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〈卸売とD2C〉〈実店舗とD2C〉の関係考察~コーヒーD2Cブランドの記事より~

今朝コーヒーを飲んでいて、ふと「コーヒー販売って在宅時間が増加したコロナ禍で何か変化したのかな?」と考えたところ、ちょうどいい記事を見つけましたので紹介させて下さい。

その後、その記事から考察に発展させています。

・水だしコーヒーのD2Cブランド

記事は2020年8月にアメリカズベストビバレッジ(America’s Best Beverage)がコーヒーのD2Cブランドに参入した、という話から始まります。

同社が、それまでは卸売りが中心事業という中で参入した理由としては、
①今後、水だしコーヒーの需要増加が見込まれていること
②コロナ禍で家庭で飲むコーヒーを売上が増加していること
③②と同時に、卸売の売上が芳しくなくなったこと。
④卸売で得たデータを活用出来ること

の4点が挙げられています。

③に関してですが、卸売業者は仕入れた商品を小売業者に販売して利益を出していますから、小売の売上が下がったとなれば必然的に卸売にもダメージがあったのではないでしょうか。

・今後、完全にD2Cに切り替えるのか?

D2Cと卸売で商品を販売することを比較した時、D2Cには大きく2つのメリットがあると思います。
1つ目が、直接消費者の下に商品を届けられることで手数料がかからなくなること
2つ目が、直接的なブランディングが可能になるということ

です。
こう見たとき店舗での販売は必要なさそうに見えますが、店舗とD2Cでの販売は併用することでシナジーを発揮することがあります。

D2Cはビジネスモデルの関係で、顧客が事前に商品をみたり体験したりすることが難しいですが、店舗はその短所をカバーすることができます。店舗だと実際に購入する商品を見てもらうことができるからです。
つまり、店舗で体験してもらった商品をD2Cで注文してもらうことで、双方の良いところを活かせるのです。店舗では新規顧客獲得が見込めます。
例えば、遠方から来た顧客がコーヒーを買って帰った時、もう一度コーヒーのために店舗に行くのは面倒だけどネットでなら買う。といった感じで。

上記のように考えたとき、完全にD2Cに切り替える可能性は薄いと考えられます。

・日本にはコーヒーのD2Cブランドはないのか?

日本にもないのか、と思い調べてみたところ、POST COFFEE 株式会社さんが運営されている「Post Coffee」が見つかりました。

「Post Coffee」はコーヒーのサブスクリプションで、一人一人の好みに合ったコーヒーを自宅に届けてくれるサービスです。

D2Cだけでなくコンセプトストアを今年の2月にオープンさせており、実際に試飲したり出来るそうです。私もコーヒーが好きなので、「無料でコーヒー診断」してみようと思います。


・卸売からD2C事業に切り替えが流行したらどうなるのだろうか?

完全に別の考察になります。
今回のアメリカズベストビバレッジのような卸売りからD2Cに力を入れる企業が増えたとしたら、リアル店舗で出品される商品が減少する業種もありそうだなと。

D2Cに資本を割く→卸売りに資本が割かれなくなり、商品の流通量が減る→店舗に置かれる量が減る→そもそも、店舗数が少なくなる?
みたいに考えてみました。

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