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・会計関連の話(企業分析・事例を含む)

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2021年2月の記事一覧

掛け合わせを通じて、会計と別の領域を繋ぐ:世界の視点で会計を考え、会計の社会的な役割を考える

掛け合わせを通じて、会計と別の領域を繋ぐ:世界の視点で会計を考え、会計の社会的な役割を考える

会計の研究の仕方は様々だと思いますが、私はやはり会計を掛け合わせで学ぶタイプなんだなと感じます。

会計をコアにして学ぶとすると、会計の利益観を中核にしながら考察していくというアプローチが王道でしょう。伝統的な概念論、基準論もあるでしょう。

王道という定義は難しいですが、例えば、齋藤静樹先生などの一連の著書は、会計基準観というのがよく伝わってきますし、基本的な理論を抑えつつ、国際的な影響も受けた

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差別発言の何を問題視すべきなのか?:SDGsのターゲット5と10を意識する。

差別発言の何を問題視すべきなのか?:SDGsのターゲット5と10を意識する。

こちらの記事もかつてSDGsに関する批判的とも受け取れる話を書きました。

ただ、私個人としてはSDGsに共感していることは大きいとまずはお伝えしておきます。

こちらが出たのは、確か4年位前だったと思いますが、当時から注目して、あ、このブーム来るな、と予感しておりました。

理念から出発するのが大事なSDGsにおいて形から入ることを重視し過ぎていることに違和感を感じることが多い日々です。

SD

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投資を始めるのはいいが売るのは難しい

投資を始めるのはいいが売るのは難しい

投資をしている人というのがとても多くなっているそうです。

投資をとりあえず始めてみた!

という人も多そうです。

投資はリスク性のある金融商品を購入することです。

リスク性とは、元本が必ずしも保証されていない、ということです。つまり、100万円の投資をしたとすると、100万円の元本割れを起こす可能性もある、ということです。

リスクとリターンは表裏一体です。

リスクが高ければ、それだけリタ

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業界地図は面白い:転職、就職、企業分析(投資)に幅広い使い方

業界地図は面白い:転職、就職、企業分析(投資)に幅広い使い方

業界地図のイベントをこっそりやってました。

本学部の教員、東洋経済新報社の業界地図の担当の方、そして学生の発表者も含めてオンラインイベントでした。

改めて感じることは、

業界地図は面白い、ということです。

もちろん、東洋経済新報社だけでなく、日経のものも含めてですね。

業界地図は、客観性×主観性(好み)の組み合わせで作られています。

業界の客観的なデータ(売上高、純利益、取引数)などを

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ソフトバンクグループの3兆円の利益を考察する:2021年第3四半期を読み解く

ソフトバンクグループの3兆円の利益を考察する:2021年第3四半期を読み解く

ソフトバンクグループの純利益が最高の3兆円というのが大きくクローズアップされています。

今回はそのことの読み解きをしていきます。

1.3兆円はどこから来た?ソフトバンクグループ(SBG)の業績が拡大している。8日発表した2020年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比6.4倍の3兆551億円と同期間で過去最高になった。世界的な株高を追い風に、投資ファンド「ビジョン・ファン

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失敗する習慣

失敗する習慣

学生さんたちをみていて思う事。

みんな異様に失敗を恐れていると思います。

これは・・・よくないと感じる今日この頃です。

トライ&エラー。

色々とやって失敗してみる方がいい。

失敗しないように無難に行動する。

リスクを冒して100点を目指すんだったら、70点を目指す。

それに慣れ過ぎているかな、と思う。

少し残念になることがあります。

まぁ私が率先して失敗しないと駄目かな。

まず

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英文決算書を読むコツ

英文決算書を読むコツ

海外企業の分析を行う場合、英文決算書を読む必要があります。これはハードルが高そうなのですが、コツさえつかめば簡単です。

というのも重要な情報は書いてくれていますので、まずはそこだけをみればいいのです。

アメリカの有価証券報告書である10-kの情報を前提に考えてみましょう。

1. 報告書作成の基本を押さえる投資対象としても一番候補になるのは米国企業になると思います。必然的に米国の財務諸表をチェ

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