なんでそんなにギャラが安いのかを説明してみようと思う
どうも。ブルーピリオド全巻揃えてご満悦のガリバーです。
漫画に興味のない人にはなんのこっちゃですみません。
さて、こちらは何年も前のnoteですが、いまだに沢山の方が読んでくださっているんですね。
ありがとうございます。
2021年現在も基本的にこの当時の想いと変わりはありません。
ただ、社会が大きく変わりましたよね。
新型コロナウイルスの影響というよりは、そのちょっと前、働き方改革によって副業や複業がより身近になりました。
それまではただ独立しただけでは権威性を持てず、起業したり法人成りを目指していたフリーランスも、SNSを駆使して自分のブランディングを容易に確立できるようになりました。
僕自身も業務委託人材の活用事業こそ”一芸を持つ人材”の未来に不可欠だと思うようになり、本田圭佑さんが出資する事業、CARRY MEの運営にも携わっています。
すると、アーティスト以外の職種で優秀なフリーランスの人材がどのようにして仕事を得ているのか、またどのようにその生活を維持しているのかというポイントが分かるようになりました。
今回は、アーティストだけでなく、フリーランス全般の仕事の価値について、僕自身の経験を例に説明してみようと思います。
お仕事を依頼する側、される側、双方の参考になれば幸いです。
2021年現在の僕の仕事
まず、今現在の僕の仕事で肩書のついているものをあげてみます。
この他に、個人事業(ウマミタス)で、レッスン・デザイン・動画制作・イベント企画・アパレルなんかもやっています。
アーティストのガリバー宇田川としての活動も、このウマミタスでセルフマネジメントしてきた形です。
こう書くと「そんなに沢山の仕事ができるはずがない」と言われるんですが、多分、皆さんが思っているよりもアーティスト一人ができることは多いんだと思います。
アーティストの特殊スキルのひとつに情報処理&加工能力があります。
街中の会話、BGM、景色、におい、SNS、衣食住、など日々触れるものすべてを観察し、自分と言うフィルターを通して整理・創作し、それを世に広める。
この流れを一般社会の職種に当てはめると、企画・営業・制作・マーケティングといった工程に分類でき、僕はこれを一人で旗振りする生活を20年やってきていることになります。
だから営業とか制作だけ切り出しても当然できるし、他の業種だとしても要件を学びさえすれば十分アジャストもできる。
・・・んじゃないかな?と思って散々試してきた結果、通用したから今の僕があるので、そういうことだと言い切れます。
仕事になるレベルのスキルがあって、求められる場があって、継続できるのならば、僕は”全自分”をフル活用して仕事をすることにしています。
僕に依頼すると安く済むワケ
冒頭にあげた過去の記事にもあるように、値付けにはちゃんと理屈があります。
そんな中でも、僕が請ける仕事は同業者に「え?そんな値段で請けちゃダメだよ」と言われるくらい、安い料金のものもあります。
ただこれにもちゃんと理屈があります。
まず、僕は基本的に値引きはしません。するのは等価交換です。
こういう価値と交換できる場合は、形式的に値引きすることがあります。
請求書には「○○による特別値引」のような記載で値引き額と根拠を添えます。
次に、人件費です。
僕の法人のメンバーの誰よりも、僕がやるのが一番安いんじゃないかなと。
理由はこんな感じ。
僕が月額で請ける仕事や講義などの下限は1案件15万円からです。
1件ごとの価格は、動画編集は8万円から、スポットコンサルは1時間3万円、コーチングは月額2万円、ボイトレは60分7000円、企画は6万円から。
これが安いか高いかは人によって感想が分かれるでしょうが、等価交換、人件費の面でかなりお得に調整することが可能になっています。
仕事相手を選び仕事を選ばず
ここまででお人好しイメージになっているかもしれませんが、厳しい話もしておきます。
価値観を共有した上でお仕事ができればとてもハッピーなのですが、こういうスタンスの人からのご依頼は不快なのでお断りしています。
関係性さえあれば単純作業の依頼でも最低賃金でも全然ウェルカムです。
年上でも年下でも関係なく誠心誠意お応えさせていただきます。
ただ、上記のようなスタンスで来る人って、基本的にリスペクトが無いんで、交渉の下準備ができていない自覚も無ければ、こちらが提供するサービスの価値も理解していない状態。
僕の大切な仲間や、リスペクトしているアーティストに同じ空気を吸ってもらう以上は、仕事相手はしっかり選びます。
アーティスト業は一事業である
ここでタイトルの「なんでそんなにギャラが安いのか」のネガティブな意味の方にも言及しておきます。
芸がお金にならない、大したお金がもらえない理由です。
それはズバリ、「自分の価値をコントロールできていないから」です。
芸だけで食っていくことはとても崇高で美しく気高いこと。
僕もそれができれば理想でした。
でも現実は、好きなことを続けるためにやらなければいけないことはどんどん増えるし、やりたいことに割く時間はどんどん減っていきます。
「自分の価値」って何だろう?
曖昧なまま、証明する間もないまま、時間は過ぎていきます。
それでもやりたいからやるんですよね。
ならば、今あなたが時間を割いているすべての生活を、「株式会社わたし」がおこなっている事業だと思って見直してみてください。
僕の著書「令和のアーティストの稼ぎ方」でも「5ポケット理論」という話をしていますが、今は個人であろうといくつかの事業を持っておくべき時代です。
アーティストが売っているものは歌だけではないですよね。
音楽配信の収益やライブ収益のほか、グッズ、広告収益、投げ銭など多岐に渡ります。
役者やモデルをやったらアーティスト失格ですか?そうじゃないですよね。
タレントや芸人さんでも不動産を運用したり、ジムを運営したり、飲食店を出したり、自分の影響力を使って生活の基盤を築くことは当然必要なことです。
どの事業で利益を出し、どの事業に投資し、どの事業を廃すべきか。
その結果、本当にやりたいことよりもやらなければいけないことの方が自分の中で大きな割合を占めているのであれば、今はそういう時期、ってこと。
芸で生きていく人の人生の価値は「株式会社わたし」をどのように運営していくかで決まると思います。
さいごに
このnoteを書こうと思ったのは、こういった方々とのやり取りで感じたことやお伝えした内容を明文化しておきたかったからです。
僕はどの人の気持ちも事情もわかるけど、チャンスは平等には訪れない。
人と人との出会いもチャンスのひとつ。
僕はその価値を大切にできる人とワクワクすることができれば、一生幸せに生きていける気がしています。
ガリバー宇田川
https://lit.link/udagulliver
レッスン→https://udagulliver.themedia.jp/pages/833524/lesson
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