼は私を捨てて、あの女を取った。その事実が、私の女としてのプライドを傷つけた。ううん、違う、わ
2022年8月21日 18:50
彼のSNSに、浮気相手の女が堂々と、イイね!を押していた。しかも、私のアカウントはブロックし、私からは見えないようにして。彼らは再び、繋がりあったのだ。きっと、何らかの方法で「離婚が決まった」と、女へ連絡したのだろう。彼と女を結ぶ、共通の友人は何人かいる。この瞬間、私の中で、全てが変わった。彼は一体、どこまで私を苦しめれば気が済むのだろう!私が一番嫌がることをわかってい
2022年8月20日 21:06
過去、彼の浮気は、何度も何度も発覚した。相手はいつも、同じ女だった。たしか、3度目に発覚した時だと思う。私はもう絶対に許さない覚悟で、弁護士に連絡をした。無料相談だったけど、親身に聞いてくれて「これは慰謝料を取れますよ」と太鼓判を押された。浮気の証拠が山ほどあったからだ。けれどその時は、私は女を訴えることはしなかった。なぜなら彼が、初めて謝ったからだ。「訴えるのだけ
2022年8月19日 18:27
それは一見、なんてことのない内容の投稿だった。彼の友達が数人、イイね!を押していた。でも・・・数が合わないのだ。イイね!を押している人の総数と、名前が表示されている人数が。それはつまり、私のアカウントからは見えない人、私をブロックしている人が、彼の投稿にイイね!を押しているということだ。心当たりは1人しかいなかった。私は別のアカウントでログインし直し、改めて、彼の投稿を
2022年8月18日 20:18
彼の浮気が発覚した時から、定期的に彼のSNSをチェックするのがクセになっていた。スマホ依存症の彼は、常にSNSがアクティブになっている。内容はほとんど、旅行先や出張先のちょっとした出来事だったり、飲み会の様子だったりする。さすがに用心深くなったのか、同行している人は映さないし、タグ付けもしていない。けれどもこちらが注目するのは、何らかの「違和感」だ。彼一人では行かないような場所。