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青春に泥を塗る

永遠と仕事のことを考えている時期があった。

あの時間はやけに濃厚で、体感だと何年にもなる時間だと感じていたけど、実際に経っていたのは半年程だった。

最初は学びが多く、今までと全く違う環境で、新しいおもちゃを得た子供のように夢中になって仕事をしていたのを覚えている。

それこそ寝る間も惜しんで熱中していた。

朝起きたら仕事のことを考え、寝る寸前まで勉強していた。

なにか役に立てられる知識はないか、私にできることをとにかく増やして貢献しようと時間と体をとにかく使えるだけ使っていた。

そうすると、私の熱意に共感してくれる人が現れ、私はさらに火力を増して仕事を楽しんだ。

最高のチームを作って、最高の店を作って、最高の売上を叩き出すんだと意気込んで、力を惜しみなく使った。

結果、燃え尽きた。

半年で私は燃え滓のように絶えたのだ。

私の中であの時間は人生の中で貴重な時間だ。とても良い経験だった。そんな環境を用意してくれた人たちや一緒に戦ってくれた仲間たちにも大いに感謝している。

本当にありがとう。それじゃあまた、私はしばらく一休みするよ。

なんてことは当然不可能だった。

当時志を同じくして燃やしていた最中の仲間は狂ったように私に激怒した。

「あんたが巻き込んだんだ。最後まで面倒見ろ」

ごもっともだと思った。

私はしかし、もう熱が無い。どうしてもまた同じように頑張ろうと思う気力が沸かない。

中には私の休息を理解してくれる者もいた。そういった人たちの言葉にはとても助けられたが、反発する者からの人格を否定するほどの罵倒に私は心をすり減らしていった。

私は本気を出せば環境を大きく変えられる影響力の持ち主なのだと知れただけで大いに良かったはずなのだが、その後も惰性で仕事をする。

毎日言われるのだ

「目を覚ましてくれ」

「あの頃のあなたはどこへ行ったのだ?」

「頼むから今までのあなたに戻って欲しい」

なぜそこまで私を求めるのか、本当に不可解で仕方がなかった。

「だが、悪いのは私だと思う。

悪戯にも彼らの火種に猛火を灯してしまったからだ。

その責任は私が取らなければいけない。」

本当にそうか?

私は口から出まかせばかり言うようになった。熱意のあるフリをし、これで良いのだろう? と適当に振る舞うようになった。

もちろんそんなことをして納得されるはずがない。当然わかっていた。

だがどうすれば良い? もう無いんだ、私には、燃えるほどの情熱も、探究心も、この環境下で欲しいものはなにも無い。得尽してしまったんだ。

そして私は争いのほとぼりも冷めぬまま、異動した。

今一つ問おうか


君たちは自分の選択で、自分の人生を歩いているのか?

誰かのせいにして、誰かの責任の上で何かを得ようとしてないか?

私から言わせてもらう言葉はこうだ

「私は酷く傲慢(Haughty)だが、君たちはその上をいく暴慢だ」


私はやりたいことをやりたい時に全力でやった。寝る間も惜しんで成果を挙げようと奮起した。その時そうして自信に満ちた自分を感じることが好きだったからだ。

好きなことに出せる限りの時間と資本を投資することは素晴らしく有意義なことだと思う。

だがしかし、好きでもなく、自分にとって意味がないと感じることに同様の投資をすることは大きく間違っていると断言できる。

私の中であの我慢して働いている時ほど無駄な時間はなかった。

なにも生まれず、日々家に帰ることだけを考えて仕事をしていたあの時間。

クリエイティブな時間など1秒もなかった。

私にとってアイディアが生まれない時間は苦痛でしかない。

大切な人と共に過ごせない。好きな友人に会えない。これからしたいことを既にしている素敵な人たちの話を聞けない。

これらが出来ない時間は、ただの損失なんだ。

届けたい想いはただ一つ。

誰の意見にも負けず、自分の人生を好きなように生きてください。

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