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眠れるスペックホルダー

今月初旬、深夜枠で「SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜」の再放送があると知って、かなり高まった。

リアルタイム放送当時は忙しく働く日々の仕事帰りの時間にやっていたので、録画しながら流し見だけしていて、いつかちゃんと観ようと思いつつそのまま時が流れてしまった(10年近く)。積極的に探してなかったけど、この令和の時代、いまやフツーに動画配信サイトにあるみたいで、バグって操作ボタンが何も反応しなくなったHDDデッキの中で1度も再生できないまま眠っているスペシャル版も、毎月自動的に料金を引き落とされっぱなしのアマゾンプライムで観られるらしい。そっか。便利な世の中ですのぅ。

まぁそれはともかく、テレビをつけたらやってるというのは手軽でいいなーってことで今回こそはちゃんと観ようと思いつつ、全10話のうち半分は寝落ちしたりうっかり忘れてたりでまたもや見逃した。なのでSPや劇場版はおろかドラマ版も全話観たとはいえないんだけど、それでもやっぱり独特の魅力がある作品だ。アニメやマンガでなく、実写でやってたっていうのも大きいのかな。(ただ、ウワサによると劇場版は『どうしてこうなった』な感じらしいので、続きをどこまで観るべきかが悩ましいトコロ。)

超能力ものといえば昔、豊川悦司さん&武田真治さんが兄弟役の「NIGHT HEAD」というのもあった。『脳の70%は使用されておらず、その部分に不思議な力が眠っている』という前提なんだけど、ESPであるが故に人を傷つけたり傷ついたりして苦しむという話なので、とにかく暗い。友達に誘われてドラマを知らないまま劇場版を観に行って、なんとなくのニュアンスだけを汲み取りながら鑑賞した記憶。基本的にいっぱい血が流れたり人がやたら死んだりするので、今思うとSPECと共にエンパスの人はとてもじゃないけど観られない内容だろうね。

それに「AKIRA」の鉄雄といい、膨大なエネルギーを応用する能力者には頭痛がつきものなので、実際そうなったら大変そうだなーと思う。逆に、ひそかに原因不明の頭痛持ちさんの中にはスッゴい超能力者がいるんじゃないのかしら、と考えてもいる。頭痛のほとんどは肩こりや姿勢が原因とか、歯の詰め物または噛み合わせや噛み締め・歯ぎしりの問題とか(要はストレス)低気圧や体内の水分バランスによるものだったりするんだけど、何万人かにひとりくらいは逸材がまぎれてるはず。それくらい【脳】は未知の領域だからね。(人体そのものもだけどさ)

ジョジョや幽遊白書、ONE PIECEなんかのキャラクターもいわば超能力者だし、悟空だってピッコロさんだって設定としては宇宙人や大魔王だけど、似たようなもんだ。ドラクエやFINAL FANTASYみたいなゲームも剣や肉体からの技を繰り出したり魔法で戦ったりするわけで、そういうものが普遍的な人気を得るということは、やっぱり人間は特殊能力を持つことに強い憧れがあって、その能力で何かスゴイことをやりたいと思ってるんだろう。

でも、アニメやゲームはわかりやすくドラマチックに戦闘系が多いけど、現実世界においては『誰かと戦う』ような機会は幸いにもそんなにないから(いじめやDVとか父親に日本刀で刺されるとかの事件に遭わなければ)日常でならもっとささやかな能力のほうが便利なはず。『混んでる電車でも必ず座れる』とか『行きたいライブのチケットが確実に取れる』くらいのほうが重宝するし、そういうスペックホルダーは結構いると思う。晴れ男や雨女の類もそうだ。

占い師やカウンセラー、弁護士なんかは、クライアントさんの顔や雰囲気で相談事の内容がわかるようになったりするし、腕のいい整体師は骨のゆがみをすぐに見抜く。優秀な医師は勘で、アーユルヴェーダや漢方の医師は脈や舌の様子で隠れた病を捉える。「経験の積み重ねからくるひらめき」は圧縮されたデータ処理の成果であって訓練で身につくものだけど、答えを導き出すスピードが驚異的に早いとそれが超能力と呼ばれる。いろんな職人や技術者の技もしかり。超能力は育てられるし、根拠もちゃんとある。

そういう意味で世の中はわりかし超能力者であふれてる。ただ、ヘタに他人の心が読めたり先に起こることがわかったりすると、うまく対応できないといろいろと不都合が生じるし逆にややこしくなるってのは、HSP/エンパスや絶対音感持ちの人なんかの生きづらさに表されているし、いろんな物語にも描かれている。人間は自分の認識の中にないものを理解できない。少し前の記事にも書いたけど、食べたことのない味はどんなに詳しく説明されてもわからないんだよね。

現在の世の中は『他人とは違う』ことにめちゃくちゃ憧れながら『普通じゃない』存在を恐れて排除しようとする性質の人間が残念ながらまだまだいて、学生時代は頭がいいとか帰国子女で外国語が話せるというだけでも目をつけられて嫌がらせを受けたなんて話もザラだし、芸能人やアスリートでもなにかにつけてすぐに妬まれて攻撃されがち。羨ましいと恨めしいは表裏一体で、少しでも突出した能力があると「自分以外の人間が特別扱いされる」ことに過敏に反応するタイプの層によって引きずり落とされかねない。

そのせいもあるんだろうけど、実はすごい才能を持ちながら無意識にそれを封じていたり、またあるいはそれ以前に自分自身の特殊なギフト(天賦の才能)に気づいていない人がほとんどだと思う。「生まれつき」「あたりまえに」できることが、実は他人から見た時に『特別』なことだったっていうのは、得てしてありがちな話だ。

