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教員が生徒から〈話しかけられる〉ようになる単純な行為

生徒のことを把握するためには丁寧な観察も大事だが、それ以上に直接の触れ合いも大事である。

つまり会話をするということ。

日々の学校生活で多くの生徒と会話をしていれば、自ずと生徒ひとりひとりの特徴や考え方を把握できるし、なにかあったときも迅速に対応できる。



でも次のように悩む教員もいるのではないだろうか。

「生徒から話しかけられない」

自分から生徒に話しかけることはあっても、生徒から自分に話しかけられることは滅多にない。

まわりを見ると、なにかにつけて生徒と楽しそうに会話をしている教員がいる。



なぜ自分は生徒から話しかけられないのか?
どうすれば生徒から話しかけられるようになるのか?




答えはとても単純だ。

ある行為を取れば誰でも必ず話しかけられる。

さて、何なのかわかるだろうか。



きっと多くの人が真っ先に「笑顔でいれば話しかけられる」「挨拶をすれば話しかけられる」などと考えるのではないだろうか。



たしかにそれもある。

笑顔と挨拶はコミュニケーションの基本だといってもいい。

しかし実はそれだけだと不十分だ。



では、どのような行為が決め手なのだろうか。



答えは「ボーッとすること」である。



教員は多くの業務に追われているため、どうしてもボーッとする存在になりきれない。

でも生徒からすると、忙しそうにしている教員は、なんだか話しかけづらい。

先ほど笑顔や挨拶というキーワードを挙げたが、たとえどんなに笑顔を振り撒いて「こんにちはー」「こんにちはー」とすれ違う生徒たちに明るく挨拶をしていたとしても、常に早歩きで忙しそうにしていたら余裕がないように見えてしまう。

反対に、なにもせず、ボーッとしていると、暇というかなんというか、安定感をともなって余裕たっぷりに見えてくるから不思議である。



タイミングとしては放課後が最適だ。

わたしは上の記事に掃除のメリットとして「生徒とコミュニケーションが取れる」と書いた。

まさに掃除をしているような放課後に、敢えて時間を設け、思いっきりボーッとしてみてほしい。



ひたすらボーッ。

教卓で教室を眺めながらボーッ。
窓際で校庭を眺めながらボーッ。


ボケーーーーーーーーーッ。



すると必ず誰かしらが話しかけてくるだろう。

話しかけられたら暑苦しく熱意たっぷりに応えるのではなく、ボーッとした緩いスタンスのまま応えるほうが良い。

誰かと会話が始まれば、連鎖反応が起きて、ほかの誰かも話しかけてくるかもしれない。

「部活がだるい」「試験が嫌だ」という雑談から、「将来こんなことをしてみたい」という進路相談、そして「あの友だちが苦手」「親とうまくいかない」という要注意案件など、話題は多岐にわたるだろう。

一旦「話しかけやすい先生」になれればあとはもう楽である。



生徒との会話はとても大切だ。

もともと話しかけやすい雰囲気が備わっていればこんな小細工は必要ないが、どうしても話しかけられることがなく、話しかけられたいと悩んでいるのであれば、ぜひ1度試してみてほしい。

「放課後に教室でボーッとすること」

きっとすぐに効果があらわれるはずである。

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