学校をもっとポジティブな場所へ―現役小学校教員ゴリラ先生の挑戦―
現役小学校教員7年目。現在は教員の傍ら、教員を志望する学生や講師、社会人に向けての採用試験の面接対策・自己分析、教員に向けてのキャリアコーチングを行ない、SNSで発信している。
「誰かのためになる存在」を目指し、教員の道へ
「やっぱり、楽しいんですよね。」
子どもたちと話したり、何かを頑張ったりする日々を過ごしているゴリラ先生。
元々は教員ではなく、料理の道に進もうと考えていたそうです。
高校3年生の時に熱中していた部活を引退し、もう一度将来について考え直すことに。
その時に中学校の恩師のことを思い出し、「自分も誰かの支えになる存在になりたい」と、小学校教員を目指し始めました。
今年度から別の自治体に異動してもうすぐ9ヶ月。教育方針や力を入れている取り組みが違う中で最初は抵抗もあったそうですが、徐々に慣れることができたようです。
子どもも先生も楽しい学校に!
「楽しいが一番」をモットーに学級づくりをしているゴリラ先生。
ゴリラ先生自身も小さい頃から学校が大好きで、先生として大人になった今でも学校にいられる喜びを感じているそうです。
子どもたちに笑顔で学校生活を過ごしてほしいと、学校が楽しいと思ってもらえるように学級経営や授業づくりを意識しています。
授業作りではゴールから逆算して考えることを意識しているそうです。
それぞれの教科の学年間のつながりを押さえながら、子どもたちがしっかり学んでいくことができるように工夫されています。
また、自分の時間も大切にしたいと考えていると語ります。定時で退勤するため、効率的に仕事に取り組んでいるそうです。
「自分が楽しくないと子どもたちも楽しくないと思うんです。」
何に力を入れるべきか、やらなくてもいい事はどれかを整理しながら仕事をしていると言います。
現役教師の自分だからこそできる事がある
最近では、教員のブラックさ、大変さばかりが
SNSで広がっていくのを感じるようになったと話します。
「教育界に対してネガティブなイメージを聞くのは悲しいし、寂しい。」
大好きな“教員“という仕事の素晴らしさやプラスなイメージ
を伝えていきたいとおっしゃっていました。
教員の仕事に加えて、副業として今年の夏から始めた面接対策やコーチング。
大学生に向けて講演をする機会もあるそうで教育観やなりたい教員の姿をはっきり持つことの重要性を伝えていると言います。
副業を本業にしようと、一時期は12月に退職も考えていたそうです。
「このまま教員を辞めていいのかな。“現役教員“だからこそできることがあると考え直しました。」
自分に出来る事を改めて見つめなおし、教員を続けていくことを決意したとのこと。
大好きな教員の仕事と自分のやりたいことを両立させながら、活動の幅を広げていきたいとお話ししてくれました。
教員の副業についても、今後たくさん発信していきたいと考えているそうです。
教員になりたいと思ったときの気持ちを思い出してほしい
忙しいとどうしても目の前のことに追われてしまい、仕事に対してネガティブな感情に陥ってしまいます。
苦しくなったり、辞めたいと思った時こそ、
どうして教員になりたかったのか、その原点にもう一度目を向けてほしいとゴリラ先生は言います。
「きっと、学校が好きだったり、先生という職業に憧れを抱いたりしたからこそ、教員を目指したはずだから。教員だからこそ変えていける事、教員だからこそ伝えられる事はたくさんあります。教員自身が楽しんで働けるように、働き方などを工夫してみてほしいです。」
編集後記
教員の仕事に楽しさとやりがいを感じながら、生き生きと働いている様子がゴリラ先生の言葉からヒシヒシと伝わってきました。教員の仕事の素晴らしさを改めて感じることができました。さらに副業にも取り組まれているゴリラ先生。教員としての幅広い働き方を知ることができ、私にとってもすごく学びが多かったです。
ゴリラ先生、貴重な時間をありがとうございました。
(ライター by おてち先生)
「教員だからこそできる事がまだまだたくさんある。」その言葉に心が動かされました。学校教育を中から支えて、未来に繋げる活動をされているゴリラ先生のその熱い想い。これからの教育を支える次の世代の先生たちにも、もっともっと届いてほしいと心から思いました。素敵な出会いに感謝します。ありがとうございました。
( インタビュー・編集・イラスト by Umi)
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