なぜ「Spotify」は有料会員が多く、会員率も高いのか?
今回はこちらの記事を読んで、考えたことを書いていきたいと思います。
記事は、spotifyのアクティブユーザー数と有料会員数が増加したことが話題の中心になっています。
もちろん、今日のテーマは「spotify」です。
・「Spotify」と他社との比較
まずは、「Spotify」にどのような特徴があるのかを他社と比較して考えてみたいと思います。比較対象は、同じ音楽ストリーミング市場で2位(1位はSpotify)の「Apple music」です。
会員数は、Spotifyが3億4500万人、Apple musicが約6000万人。(Spotifyはアクティブユーザー数なので、実際はもう少し多いはずです。)
そのうち有料会員なのは、Spotifyが1億5500万人、Apple musicが2800万人(2019年3月)となっている。
どちらも会員数はSpotifyが多いが、有料会員率はAppleの方が高いことが分かります。
楽曲数も前者が5000万曲以上に対して、後者が7000万曲以上と、Apple musicの方が多いです。
つまり、Spotifyは楽曲数だけでない魅力があり、無料ユーザーを増やしていることが分かります。
では、続いてどうして会員数が多いのかを考えていきます。
・どうして会員数が多いのか
色々調べてみて、Spotifyが音楽ストリーミング市場で頭抜けて利用者数が多いのは、以下の2点だと推測しました。
1つ目が、音楽ストリーミング市場で最初に成功したのがSpotifyであること
2つ目が、Spotifyが音楽のみでなく、テレビやラジオも視聴できること
の2点になります。
1つ目は、ユーザーも獲得できるし、データや情報も最初から関わる方が多く集められるということです。
音楽ストリーミングサービスは一人でいくつも利用する必要がないものでしょう。なので、競合が出現する前に獲得したユーザーは、よほど乗り換えたい理由がない限りSpotifyを使うはずです。
2つ目は、Podcastを行う企業を買収したことで、ターゲットにするユーザー層を増やしたということです。Podcastはインターネット上で音声や動画を配信する方法の1つのことで、テレビやラジオがそれにあたります。
音楽とは違うジャンルを、ストリーミング再生できるようにしたことは大きな価値を生んだのではないでしょうか。実際、この記事にもあるように、アマゾンもPodcastに参入してきており、Podcastの影響力の大きさを知ることができます。
これは、補足になりますが、基本的にずっと無料で使い続けられるのも魅力かもしれません。
無料期間が定められているわけではなく、ユーザーが望めば有料プランに切り替えられるシステムになっています。これなら手軽に始められて、「まずは利用してもらう」というハードルが少し下がりそうです。
・有料会員割合が多い理由を、有料特典から考える
これは、Spotifyに限られた話ではなく、Apple musicも同様で、音楽ストリーミング市場全体に対しての疑問になりますが、考えていきます。
当然ですが、前提として、有料会員割合が高いのは「有料会員に切り替えるメリット」が大きいからです。特に、上記したように、Spotifyは自然と有料プランに切り替わるわけではなく、利用者の意思で有料プランに切り替えるようになっているので、そのメリットを利用者が強く感じているといえるでしょう。
ここで、Spotifyの有料会員だからこそできることを挙げていきます。
・ダウンロードでき、オフラインで再生可能になる
・広告が流れない
・音質を良くできる
・好きな曲を流せる
という点が、有料会員特典になっています。
この特典をみて、ユーザーの利用頻度に応じて、嬉しいポイントが変わってきそうに感じます。
よく使う人にとっては、容量をつかって通信制限がかからないようにダウンロードできる特典。そこまでたくさん使わない人にとっては、ダウンロードする通信料の方がかかるから、好きな曲を流せる特典、が魅力になるのではないでしょうか。
既に書きましたが、ここまで有料会員が増えてきている現状を見ると、通信制限や広告や温室といった、自分でコントロールできる部分を増やしたい人が多いことがわかります。
Spotifyは、その「利用者がコントロールできる部分」を無料と有料の間に、上手く違いを持たせているんですね。
・まとめ
Spotifyが音楽ストリーミング市場で、トップを走っているのは「新しいことにチャレンジし続けているから」だと知りました。
そもそも、無料で音楽を配信しようという取り組みや、Podcastの導入がそれにあたります。「新しさの継続」が大事なんですね。
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