上野智

株式会社まてい社 代表取締役【企画・編集・ライティング・ぶどう】 元BizHintの編…

上野智

株式会社まてい社 代表取締役【企画・編集・ライティング・ぶどう】 元BizHintの編集担当。主に人と組織の生産性向上に関する企画・編集・ライティングを手がける。昨今の興味は、SaaS企業のB向けマーケティング施策など。趣味はお酒と料理。https://bizhint.jp/

マガジン

  • ワイナリー立ち上げ日記

    祖父が残してくれたぶどう園に加えて。自分で畑を借りて、ブドウを育てて、ワイナリーを立ち上げて行くまでの記録です。

  • 「つづり」を綴る

    娘、「つづり」の成長記録を綴ります。

最近の記事

発達障害由来の「頭の中がとっ散らかる」問題について。

注意欠如・多動症である「ADHD」は、順序立てて行動するのが苦手だったり、落ち着きがない、待てないといった特徴がある。 例えば、学校でも授業に座っていられない……というパターンがよくあるADHDのイメージだ。 僕は授業では座っていることはできたけれど。代わりに「頭の中がとっ散らかっている」。 つまり、外部からの刺激に対して次々と思考が湧いてきて……。それが止まらないのである。そして、万事何事に対しても何か調べて、理由をつけて、それで自分の知識欲を満たし、安心しようとする

    • 多分、(働き手側の)未来は明るい。

      極めて、個人的な未来予測。多分、働く人にとって未来は明るい、と思っている。 個人にとって「職」にありつけるか、というのは生活をしていく上で大事なこと。 有効求人倍率は1990年代から2000年代後半まで低く推移していたけれど、2014年以降は1倍を超えている。失業率も悪い時には5%を超えていたけれど、コロナ禍があっても直近5年くらいは3%を切っている状態である。 よく雇用環境が改善したのは「アベノミクスの成果」と言われているけれど。なんのことはない。雇用に対して就業者数

      • パラスポーツから考える「社会のルール」の在り方

        2024年のパリオリンピック・パラリンピックも無事、閉幕を迎えた。パラリンピックを見ていると、各競技のルールが「障がいの程度」によって不利にならないように調整されていることに気が付く。 例えば、通常の「サッカー」は、プレイヤー11人が1つのボールを使って、”手を使わず”に、相手のゴールを狙うというのが基本のルールである。 「視えない」からこその「ブラインドサッカー」 一方で「ブラインドサッカー」は、ゴールキーパー以外の4人のプレイヤーがアイマスクを装着して、音のなるボー

        • 喋らない息子と過ごす日々。

          「航、三歳児検診に引っかかっちゃった……。再検査だって」  ため息をつきながら妻が言う。  妻はコンロの前でパスタのお湯が湧くのを待ちつつ、ゴソゴソとツナ缶を探し始めた。私たち夫婦はだいたいいつも二人で台所に立つ。今日の夕食は「ツナとトマトのカペリーニ」と、スーパーで買った出来合いの「唐揚げ」とカット野菜の「サラダ」である。いつも何となく冷蔵庫にあるものとその時の気分でメニューは決まる。  私は唐揚げをグリルで温め直すべく、耐熱皿に並べ直しながら「やっぱり……としか言い

        発達障害由来の「頭の中がとっ散らかる」問題について。

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        • ワイナリー立ち上げ日記
          2本
        • 「つづり」を綴る
          34本

        記事

          「飽きた」と思っていた事柄を振り返ったら、学習性無力感だったと気がついた話。

          これまで20代から30代の15年間、記事を作ることを生業にしてきました。 金融関連で「株」「FX」「不動産投資」「住宅ローン」「クレジットカード」などについて書いてきたし、ビジネスに軸足を移してからはBtoBの「マーケティング」だったり「採用」「人材開発」「組織開発」なども多く手掛けてきました。 一方で、これらの「テーマ」は過去やってきて、一度は「飽きた」と感じた領域だったりでもあります。 「お金を貯める」というテーマの場合、回答はシンプルです。本業の収入を増やす、副業

