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宅配サービス会社の"ゴーストレストラン"作り

今回はこちらの記事を紹介していきたいと思います。

記事の中心は「ゴーストレストラン」についてです。

・「ゴーストレストラン」とは?

ゴーストレストランはシェアリングキッチンの1種です。
クラウドキッチンやゴーストキッチンともいいます。

シェアリングキッチンには主に2種類があります。
①飲食店が利用するキッチン ②一般人が利用するキッチン
です。ゴーストレストランは①にあたります。

ゴーストレストランの特徴は、店舗や席を持たず、店内販売をしないことです。
なので、販売はデリバリーやテイクアウトになっており、使用するキッチンは購入でなく借りることが多いです。
通常の飲食店販売より初期投資が少なくて済むため、中食需要の増加に目を向けた人々が取り組み始めています。

・今回の事例の特徴は?

今回の事例の特徴は、キッチンを作ったのが出前館という「宅配サービス会社」であること。
普通に考えたら、宅配サービスを専門にし、自社販売商品を持たない出前館がキッチンを作るメリットはないようにみえます。

しかし、飲食店・出前館・利用者のメリットを考えてみると
飲食店:初期投資を抑えられる、キッチンを自ら設計する手間がない、マーケティングテストが行いやすい
出前館:自社サービスを利用する店舗を増やし、顧客からの人気UP。賃貸料収入。データ収集が可能。
利用者:利用店舗が増え、注文の楽しみが増える。

ということが考えられます。
そのため、出前館は宅配サービス業者にも関わらず、キッチンを製造したのでしょう。

・今後の動向

今後も同様に宅配サービス会社がキッチンを作り、飲食店を呼び込むことは予想できます。

加えて、その先で
①ゴーストレストランで自社商品の開発
②ゴーストレストランで売上を出した店舗にリアル店舗への進出提案・コンサルティング

を行っていくのではないかと予想します。

理由としては、
①:自社のキッチンを利用してもらえることで、ゴーストレストランに必要なノウハウを利用者から吸収できる。そのノウハウを今度は自分たちに活かせるため。

②:現在は新型コロナウイルスの影響で中食の需要が高まっているが、今後どうなっていくかはかなり未知数。もし、外食需要がコロナ禍以前同等に戻ってくることがあれば、「家で食べたあのデリバリーご飯を外でも食べたい」という需要も出てくるはず。
この時、飲食店からすれば、店舗を開くときに既にファンを獲得できている状態であり、リアル店舗を開きたいと思う店もあると予想されるため。こういった店舗のコンサルティングをする。

ですね。

ゴーストレストランがこれからどういう需要と供給を見せていくのか、注目していきたいと思います。

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