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サイダー

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僕の腕を君は好きだと言ったから

泣き出す君を僕はただ抱きしめることしか出来なかった

君が零す涙は君の不安そのものだ

いつもどこか不安そうでやんちゃでどこか色っぽくて僕の前にいなくても楽しそうで僕の前にいても楽しくなさそうででも僕のことをからかうときは楽しそうでちょっと意地悪な顔をする
そのどれもが君でそんな君だから僕は目が離せなかった
遠くにいても違う人と話してても目で追ってしまう

平成最後だからと言い訳をしてもう少し一緒

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どこか呆れた表情をしているように見えて
どうしていいかわからなかった

僕を待ってるくせに
他の男の名前を口にする

僕も君だけじゃないし
君も僕だけじゃないだろうけど
なんだか無性に腹が立って
今すぐにでも君の目に僕だけを映したかった

僕に会いにきたくせに
本当に君は可愛くて可愛くない

vodka

あんな男のために死ぬなんて馬鹿みたい
若さと自分をすり減らすなんて
思いとどまってよかったわ
だってロクでもない男だもの

というより
わたしをよく知らない人に
何言われても痛くも痒くも無いの
知らないくせによく言えるわねって
今ならいくらでも笑ってあげる
せめて手に入れてからいってちょうだい
本当どうしようもない人達
だから貴方達が嫌いなの

馴れ合って仲良しごっこ
裏では協定と牽制
馬鹿みたい

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エヌ

久しぶりに会った君は髪を切っていて
それがひどく可愛かった

スーツを着ている君の手には
マニキュアの色はないのに
靴を脱いだ君の足には
マニキュアが塗られていることに
なんだかとてつもなく唆られた

タバコの煙越しに見える姿が
幻のようで思わず手を伸ばした僕を
君はどんな表情で見ていたっけ
#書きなぐり #エッセイ #コラム #東京 #深夜 #きっとそれは恋だった #恋