          「飽きた」と思っていた事柄を振り返ったら、学習性無力感だったと気がついた話。

          (おそらく)離人感・現実感消失症(ようなもの)の記憶

          自分のなかに発達障害(ASD)がある、と気づいてから。「あれも、これもASD由来によるものだったか……」と、過去の記憶に対して改めて意味付けをしていたりする。 そして、診断名は付いていないけれど。おそらく「離人感・現実感消失症」だったのでは、と思っている。 小学校時代の記憶 話は僕自身の小学校時代に遡る。僕は小学1年生から3年生の7月25日まで、長野県大町市にある大町西小学校に通っていた。父親の仕事の都合で転校し、7月26日からは長野県塩尻市の桔梗小学校に通うことになる

          (おそらく)離人感・現実感消失症(ようなもの)の記憶

          37歳にして気がついた、自分のなかにある発達障害(ASD)の話

          「発達障害」と聞くと、どんなイメージを持つだろうか? ざっくり言ってしまえば 「生まれつきの脳機能の発達に関連した障害」である。その「発達障害」のパターンは本当に千差万別なもの。 ・ADHD:注意欠陥多動性障害は集中できず、衝動的に考えるよりも先に行動するという特性を持っている。 ・LD:学習障害は読む、書く、計算するなどの能力が全体期な知的発達に比べて極端に苦手だったりする。 ・ASD:自閉スペクトラム症は、かつてアスペルガー症候群や自閉症とも分類がなされ、言葉の発達の

          37歳にして気がついた、自分のなかにある発達障害(ASD)の話

          良いチームについて知れば知るほど、「自分のダメさ加減」を突きつけられる話。

          昨今、僕がご一緒している取材のテーマは「良いチームとは」「成果が出るチームの方法論」「チームの関係性を良くするには」だったりする。 個人がエンゲージメント高く働くための要件は、「自己効力感」がありながら「主体性」を持って「自律的」に動けること。その「自律性」は「裁量を与えられて、その範囲で影響を受けずに、自身の規律に基づいて”行動”ができていること」が必要だったりする。 そして、「主体性」を育むためにはコミュニケーションが必要で、1on1だったりで話をするなかで「個人の目

          良いチームについて知れば知るほど、「自分のダメさ加減」を突きつけられる話。

          毎日毎日、少しずつ良くなっていく。

          昨年から「ジャニーズの性被害問題」や「芸人さんの性加害問題」が連日報じられつつ。 もう一方で、自民党の「派閥の政治資金問題」も報じられ、岸田首相が自身の出身派閥を解散すると表明したりしている。 個人的にこれらの問題の根底は繋がっているように感じる。 一連の「性被害/加害問題」は、権力や立場を持った人によるハラスメントである。そして、以前ならば被害に遭った人が声を上げても「そういうもん」「我慢すればいい」「みんなそれを乗り越えて売れている」と有耶無耶にされてきた。 誰かを

          毎日毎日、少しずつ良くなっていく。

          なぜ、ペナルティや罰は無くならないのか。

          2024年初から。羽田空港でのJAL機と海上保安庁機の接触事故が起き……世間は騒がしくなっている。亡くなった海上保安庁の方やご家族には哀悼の意を評したい。 事故を受けて航空安全推進連絡会議から出た声明が「あるべき姿だ」と称賛されている。 事故には複数の要因があり、人はだれでもミスをするものである。調査は個人を罰するための調査ではなく、安全性の向上と再発防止に向けるべきものという姿勢は共感しかない。 過去を振り返っても明らかである。JR西日本の福知山線脱線事故は運転士がオ

