アイスコーヒーができる頃に〈コップ一杯の夢と適量のノンフィクション〉
確か秋の初め頃だったと思う。休日に散策していると、空き家だった場所にカフェができていた。立て看板にはどこにでもあるようなお馴染みのメニュー、内装は5名程度の座席。特段予定があるわけでもないので入ってみることにした。
誰もいない店内にドアベルが響き、ジャズが流れる。アイスコーヒーを注文したが、まだ試作段階でホットしかないとのこと。猫舌だが、一度入ってしまったのでホットを注文した。「すみません」と申し訳なさそうに謝られる。まだ慣れていないのかコーヒー豆を床に落とし、また謝られた