「身体だけは頑丈で病気知らず」とか「イヤなことがあっても、おいしいもの食べてひと晩寝たらコロッと忘れちゃう」だって、そうじゃない人からすれば充分に立派な才能なんだけど、それを『自分が持ってる特別なスペックなんだ』と自覚することでより有効に活かせるようになっていく。

そのためには物事を客観的に見ることが大切で、ひとときでも自我を離れて俯瞰で物事を捉えるという経験が必要だと思う。自分の姿は鏡や写真でしか見られないように、自意識に囚われているあいだはあくまでも主観的な視点から離れられない。

ちなみに勘違いしやすいんだけど、『他人から見た自分』を気にしまくってるのは、客観視じゃなくてただの自意識過剰なんだよね。「自己評価が低くて自己嫌悪に陥りがち」なのも同じく表れ方が違うだけで、常に思考回路が自分中心という意味でナルシシズムの一環というわけ。

で、自尊心が高い場合は本当の意味での『自己満足』ができるので、他人からの影響は受けないし他人にも何も強制しない。反対に「自分ってスゴイでしょ!ねぇ!!」って常に自己顕示に必死だと、実のところ全然自信がなくて誰かにほめてもらわないと死んじゃう病で、ちょっと前に挙げた『他人を妬んで攻撃しようとする』タイプになりやすい。

「ちっちゃい頃におかーさんにほめてもらいたかったのに、別のきょうだいばっかり可愛がられてて自分はみそっかす扱い(だと感じていた)」だったりするとわりと陥りがちなパターンで、これはどれだけ他人にほめられたとしても永久に満足できないどころか「もっと!もっとちょうだい!!」って際限なく称賛を求め続けるケースが多いかも。だって本当に欲しいのは親の愛なんだから、それ以外をどんなに得られてもかわりにはならないからね。

まぁそのへんはヒプノセラピーでも至極代表的な案件で、インナーチャイルド=自己の内側のおチビちゃんが「自分はいらない子なの?」って泣いて拗ねたり怒って暴れたり引きこもったりしてる状態だから、他人とのコミニュケーションがうまくいかない。そもそも自分でも自分が本当はどんなことを感じ・考えてるかをわかってないから、言ってることとやってることが矛盾してたりして、周りと食い違ってしまう。

人間関係に悩む人はほぼココの問題をクリアすれば人生が劇的に変化する。親と自分(きょうだいも絡む)の関係を客観的に確認することで、すべてを作り出していたのは自分なんだということを認識し、世界が再構築される感じだ。ただし【「自分は親に愛されていなかった」と感じていた(←重要ポイント)】ことを見つめるところから始まるので、痛みも伴うし号泣せざるを得ないんだけど、極限まで傷をえぐって膿を出してしまえば、後はそりゃもう憑き物が落ちたようにスッキリさわやか~!すべてが輝いて見えるという人もいるくらい。

「そこまで深刻じゃないと思うけど、でももうちょっと自信が持てるようになりたいな」って人は、こちらもご参考までに。

究極なところでいうと、この世界の出来事はぜんぶ自分の脳内で起きている。親や兄弟、友達、恋人、伴侶、上司や同僚、通りすがりの人も、テレビで見かける芸能人も、動物たちも、すべて自分の心や身体の一部が投影された自分の分身で、自分が死んだら同時に地球/宇宙自体も消えてなくなる(それで終わりなわけじゃないけど)。すなわち誰かにほめられる・認められる、そして誰かや何かを愛するということは、自分の存在を自分に許す自己肯定に他ならない。

そうして、生まれてからこれまでに世界に分散=喪失してしまった自己を少しずつ取り戻し、自分自身の存在を完全に肯定できたとき、再び世界は愛で満たされ、宇宙まるごとを抱きしめられる。人は、分離された自分のかけらを統合して完璧な自分を修復するために生きている。

「だったら、完璧な自分になって悟りを開いたら、もうこの世に存在する意味はなくなって消えるのでは」とちょっと前まで思ってたんだけど、なんかそうじゃないみたい。足りないところを補い合う形じゃなくて、満たされた者同士が結びつき融合することで新たな段階に進めるっぽい。これはさっきこの記事を書いてる途中で浮かんできたことだから、まだ確証はないけどね。

結構話が大きく寄り道しちゃったけど、とにかく自分が持ってるスペックを自覚してさらに伸ばしたり、まだ発見されてない眠れる才能を掘り起こしていい形で有効活用することで、より自己肯定感も高まるしもっと自分を好きになれると思う。素直に「自分ってスゴイんだ!」と感じられる何かがあれば、もし心のなかにヘソをまげたままのチビっ子ちゃんがいて「アンタばっかりほめられてずるい!」って嫉妬でいじわるしてくるような人に遭遇しても、ピカピカの自信バリアで知らないうちに跳ね返してるか、そもそも次元が違ってて出会わないか、会っても影響を受けずに済む。

その『自分のスペックがなんなのか』がまだわからない人には、ヒプノをおすすめしたい。過去世を覗いてみるもよし、他人に入って自分を眺めてみるもよし、瞑想状態で自我を離れてみるもよし、宇宙を旅するのもよし!で、きっと【自分】との関わり方が変わるはず。

脳という、あなたの中のuniverseにダイブしてみませんか。

お福分けのひとしずくをありがとうございます!この波紋を大きく広げていきたいと思います。