          なぜ、ペナルティや罰は無くならないのか。

          祖母の思い出、「へぇ長生きしただ」。

          「デイ(サービス)はどぅだぃね?」と長野県方言で僕が尋ねると、祖母は決まって「へぇ、年寄りしかいねぇなぁ……。わけぇ(若い)人はいないわねぇ……」と答えた。 「ほうかぁ……。まぁ婆ちゃんも長生きしましょ」と僕が続けると「へぇ長生きしただ……あんまり長生きしてもなぁ。わしももう年寄りだで」と祖母ははにかんだ。 これは僕が中学生の頃の祖母とのやり取りの思い出だ。祖母は当時70代中盤で認知症の症状が進みつつあった。お医者さんからは「ご家族がなるべく話しかけて上げて下さい」と言わ

          祖母の思い出、「へぇ長生きしただ」。

          【37歳によせて】急がない、世界は”少しずつ”しか変わらない

          会社を立ち上げて2期目に入っている。 ある先輩経営者からは「1年目は面白がって声をかけてくれる。2年目、3年目からがある意味勝負。組織に属さないから孤独にもなる」とアドバイスされたことを時折思い出す。おかげさまで有り難いことに、相変わらずみなさまから声をかけていただき、日々面白い取材の現場や案件に立ち会えている。 ぶどう、に向き合うなかで想うこと コンテンツ制作以外に僕にはもう一つの事業がある。「ぶどう」からの「ワイナリー立ち上げ」だ。 今年、実家の近所に1haほどの

          【37歳によせて】急がない、世界は”少しずつ”しか変わらない

          敏腕タクシードライバーの稼ぐ考え方

          先日、とある個人タクシードライバーに話を聞いたのだけれど。その思考法がすこぶる面白かったので記しておきたい。 (1)流しでは必ず先頭を走る タクシーの営業方法は「電話で予約してもらう」のもあれば、駅や病院など人の集まるところで「待つ」方法もある。都市部では街中を走りながら、手を上げているお客さんを見つける「流し営業」も一般的である。 この「流し」でタクシーを走らせている場合、「必ず先頭を走る」というのが鉄則だそう。複数台タクシーが走っていたときにお客さんを見つけて止まれ

          敏腕タクシードライバーの稼ぐ考え方

          「指示を出さない」マネジメント論は人生のコマを進める上でも必要かも。

          先日読んだ元サッカー日本代表のイビチャ・オシム監督の記事が興味深かった。 その内容はオシム監督の元でコーチをしていた小倉さん(現東京ベルディのヘッドコーチ)が、あるときオシム監督から「選手に指示を出すな。選手が下手になる」と怒られたというもの。 サッカーは常に局面が変わる。「ボールをどう運ぶか」を考えて、「自分のポジションをどこに置けばよいのか」を実行し、常に仲間とコンタクトを取っていくスポーツである。 そして、選手がミスをする理由は、「選択肢が一つしかなくてその判断を

          「指示を出さない」マネジメント論は人生のコマを進める上でも必要かも。

          創薬バイオでのイノベーションの話。

          Co-LABO MAKERさんの事例、バイオ創薬のジーンケア研究所さんの記事を書きました。 開発タームが長い、バイオ創薬の領域で分野を超えたコラボレーションで収益の柱を確保 ジーンケア研究所さん、もうなんというか色々と凄かった&未来の可能性しか感じなかった。語彙力が死んでるのはご愛嬌。 まず、メインで行っているのが「抗がん剤」。サラッと言われたけど、これまでの抗がん剤と比べて副作用がほとんどない、とのこと取材時は「本題じゃないしいいか」ってスルーしてたんですが。「副作用

          創薬バイオでのイノベーションの話。

          日本の未来は明るい。

          日本の未来は明るい。 ここ数年取材をしていても。コロナ禍で子育てをしながら生活をしていても、そう感じる。 たとえ、今の日本はGDP世界3位に転落していても。少子高齢化で人口減少が明確になっていても、だ。それを上回るだけのイノベーションの種が、ベンチャー、中小企業、大企業のそれぞれに植えられて育っていて。人々のマインドセッド前を向く形になっている。 自分自身で色々な企業に取材をしているなかでも、明確に「失敗だった」というのはあまりない。致命傷を負わない資本政策と計画を持っ

          日本の未来は明るい。