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アストロコモンズ—part3完結編

アストロコモンズ—これは私が2023年に開業して一号案件として取り組んでいるプロジェクト。

アストロコモンズって何?ということをこれまでぽつぽつと序章のように書いてきて、ようやく本章にして今の段階での最終章を書こうと思ったので筆を取った。

そもそもプロジェクトを始める際、建築家から”○○邸増改築プロジェクト“のような件名の契約書案を頂き、案件名変えてもいいですか?と打診したのが始まり。それからあれこれ考えてこの名前をつけるに至った。その背景にあった思いは過去の記事にも綴った。

前置きが随分長くなってしまったが、いよいよ本題。アストロコモンズはズバリ、日本を舞台に人と人を繋ぎ、時空をも超えて循環を生み出していくプロジェクトである。

戦争をきっかけに祖父母がご縁を結んだ土地。祖父からなぜか私が引き継いだ思い出の詰まった書庫。土地を分筆した際に隣との間にできた空間。これらを何とかうまく活用したくて、空いたスペースに新しい建物を建て既存のものと繋げ、一つの全く新しい建物として生まれ変わらせることを目論んでいる。

そしてそこに日本の美しい手仕事から生み出されたものたちを隠れた形で盛り込むことも計画している。この場所は広い宇宙の地球の上の日本という国のたまたま一角だった。だから、この土地の、この国のご縁を大事にしたい。私は全くの門外漢だったが、お蔭様でこのプロジェクトのことを呟いたらたくさんの反響を頂き、職人の方達をご紹介頂いた。その方達とコラボレーションするつもりである。(実はこれをキッカケに別の”循環”についても考えていることがあり、これはまた時機をみて別立てで)

また、アストロコモンズの名に恥じぬよう、そこに住む人だけではなく、そこを通りがかる人達も何かこの空間から良い気を受け取って、ご機嫌になって、それがまた何かの循環を生み出すことを期待して、表の庭はパブリックスペースとの境界を曖昧にするつもりである。一方で裏庭には隠れた日本的美を配置したい。

これもまたご縁を繋いで頂いたランドスケープの専門家から”太陽の庭と月の庭”というご提案を頂き、ポンっと二つ返事で採用した。

表も裏も一貫して、日本ならではの四季を五感で感じられるように、自然が織りなす音や香りに拘って、そういう植物達に仲間として家族としてこの場所に来てもらう予定である。

新旧と陰陽の軸が交差したところに、植物のそよぐ音やお花の香りが風を伝って自由に出入りして時空を繋ぎ、人を繋ぐ。

音と香りのコンセプトはここで生まれ育った父の記憶がそういうものたちと強く結びついていたところから出てきたもので、私もとても気に入っている。

完成は来年の予定で、まだまだ本番はこれからというところではあるけれど、何かのご縁で頂いたこの機会を何かのご縁で出会った方達と存分に楽しみ味わい尽くしたい。

それでも時々本業以外のこの事業にかけている時間や労力にふと、slam dunkの安西先生の言葉が頭をよぎる時もある。その度に最後まで全身全霊をかけてやり遂げたい、と思う。それが私にできること。

愛の循環に大切に使わせて頂きます💞いつもどうもありがとうございます!