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リトの研究

私が好きな文を書く人には共通点がある。ヤスです、こんにちは。


明日15日21時より、人気noterさんで、バンドマンで、Abema Primeにも出演経験のあるリトさんのスタエフにゲストで出演します。わーお。


根掘り葉掘りと質問していただけるようです。楽しみ。


いやー、私は文章のことは語れるけど、リトさんの前だと語りにくいな。だってめちゃくちゃ惹き込まれる記事を書くんですもん。


てなわけで、今日はリトさんの文章について考察。
 

『語るな、見せろ』


リトさんの特徴。情景描写がうまい。


自分は見たことないはずなのに、リトさんの文を読むとありありと景色が浮かぶんです。リトさんが見ている景色を読者にも見せてくれます。


これは書くのが上手な人の特徴なんですよ。読者の脳に「絵」を描いてくれるんです。絵を描くのに必要な情報を過不足なく言葉にしています。


こちらの記事を見てみましょうか。

家に戻っても延々と泣き叫びながら、父の仏壇の前で泣き腫らした。
「連れていかないで!お母さんを守って!」
泣いて泣いて泣いて。
泣き疲れてそのまま気を失うように眠るまで。

ただ写真の向こうで笑う父に願っていた。

……読み返したら泣いちゃう。おおっと涙している場合じゃないね。解説です。


「仏壇のまえ」の言葉で浮かぶのは和室。その前で泣き崩れるリトさん。しゃがみ込む絵が私の頭に浮かびます。


「ただ写真の向こうで笑う父に願っていた。」この文ではっきりと写真が頭に描かれますよね。その写真の前で泣き疲れて気を失うように眠るリトさん。


たぶん、読者それぞれで浮かぶ絵は違うと思います。和室じゃないかもしれないし。でもはっきりと景色は見えるのです。それでいいんだ。


もう一つ。

「なんで頼らないのよ!私を!」
自分こそ泣き出しそうな顔で言って、ガッと私の肩を掴んで。
私の目の前で、親友と私、2人分の有給申請を職場に連絡してくれた。

ね。見えるでしょう?親友さんの表情とか目の前で職場に申し訳なさそうに電話する様子とかさ。


これが「語るのではなく見せる」です。


リトさんが見ている景色をリトさんのフィルターに通して文にして書いているんです。そこにはね、自分自身さえ客観視して書いていますから。

泣きつぶしてパンパンに腫れた顔。
ボサボサの髪。寝不足で真っ白な顔色。

少し主観を入れつつ(寝不足で、は本人のみ知り得る情報)あくまでも自分を第三者の視点から描くのです。
 

『〜について、で書いていない』


まわりにいる人を人間味あふれるように描いています。リトさんの第一思考を最優先に書いているんです。はじめに考えたこと、思ったこと、フィルターを通さずに、上手いこと書いてやろうと思わずに出てきている第一思考です。


リトさんのまわりの人が魅力的なのは、リト視点で見る第一思考を書いているからなんですよね。その人について考えたことを深すぎるとこまでいかずに描き出す。


「たぶんこの人はこう考えているだろうな」「この人はこういう人ですよ」とその人に“ついて”語らないんですよ。


過去、リトさんは『AIに負ける理由がない』と記事にしました。まさにそれです。AI(ChatGPT)は「〜について」を書くのが得意。一方でリトさんはそんなことは書かない。そもそもAIと土俵が違うのです。
 

『魅せ方を知っている』


バンドマンだからでしょうか。音楽をやる方は自分の好きな音を追求しています(たぶん)。それを前提に、人に聴いてもらう・楽しませる視点は必ず持っているはずです。人に聴いてもらって「いいなー」と思わせる。


つかみがうまいのです。つかんで次の章へ流していく。イントロAメロBメロサビのように。イントロが鳴って違う世界に連れて行ってくれる予感。作者の物語に誘われる。


タイトルで「私の命を救ってくれた鉄火巻き」と書き、冒頭で、

食事も喉を通らない、とはよく言ったもので。
人間の心というヤツは、負の感情に支配されると、まともにご飯も飲み物も摂取出来なくなる。

と、その説明をしている。……いや、詳しく説明はしていない。先を読んでもらえるように誘導しているんです。


タイトルの役割は1行目を読ませる。
1行目の役割は2行目を読ませる。



「あー、鉄火巻きがキーワードで何かあったんだろうな」と読者に予測させます。ここからリト物語が始まりますよー。辛い出来事があって、鉄火巻きが出てきますよー。と先が気になるように書かれています。


魅せ、です。もう気になって仕方がない。


リトさんはつかみがうまい。タイトル付けも素晴らしい。ほしいわ、あの言葉チョイス。


先ほど出したAIの記事のタイトルは『AIに負ける理由がない』。負けない理由が書かれている記事なんだろうなと期待させてくれます。


そこから本題への導入にこう書かれています。

でも、所詮は機械だよなぁ、と思ってしまうのは、私の、人間の驕りなのだろうか。

ちなみにこの記事はリトさんの思考語りです。思考のみの文章はあまり読まれません。読んでもらうにはエピソードが必須なんですよね。


それでも読ませてしまうのは今流行りのAIネタだから。「人が読みたいものを書く」のは読まれる文章の鉄則です。


これからもリトさんに目が離せません。「語るより見せる」はほんとすぐにでも真似をしたいもんです。


では明日の21時。リトさんのスタエフをぜひでお会いしましょう。


[画像協力:さちわ]
[サロン開始から1105日]

◆サロンメンバーさんの近況

能登清文さん
和の心を愛する人生100年時代のお金の専門家(6冊目の著書絶賛発売中!)。日本人向けの『米国債投資』とは?チャンネル登録者数10000人!視聴者累計100万人!
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